【OGW】無色呪文の歴史(無色マナシンボルと新基本土地《荒地/Wastes》について)と懸念
2015年12月12日 趣味
自分の書いた少し前の記事「【BFZ】呪文が無色である意味は?(欠色):http://heppocobuilder.diarynote.jp/201509010000562240/」が、当たらずとも遠からずな内容で、ちょっと驚いています。
しかし、驚き以上に、混乱の方が大きいですね。
「◇」こと無色マナと、マナコストである「不特定マナコスト」は、確かに、感覚的には似通ってこそいましたが、ルール上の定義としては明確に異なる概念でした。
よって、それを差別化し、デザインの枠を拡張することに何ら反論はありません。
ですが、お陰様で、無色呪文業界は大混乱です。
昔は、無色の呪文といえば「アーティファクト呪文」のことだと決まっていたのですが、「有色アーティファクト」なるものが生み出されて以来、「アーティファクト」は単なる呪文タイプを意味するようになりました。
そして、ファイレクシア・マナ・シンボルがこの傾向をさらに加速させていきました。
結果、現代のマジックにおいて、「呪文が無色であること」の意味合いは、「無色」という言葉ひとつで説明できない多義性を孕んでしまいました。
すなわち、様々な無色呪文が存在しているために、「どの種類の無色呪文?」となってしまうわけです。
我らがアイドル、マローはマジックにおける「豊かなカード・デザイン」と、その結果、副次的に生じる「複雑さ」の問題によく言及していますが、ここ最近のデザインは「一見、シンプルに理解できること」を実現するために、「マジックというゲームの全体像」を安易に歪めてしまいがちです。
これには苦言を呈しておきたいです。
■無色呪文の歴史
さて。
では、今のマジックには、一体いくつの「無色っぽい(?)呪文」が存在するのでしょう?
思いつく限りを列挙してみましょう。
(1)アーティファクト呪文
アーティファクト、及びアーティファクト・クリーチャーが唯一の無色呪文であった時代はとても長いものでした。
呪文が無色であることは、常に「その呪文を唱えるためには、色マナは必要ない」ことを意味し、どの色のデッキにも入れることが出来る呪文カードとしての役割を純粋に果たしていました。
《恐怖/Terror》で死なないとか、色々と副次的なフレーバーは定められていましたが、それでも「デッキの色に縛られないで使える呪文」という、非常にわかりやすい存在だったと思います。
(2)無色のダメージ発生源、あるいは、無色になる、そして……
アイスエイジ/Ice Ageのレア、《Ghostly Flame》は黒と赤のパーマネントと呪文を「無色のダメージ発生源」にするエンチャントでした。
この《Ghostly Flame》を前例としてミラージュ/Mirageにて印刷された《烈火の精/Raging Spirit》は、起動型能力によって無色のパーマネントになることが出来ました。
もちろん、《Ghostly Flame》や《烈火の精/Raging Spirit》を唱えるためには、マナコストの欄にあるように色マナが必要でしたから、これを無色呪文として扱うのは間違いです。
また、《Ghostly Flame》や《烈火の精/Raging Spirit》の無色性は、あくまでも《防御円》やプロテクションに対抗するための一手段であって、今日でいうところの「無色呪文」とは別のコンセプトによるものです。
しかし、この系譜は、インベイジョン/Invasionにて同型再版の《年経たカヴー/Ancient Kavu》が刷られ、《霊炎スリヴァー/Ghostflame Sliver》というリメイクを経て、未来予知/Future Sightの《幽霊火/Ghostfire》へと至ります。
この《幽霊火/Ghostfire》は、唱えるためには色マナが必要である「無色呪文」であり、ゲーム中に求められている役割こそ異なりますが、明らかに「欠色/Devoid」に繋がる系譜であったと言えるでしょう。
(3)無色の、しかしアーティファクトではないクリーチャー・トークン
無色の呪文カードがアーティファクトという呪文タイプに縛られていた頃、トークンの方は一歩先にアーティファクトの縛りを抜け出すことに成功します。
ストロングホールド/Strongholdにて登場した《スリヴァーの女王/Sliver Queen》は、無色のスリヴァー・クリーチャー・トークンを産むレジェンドでした。
スリヴァーというクリーチャー・タイプが5色すべてに存在していたため、その雛にあたるトークンを「無色」とするのがフレーバー的には正しいという考えでしょう。
しかし、トークンが無色であることは当時それほど注目されなかった気がします。
むしろ、《スリヴァーの女王/Sliver Queen》が5色のレジェンドであった点や、当時にしては破格であったマナレシオばかりが注目されていたと思います。
ちなみに、この「無色のアーティファクトではないクリーチャー・トークン」の発想は、神河ブロックの「スピリット・クリーチャー・トークン」へと発展していきます。
いずれも、「無色であること」の意味はそれほど重視されていませんね。
どちらかと言えば、「色を一つに決められないから、無色」という考え方でしょう。
(4)変異
アーティファクト類だけが無色呪文であった時代は、オンスロート/Onslaughtにて終わりを迎えます。
とは言っても、《Illusionary Mask》という前例があり、裏向きで唱えられるクリーチャー呪文という特殊な形式(しかも、表になるために必要な変異コストには色マナのコストが課せられている。その意味で、呪文と色をめぐるコンセプトは従来通り)でしたから、それほど「無色の呪文であること」にスポットライトは当たっていなかったのかな、と思います。
(5)有色のアーティファクト
「アーティファクト呪文は無色である」という根底が覆るのは、しかし、非常に小さな試みからでした。
インベイジョン/Invasionにて印刷された《合金のゴーレム/Alloy Golem》は戦場に出ると同時に、選ばれた色を持つようになるアーティファクト・クリーチャー。
「アーティファクトが色を持つ」ことへの挑戦は、より拡張され、ディセンション/Dissensionの《ギルド渡りの急使/Transguild Courier》へと発展していきます。
この時点では、「アーティファクト呪文を唱えるためには、色マナは必要ない」という従来通りのルールが守られていましたから、それほど奇抜な印象はなく、どちらかと言えば、アプローチ自体は(2)で挙げた《Ghostly Flame》や《烈火の精/Raging Spirit》に似たものに思えます。
しかし、「1体のゴーレムにとっては小さな1歩だったかもしれないが、アーティファクト全体にとっては大きな1歩だった」ようです。
未来予知/Future Sightという寛大な場を足がかりに、色マナをマナコストに持つ《サルコマイトのマイア/Sarcomite Myr》が登場し、その後、アラーラの断片/Shard of Alaraでエスパー/Esperのテーマとして花開きます。
大量に印刷される有色アーティファクト。
もし、この有色アーティファクトがこのブロック限定で許されたデザイン空間であるなら、ちょっとした面白みで済んでいたのかもしれません。
しかし、この有色アーティファクトというデザインは、ありとあらゆるエキスパンションで濫用されていくのです。
「無色の呪文といえば、アーティファクト」であり、「アーティファクトといえば、無色の呪文」である。
アーティファクトと無色を巡るこの考え方の片輪であった後者が失われた瞬間でした。
これ以降、「アーティファクト」と「無色」の繋がりは途切れ、アーティファクトは単ある呪文タイプを示すだけの存在に成り下がります。
テーロス/Therosにおける「伝説のアーティファクト・エンチャントのサイクル」が、これの良い具体例となるでしょう。
(ちなみに、テーロス/Therosでは、「アーティファクトであること」だけでなく「エンチャントであること」の意味合いも、これまで以上に曖昧に扱われています。)
(6)単色混成マナ・シンボル
シャドウムーア・ブロック/Shadowmoor Blockにて登場した混成マナ・シンボルという、これまでになかった多色の概念は、「単色混成マナ・シンボル」という事実上の「無色呪文」の存在を許してしまいました。
ただし、「色マナを支払った場合よりも、不特定マナコストで支払った場合の方が、割高である」という発想そのものは、初期のアーティファクトに似た考え方であり、ゲームにおける「色の扱い」をそれほど破壊したとは言えません。
単色混成マナ・シンボルが破壊したのは、別の2つの概念です。
1つは、「呪文を唱えるために必要なマナコストとして求める色マナと、呪文の色の関係」です。
ピッチ・スペルという前例を出せば、些細な破壊だったのかもしれません。
しかし、不特定マナだけで唱えられる有色呪文というのは、これまでの「呪文の色」の考え方からすれば、明らかに異端です。
そして2つめは、「アーティファクトではない(事実上の)無色呪文」という領域を切り開いたという意味での破壊です。
有色アーティファクトが登場していた時点で、「アーティファクトといえば、無色の呪文である」という不文律のようなものは廃れていましたが、もう一方の不文律、すなわち「色マナを使わずに唱えられる呪文といえば、アーティファクトである」が静かに消滅したのです。
(7)エルドラージ呪文
エルドラージ覚醒/Rise of the Eldraziにて、ついに「真の無色呪文」が登場します。
しかし、アーティファクトではない無色のクリーチャーというものは、《スリヴァーの女王/Sliver Queen》のトークンが既に通った道であり、アーティファクトであることと無色であることの関係性が絶たれていたため、マジックにおける禁忌を犯した印象はありません。
また、無色のインスタント及びソーサリー呪文に関しても、「部族呪文―エルドラージ」という位置づけであり、その効果もエルドラージに関する内容であったため、どちらかといえば、「エルドラージという色」が付け加えられたかのような感覚に見えました。
(8)ファイレクシア・マナ・シンボル
単色混成マナ・シンボルが侵した「(事実上の)無色呪文」の領域は、まさにファイレクシアの油の如く、マジックの色の概念を破壊していきます。
新たなるファイレクシア/New Phyrexiaで扱ったファイレクシア・マナ・シンボルは、単色混成マナ・シンボルが守っていた「色マナを支払った場合よりも、不特定マナコストで支払った場合の方が、割高である」という発想を覆し、「より安価な無色呪文」が環境に溢れました。
「ファイレクシア・マナ・シンボル」が「単色混成マナ・シンボル」の後継であったことは疑いようがないでしょう。
「ファイレクシア・マナ・シンボル」は、「不特定マナだけで唱えることができる有色呪文」であり、「アーティファクトではない(事実上の)無色呪文」という、混乱の極地でした。
(9)欠色
戦乱のゼンディカー/Battle for Zendikarにて登場したキーワード「欠色/Devoid」。
その祖は、テキスト表記の側面から見れば、(2)で挙げた《Ghostly Flame》や《烈火の精/Raging Spirit》の発展系と言えます。
そして、ゲーム上の役割は、フレーバーの側面を重視した陣営分けであり、(7)で挙げた「サブタイプ:エルドラージ」以上のものではありません。
しかし、数が問題なのです。
ほんの数枚であれば、特徴的な例外としてゲームの彩りを添えてくれるでしょう。
ですが、それがカードプール全体を覆い尽くしてしまえば、我々はゲームの軸を見失ってしまうのです。
「マナコストとして求められる色マナと、呪文の色の関係性」は、単色混成マナ・シンボルとファイレクシア・マナ・シンボルが破壊してしまいました。
「欠色/Devoid」が崩してしまったルールは、「その呪文が無色であることの意味」です。
この段階において、呪文やパーマネントの「色」が、サブタイプと同格の存在に扱われているのです。
戦乱のゼンディカー/Battle for Zendikarだけを見た場合、マジックの世界のおける「無色であること」の意味合いは、かなり無味乾燥とした存在に貶められているように思います。
(10)◇マナシンボル
「マナコストに無色マナシンボルを含むこと」は「呪文が無色であること」を意味しません。
まだ、カードリストの全体が明らかになっていないため、何とも言えませんが、想定する限りにおいて「マナコストに無色マナシンボルを含む、有色の呪文」は存在しうるのです。
では、「呪文が無色であること」は一体何に依るのでしょう?
この◇マナシンボルが、「無色の顔をした6色目」としてマジックというゲーム全体を食らいつくしてしまわないか、ゼンディカー人に似た恐れを感じずにはいられません。
■それで、「無色」って?
上に書き連ねたように、「無色であること」の意味合いは、今やかなり複雑なものとなりました。
・その呪文/パーマネントは何色であるのか?
・アーティファクトとは何か?
・不特定マナとは何か?
・「~は無色である」の意味とは?
・◇マナシンボルとは何か?
これらの概念を、混乱させずに初心者に説明できる自信が私にはありません(笑)
ちなみに、◇マナシンボルと新基本土地《荒地/Wastes》を見て、私は以下のカードたちを思い浮かべました。
いずれも、「無色の呪文」の歴史に翻弄されてきた、そしてこれからも翻弄されるであろうカードたちです。
◇マナシンボルが登場してしまった以上、印刷された当時のままの役割を果たすことは、もうなさそうです。
白マナで◇マナコストを支払うことはできるのか?
「アーティファクトであること」と「無色であること」と「マナコストに◇マナシンボルを含むこと」は今や別々の意味を持ってしまいました。
その隣に《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》があるとき、新基本土地《荒地/Wastes》は無色マナを生み出すことができるのか?
オラクルが待たれる。
しかし、驚き以上に、混乱の方が大きいですね。
「◇」こと無色マナと、マナコストである「不特定マナコスト」は、確かに、感覚的には似通ってこそいましたが、ルール上の定義としては明確に異なる概念でした。
よって、それを差別化し、デザインの枠を拡張することに何ら反論はありません。
ですが、お陰様で、無色呪文業界は大混乱です。
昔は、無色の呪文といえば「アーティファクト呪文」のことだと決まっていたのですが、「有色アーティファクト」なるものが生み出されて以来、「アーティファクト」は単なる呪文タイプを意味するようになりました。
そして、ファイレクシア・マナ・シンボルがこの傾向をさらに加速させていきました。
結果、現代のマジックにおいて、「呪文が無色であること」の意味合いは、「無色」という言葉ひとつで説明できない多義性を孕んでしまいました。
すなわち、様々な無色呪文が存在しているために、「どの種類の無色呪文?」となってしまうわけです。
我らがアイドル、マローはマジックにおける「豊かなカード・デザイン」と、その結果、副次的に生じる「複雑さ」の問題によく言及していますが、ここ最近のデザインは「一見、シンプルに理解できること」を実現するために、「マジックというゲームの全体像」を安易に歪めてしまいがちです。
これには苦言を呈しておきたいです。
■無色呪文の歴史
さて。
では、今のマジックには、一体いくつの「無色っぽい(?)呪文」が存在するのでしょう?
思いつく限りを列挙してみましょう。
(1)アーティファクト呪文
アーティファクト、及びアーティファクト・クリーチャーが唯一の無色呪文であった時代はとても長いものでした。
呪文が無色であることは、常に「その呪文を唱えるためには、色マナは必要ない」ことを意味し、どの色のデッキにも入れることが出来る呪文カードとしての役割を純粋に果たしていました。
《恐怖/Terror》で死なないとか、色々と副次的なフレーバーは定められていましたが、それでも「デッキの色に縛られないで使える呪文」という、非常にわかりやすい存在だったと思います。
(2)無色のダメージ発生源、あるいは、無色になる、そして……
アイスエイジ/Ice Ageのレア、《Ghostly Flame》は黒と赤のパーマネントと呪文を「無色のダメージ発生源」にするエンチャントでした。
この《Ghostly Flame》を前例としてミラージュ/Mirageにて印刷された《烈火の精/Raging Spirit》は、起動型能力によって無色のパーマネントになることが出来ました。
もちろん、《Ghostly Flame》や《烈火の精/Raging Spirit》を唱えるためには、マナコストの欄にあるように色マナが必要でしたから、これを無色呪文として扱うのは間違いです。
また、《Ghostly Flame》や《烈火の精/Raging Spirit》の無色性は、あくまでも《防御円》やプロテクションに対抗するための一手段であって、今日でいうところの「無色呪文」とは別のコンセプトによるものです。
しかし、この系譜は、インベイジョン/Invasionにて同型再版の《年経たカヴー/Ancient Kavu》が刷られ、《霊炎スリヴァー/Ghostflame Sliver》というリメイクを経て、未来予知/Future Sightの《幽霊火/Ghostfire》へと至ります。
この《幽霊火/Ghostfire》は、唱えるためには色マナが必要である「無色呪文」であり、ゲーム中に求められている役割こそ異なりますが、明らかに「欠色/Devoid」に繋がる系譜であったと言えるでしょう。
(3)無色の、しかしアーティファクトではないクリーチャー・トークン
無色の呪文カードがアーティファクトという呪文タイプに縛られていた頃、トークンの方は一歩先にアーティファクトの縛りを抜け出すことに成功します。
ストロングホールド/Strongholdにて登場した《スリヴァーの女王/Sliver Queen》は、無色のスリヴァー・クリーチャー・トークンを産むレジェンドでした。
スリヴァーというクリーチャー・タイプが5色すべてに存在していたため、その雛にあたるトークンを「無色」とするのがフレーバー的には正しいという考えでしょう。
しかし、トークンが無色であることは当時それほど注目されなかった気がします。
むしろ、《スリヴァーの女王/Sliver Queen》が5色のレジェンドであった点や、当時にしては破格であったマナレシオばかりが注目されていたと思います。
ちなみに、この「無色のアーティファクトではないクリーチャー・トークン」の発想は、神河ブロックの「スピリット・クリーチャー・トークン」へと発展していきます。
いずれも、「無色であること」の意味はそれほど重視されていませんね。
どちらかと言えば、「色を一つに決められないから、無色」という考え方でしょう。
(4)変異
アーティファクト類だけが無色呪文であった時代は、オンスロート/Onslaughtにて終わりを迎えます。
とは言っても、《Illusionary Mask》という前例があり、裏向きで唱えられるクリーチャー呪文という特殊な形式(しかも、表になるために必要な変異コストには色マナのコストが課せられている。その意味で、呪文と色をめぐるコンセプトは従来通り)でしたから、それほど「無色の呪文であること」にスポットライトは当たっていなかったのかな、と思います。
(5)有色のアーティファクト
「アーティファクト呪文は無色である」という根底が覆るのは、しかし、非常に小さな試みからでした。
インベイジョン/Invasionにて印刷された《合金のゴーレム/Alloy Golem》は戦場に出ると同時に、選ばれた色を持つようになるアーティファクト・クリーチャー。
「アーティファクトが色を持つ」ことへの挑戦は、より拡張され、ディセンション/Dissensionの《ギルド渡りの急使/Transguild Courier》へと発展していきます。
この時点では、「アーティファクト呪文を唱えるためには、色マナは必要ない」という従来通りのルールが守られていましたから、それほど奇抜な印象はなく、どちらかと言えば、アプローチ自体は(2)で挙げた《Ghostly Flame》や《烈火の精/Raging Spirit》に似たものに思えます。
しかし、「1体のゴーレムにとっては小さな1歩だったかもしれないが、アーティファクト全体にとっては大きな1歩だった」ようです。
未来予知/Future Sightという寛大な場を足がかりに、色マナをマナコストに持つ《サルコマイトのマイア/Sarcomite Myr》が登場し、その後、アラーラの断片/Shard of Alaraでエスパー/Esperのテーマとして花開きます。
大量に印刷される有色アーティファクト。
もし、この有色アーティファクトがこのブロック限定で許されたデザイン空間であるなら、ちょっとした面白みで済んでいたのかもしれません。
しかし、この有色アーティファクトというデザインは、ありとあらゆるエキスパンションで濫用されていくのです。
「無色の呪文といえば、アーティファクト」であり、「アーティファクトといえば、無色の呪文」である。
アーティファクトと無色を巡るこの考え方の片輪であった後者が失われた瞬間でした。
これ以降、「アーティファクト」と「無色」の繋がりは途切れ、アーティファクトは単ある呪文タイプを示すだけの存在に成り下がります。
テーロス/Therosにおける「伝説のアーティファクト・エンチャントのサイクル」が、これの良い具体例となるでしょう。
(ちなみに、テーロス/Therosでは、「アーティファクトであること」だけでなく「エンチャントであること」の意味合いも、これまで以上に曖昧に扱われています。)
(6)単色混成マナ・シンボル
シャドウムーア・ブロック/Shadowmoor Blockにて登場した混成マナ・シンボルという、これまでになかった多色の概念は、「単色混成マナ・シンボル」という事実上の「無色呪文」の存在を許してしまいました。
ただし、「色マナを支払った場合よりも、不特定マナコストで支払った場合の方が、割高である」という発想そのものは、初期のアーティファクトに似た考え方であり、ゲームにおける「色の扱い」をそれほど破壊したとは言えません。
単色混成マナ・シンボルが破壊したのは、別の2つの概念です。
1つは、「呪文を唱えるために必要なマナコストとして求める色マナと、呪文の色の関係」です。
ピッチ・スペルという前例を出せば、些細な破壊だったのかもしれません。
しかし、不特定マナだけで唱えられる有色呪文というのは、これまでの「呪文の色」の考え方からすれば、明らかに異端です。
そして2つめは、「アーティファクトではない(事実上の)無色呪文」という領域を切り開いたという意味での破壊です。
有色アーティファクトが登場していた時点で、「アーティファクトといえば、無色の呪文である」という不文律のようなものは廃れていましたが、もう一方の不文律、すなわち「色マナを使わずに唱えられる呪文といえば、アーティファクトである」が静かに消滅したのです。
(7)エルドラージ呪文
エルドラージ覚醒/Rise of the Eldraziにて、ついに「真の無色呪文」が登場します。
しかし、アーティファクトではない無色のクリーチャーというものは、《スリヴァーの女王/Sliver Queen》のトークンが既に通った道であり、アーティファクトであることと無色であることの関係性が絶たれていたため、マジックにおける禁忌を犯した印象はありません。
また、無色のインスタント及びソーサリー呪文に関しても、「部族呪文―エルドラージ」という位置づけであり、その効果もエルドラージに関する内容であったため、どちらかといえば、「エルドラージという色」が付け加えられたかのような感覚に見えました。
(8)ファイレクシア・マナ・シンボル
単色混成マナ・シンボルが侵した「(事実上の)無色呪文」の領域は、まさにファイレクシアの油の如く、マジックの色の概念を破壊していきます。
新たなるファイレクシア/New Phyrexiaで扱ったファイレクシア・マナ・シンボルは、単色混成マナ・シンボルが守っていた「色マナを支払った場合よりも、不特定マナコストで支払った場合の方が、割高である」という発想を覆し、「より安価な無色呪文」が環境に溢れました。
「ファイレクシア・マナ・シンボル」が「単色混成マナ・シンボル」の後継であったことは疑いようがないでしょう。
「ファイレクシア・マナ・シンボル」は、「不特定マナだけで唱えることができる有色呪文」であり、「アーティファクトではない(事実上の)無色呪文」という、混乱の極地でした。
(9)欠色
戦乱のゼンディカー/Battle for Zendikarにて登場したキーワード「欠色/Devoid」。
その祖は、テキスト表記の側面から見れば、(2)で挙げた《Ghostly Flame》や《烈火の精/Raging Spirit》の発展系と言えます。
そして、ゲーム上の役割は、フレーバーの側面を重視した陣営分けであり、(7)で挙げた「サブタイプ:エルドラージ」以上のものではありません。
しかし、数が問題なのです。
ほんの数枚であれば、特徴的な例外としてゲームの彩りを添えてくれるでしょう。
ですが、それがカードプール全体を覆い尽くしてしまえば、我々はゲームの軸を見失ってしまうのです。
「マナコストとして求められる色マナと、呪文の色の関係性」は、単色混成マナ・シンボルとファイレクシア・マナ・シンボルが破壊してしまいました。
「欠色/Devoid」が崩してしまったルールは、「その呪文が無色であることの意味」です。
この段階において、呪文やパーマネントの「色」が、サブタイプと同格の存在に扱われているのです。
戦乱のゼンディカー/Battle for Zendikarだけを見た場合、マジックの世界のおける「無色であること」の意味合いは、かなり無味乾燥とした存在に貶められているように思います。
(10)◇マナシンボル
「マナコストに無色マナシンボルを含むこと」は「呪文が無色であること」を意味しません。
まだ、カードリストの全体が明らかになっていないため、何とも言えませんが、想定する限りにおいて「マナコストに無色マナシンボルを含む、有色の呪文」は存在しうるのです。
では、「呪文が無色であること」は一体何に依るのでしょう?
この◇マナシンボルが、「無色の顔をした6色目」としてマジックというゲーム全体を食らいつくしてしまわないか、ゼンディカー人に似た恐れを感じずにはいられません。
■それで、「無色」って?
上に書き連ねたように、「無色であること」の意味合いは、今やかなり複雑なものとなりました。
・その呪文/パーマネントは何色であるのか?
・アーティファクトとは何か?
・不特定マナとは何か?
・「~は無色である」の意味とは?
・◇マナシンボルとは何か?
これらの概念を、混乱させずに初心者に説明できる自信が私にはありません(笑)
ちなみに、◇マナシンボルと新基本土地《荒地/Wastes》を見て、私は以下のカードたちを思い浮かべました。
いずれも、「無色の呪文」の歴史に翻弄されてきた、そしてこれからも翻弄されるであろうカードたちです。
◇マナシンボルが登場してしまった以上、印刷された当時のままの役割を果たすことは、もうなさそうです。
《天界の曙光/Celestial Dawn》
エンチャント
あなたがコントロールする土地は平地(Plains)である。
あなたがオーナーである、土地ではなく戦場に出ていないカードと、あなたがコントロールする呪文と、あなたがコントロールする土地でないパーマネントは白である。
あなたは、白マナを好きな色のマナであるかのように支払ってもよい。あなたは他のマナを無色マナであるかのようにのみ支払ってもよい。
白マナで◇マナコストを支払うことはできるのか?
《マイコシンスの格子/Mycosynth Lattice》
アーティファクト
すべてのパーマネントは、そのタイプに加えてアーティファクトである。
戦場以外にあるすべてのカード、すべての呪文、すべてのパーマネントは無色である。
プレイヤーは、マナをすべての色のマナであるかのように支払ってもよい。
「アーティファクトであること」と「無色であること」と「マナコストに◇マナシンボルを含むこと」は今や別々の意味を持ってしまいました。
《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》
伝説の土地
各土地はそれの他のタイプに加えて沼(Swamp)である。
その隣に《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》があるとき、新基本土地《荒地/Wastes》は無色マナを生み出すことができるのか?
オラクルが待たれる。
【レガシー】禁止改訂に関して
2015年9月30日 趣味
■《時を越えた探索/Dig Through Time》禁止
なんだろう、今さら禁止されてもなぁ的な言葉しか思い浮かばないです。
《宝船の巡航/Treasure Cruise》が禁止された時に、なぜ《時を越えた探索/Dig Through Time》が見逃されたのか、よく理解できていなかったので、今回の措置は納得です。
まぁ、正直な感想は一言。
「遅ぇよ」でしょうか。
■《黒の万力/Black Vise》解禁
これはこれで、ヤヴァイんでないかい?と思ってしまいました。
他の方の意見を参考までに眺めてみたら、「せいぜいナイスサイド止まり」、「1ターン目に置けなきゃ役立たず」とのコメントが多く、正直驚いています。
私がゲーム中に実際に《黒の万力/Black Vise》と接したのは、今から15年以上も昔。
子どもの小遣いでカードをかき集めていた時代、フォーマットも何も気にしない「超カジュアル環境」でのことでした。
私は《黒の万力/Black Vise》を所持していなかったのですが、友達が使っていましたね。
その頃の記憶と印象だけが、私にとっての《黒の万力/Black Vise》を評価する基軸になります。
(なので、当然ながら、これは「レガシー環境を想定した《黒の万力/Black Vise》の評価」とは言えません。ですが、明確に《黒の万力/Black Vise》というカードのある側面を象徴しているように思うので、あえてこの場で述べておきたいのです)
《黒の万力/Black Vise》の真価は、事故の起きたゲームにて発揮されます。
マジックというゲームにおいて、デッキが理想的な回り方をすることは常ではありません。
マナ・フラッドや、マナ・スクリューといった用語が表すように、引きすぎたり、逆に土地を引かなすぎたりすることは珍しくありません。
ゲーム中に事故ってしまったとき、確かに、その事故は負ける理由になります。
しかし、だからといって必ず負けるとも限りません。
逆に言えば、対戦相手が事故ったからといって、必ずあなたが勝てるとも限りません。
当たり前のことを言うようですが、事故ってしまうのは、1人だけではないからです。
両者が事故っている場面もまた、そう珍しくはないのです。
そういった場面で、どちらかのプレイヤーが《黒の万力/Black Vise》を手札に引いたら、そのプレイヤーのデッキが何色で、どのようなアーキタイプのデッキかは、もはや問題にはなりません。
デッキが想定通りに機能したかどうかも、関係ありません。
たったの1マナで場に出た《黒の万力/Black Vise》を前に、対戦相手はみるみる弱って死にます。
私が知る限り、《黒の万力/Black Vise》というカードは、対戦相手の事故負けをより揺るぎなく、確定的にしてしまう1枚です。
土地カードという構造上の欠陥をはらんだマジックというゲームにおいて、《黒の万力/Black Vise》というカードの果たす役割が健全であるかどうかは、私にはわかりません。
ただ、これまで長い間ずっと禁止されていただけの理由があるカードだということは、間違いないと言っておきたい、それだけです。
なんだろう、今さら禁止されてもなぁ的な言葉しか思い浮かばないです。
《宝船の巡航/Treasure Cruise》が禁止された時に、なぜ《時を越えた探索/Dig Through Time》が見逃されたのか、よく理解できていなかったので、今回の措置は納得です。
まぁ、正直な感想は一言。
「遅ぇよ」でしょうか。
■《黒の万力/Black Vise》解禁
これはこれで、ヤヴァイんでないかい?と思ってしまいました。
他の方の意見を参考までに眺めてみたら、「せいぜいナイスサイド止まり」、「1ターン目に置けなきゃ役立たず」とのコメントが多く、正直驚いています。
私がゲーム中に実際に《黒の万力/Black Vise》と接したのは、今から15年以上も昔。
子どもの小遣いでカードをかき集めていた時代、フォーマットも何も気にしない「超カジュアル環境」でのことでした。
私は《黒の万力/Black Vise》を所持していなかったのですが、友達が使っていましたね。
その頃の記憶と印象だけが、私にとっての《黒の万力/Black Vise》を評価する基軸になります。
(なので、当然ながら、これは「レガシー環境を想定した《黒の万力/Black Vise》の評価」とは言えません。ですが、明確に《黒の万力/Black Vise》というカードのある側面を象徴しているように思うので、あえてこの場で述べておきたいのです)
《黒の万力/Black Vise》の真価は、事故の起きたゲームにて発揮されます。
マジックというゲームにおいて、デッキが理想的な回り方をすることは常ではありません。
マナ・フラッドや、マナ・スクリューといった用語が表すように、引きすぎたり、逆に土地を引かなすぎたりすることは珍しくありません。
ゲーム中に事故ってしまったとき、確かに、その事故は負ける理由になります。
しかし、だからといって必ず負けるとも限りません。
逆に言えば、対戦相手が事故ったからといって、必ずあなたが勝てるとも限りません。
当たり前のことを言うようですが、事故ってしまうのは、1人だけではないからです。
両者が事故っている場面もまた、そう珍しくはないのです。
そういった場面で、どちらかのプレイヤーが《黒の万力/Black Vise》を手札に引いたら、そのプレイヤーのデッキが何色で、どのようなアーキタイプのデッキかは、もはや問題にはなりません。
デッキが想定通りに機能したかどうかも、関係ありません。
たったの1マナで場に出た《黒の万力/Black Vise》を前に、対戦相手はみるみる弱って死にます。
私が知る限り、《黒の万力/Black Vise》というカードは、対戦相手の事故負けをより揺るぎなく、確定的にしてしまう1枚です。
土地カードという構造上の欠陥をはらんだマジックというゲームにおいて、《黒の万力/Black Vise》というカードの果たす役割が健全であるかどうかは、私にはわかりません。
ただ、これまで長い間ずっと禁止されていただけの理由があるカードだということは、間違いないと言っておきたい、それだけです。
レガシー&スタン視点での『戦乱のゼンディカー』
2015年9月23日 趣味 コメント (2)
『戦乱のゼンディカー』のフルスポイラーが公開されましたね(随分と前に)。
リストを眺めてみればすぐに気付くことですが、今回はかなり地味目な調整がなされています。
カードパワーは全体的に抑え気味であり、レガシーを含む下の環境に影響を与えるカードはそれほど多くはなさそうです。
まぁ、エターナル・フォーマットはWotCの失敗作が堆積して出来上がった世紀末世界のようなものなので、そこに新顔が現れないということは歓迎すべきであり、そしてWotCを賞賛すべきなのでしょう。
ちなみに、私はカードパワーが低い環境が大好きです。
明確に強いとされるアクションやカードを見分けにくい環境は熟すまでに時間を要するため、新しいスタンダードのローテーション速度も相成って、流動性の高いゲームが楽しめるはず。
これを機に、スタンダードも嗜んでみようかなと考えているくらいです。
なので、今回はレガシー視点のみならず、スタンダード視点でも活躍しそうなカードをピックアップしていくことにします。
では、まずは、レガシー視点から。
今回、レガシー視点のピックアップは、たったの1枚です。
■《深海の主、キオーラ/Kiora, Master of the Depths》
レガシーという魔境であってさえ、マジックは2つの屋台骨でゲームに制限を与えています。
それは、マナと手札です。
マジックのすべてのカード・デザインは、効果とマナコストの際どいバランス感覚の上に成り立っています。
マナコストは電気抵抗のように、あらゆるカードの暴走に歯止めをかけているわけです。
なので、この調整を誤れば、そのカードは使われすぎるか、まったく使われないことになります。
これが1つ目の屋台骨。
また、マジックは、手札という限られた選択肢(それも無作為な選択肢)から勝利までの道筋を見つけだすゲーム。
ですから、カードを引き放題、探し放題ではゲームが破綻してしまいます。
よって、そのようなことは起こらないようにデザインされています。
これが2つ目の屋台骨です。
つまり、マジックにおいて「壊れた」カードとは、この2つの屋台骨に挑み、揺るがそうとする手段を意味します。
そして、《深海の主、キオーラ/Kiora, Master of the Depths》はこの2つの屋台骨に対する挑戦を完全なまでにサポートしてくれます。
レガシー環境において、《深海の主、キオーラ/Kiora, Master of the Depths》の最適な相棒は、恐らく《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》。
《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》を経由して3ターン目に着地し、その場で1つ目の能力を用いて、《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》を起こします。
それからは《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》の2つ目、3つ目の起動型能力を使うもよし、別の2マナの呪文を唱えるもよしです。
このように《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》よりは軽いプレインズ・ウォーカ―であるため、区別して使われるのではないでしょうか。
以上、レガシー視点でした。
では、次はスタンダード視点から。
というか、今回はこっちが本題です。
恐らく、『戦乱のゼンディカー』以降のスタンダードをWotCは低速環境としてデザインしているはずです。
従って、低速環境において、相手を出し抜くカードが強いと想定されます
それは、
①相手の低速戦略の準備が完了する前に勝つためのカード
②相手よりも早く低速戦略の準備を完了させるためのカード
③低速戦略の中で、最もマナ効率に優れ、かつ脅威となる効果を及ぼすカード
これら3種です。
そして、『戦乱のゼンディカー』を含め、スタンダード環境を構成するカード・プールを俯瞰すれば、除去手段の多さが目に付きます。
有効な単体除去呪文は、ほぼすべての色に分配され、リセット呪文に関しても、かなり強力なものが揃えられています。
つまり、これはパーマネントがクリーチャーの形をしている限り、常に除去されてしまう可能性があるということです。
巨大なエルドラージであれ、大量のトークンであれ、戦場において支配的であり続けることは困難なのです。
こういった事情を念頭に置きつつ、有力なカードを探してみました。
■《アクームの石覚まし/Akoum Stonewaker》
これは上で述べた①速攻デッキ用カード、です。
3ターン目から5点のクロックを用意できます。
『戦乱のゼンディカー』では、低速戦略を成立させるためのチャンプ・ブロッカーが大量に収録されています。
従って、かつてのゼンディカー時代に流行したような「パンプ型の上陸ウィニー」が突き立てようとする牙は、残念ながら対戦相手まで届きません。
しかし、《アクームの石覚まし/Akoum Stonewaker》の生み出すトークンの場合、(3点という打点の高さも魅力的ではありますが、それ以上に)トランプルが光ります。
また、ゲーム中盤であってもフェッチランドを経由しての、トークン2体展開が可能です。
ゲーム序盤だけ輝くウィニー・クリーチャー以上の働きが期待できます。
さらに、(これはトークン生成カードの常ですが)手札を消費しないで済むわけで、これは低速環境にマッチしていると言わざるを得ません。
すなわち、土地カードを重視した速攻デッキという非常に珍妙なアーキタイプが想定されるわけですが、フェッチランドもありますし、作れないことはないと思います。
一押しの一枚です。
■《ニッサの復興/Nissa’s Renewal》
重たいマナ加速呪文(ライフ回復機能付き)。
通常、マナを伸ばすための手段は低いマナコストであることが採用条件となります。
このカードのように、6マナもする呪文を唱えられるようなマナ基盤がすでに成立しているなら、今さら土地を伸ばす意義もないでしょうと、まぁ、そういう理屈ですね。
しかし、今作『戦乱のゼンディカー』の緑カラーは、これまでとは事情が異なります。
『戦乱のゼンディカー』において、最も未知数かつ不気味な存在が、エルドラージ・末裔・トークンです。
前作のエルドラージ・落とし子・トークンとは異なり、パワーを有することから、一般的な意味でのクリーチャー・トークンの役割を果たし、さらにはマナとして消費することも可能です。
つまり、巷にありふれている1/1のクリーチャー・トークンの完全上位互換であるわけで。
まぁ、ふつうに考えて、活躍しないはずがないです。
で、そのエルドラージ・末裔・トークンが力を発揮するとしたら、一時的なマナ加速を後押しする場面です。
マナ加速をして、何をするのか。
ええ、《ニッサの復興/Nissa’s Renewal》を唱えましょう。
一時的なマナ加速手段に溢れた環境であるなら、重たいマナ加速呪文にも居場所があります。
エルドラージ・末裔・トークンは土地カードへと姿を変え、恒久的なマナ供給手段として生まれ変わるわけです。
そして、恒久的なマナ供給手段から次なる脅威を展開するまでの猶予を確保するのに、7点というライフは非常に有効であるはずなのです。
■《乱動を刻む者、ノヤン・ダール/Noyan Dar, Roil Shaper》
「覚醒/Awaken」は地味ながら強力な効果です。
デッキのスロットを圧迫せずにクリーチャーの数を増やすことのできる効果の優位性は、ミシュラ・ランド達がすでに証明してくれています。
さらに、「覚醒/Awaken」の場合、クリーチャーのサイズはより大きく、3/3~4/4が平均となりそうです。もちろん、効果を重ねた場合はより大きく育つでしょう。
コントロール・デッキのフィニッシャーとして頼れる頑丈なサイズだと思います。
しかし、この環境には除去手段が豊富に用意されている事実を忘れてはいけません。
コントロール・デッキにとっての生命線は、手札とマナです。
「覚醒/Awaken」によって動き出した土地クリーチャーは、しかしミシュラ・ランドのそれと異なり、除去されやすいクリーチャー形態のまま相手のターンを迎えます。
打ち消し呪文は万能ではありませんから、戦闘や相手の除去呪文を受けて、あなたの土地クリーチャーが破壊されてしまうことはありえるでしょう。
クリーチャーが減る分にはそれほど大事にはなりませんが、土地が減ってしまうのは困りものです。
すなわち、「覚醒/Awaken」を活用したデッキを構築する場合、ゲームの中盤以降も土地カードを場に供給し続けなければならないわけです。
「覚醒/Awaken」呪文でデッキリストを固めた白青コントロールは、堅牢に見えて、実は脆そうです。
また、白青コントロールが動き始めるであろう頃には、マナ域の重なるエルドラージ系統の超重量級デッキも活動を開始してしまいます。
以上の理由で、この2者間でマナ加速競争が発生することもまた必然です。
よって、白青コントロールではなく、白青緑コントロールにする必要が出てきます。
緑カラーの「土地を探して場に出す系統の呪文」(ようは、ランパン呪文)を前提としたデッキにするわけです。
ここに、もし《乱動を刻む者、ノヤン・ダール/Noyan Dar, Roil Shaper》があれば、これらランパン呪文をすべて「覚醒/Awaken」呪文として駆使できます。
さらには、インスタント・タイミングでの「覚醒/Awaken」を頻発させることが可能となり、より柔軟な戦術も選択肢に含めることができます。
本人が4/5であれば、さらに言うことなしだったのですが、まぁ、追加コストが必要ない点に免じて、許してあげましょう。
以下、次点となるカード達。
■《塵への崩壊/Crumble to Dust》
■《火山の隆起/Volcanic Upheaval》
土地破壊呪文2種。
低速環境において4マナは決して重すぎる呪文とは言えず、まさに環境に水を差す存在となりそうです。
悪さをしそうな理由は、これが2種類も用意されていること。
4枚だけではデッキになりませんが、8枚積めるとなれば話は別です。
しかも、その内の1種はロボトミー効果ですから、土地破壊呪文としてこれほど厄介なものもありません。
あくまでもメタ・ゲームと、使われる特殊土地の傾向次第ですが、決して無視することの出来ないカードでしょう。
■《放浪する森林/Woodland Wanderer》
強いです。
もし、戦闘自体がゲーム局面において重要な役回りを果たすようであれば、活躍すると思われます。
リストを眺めてみればすぐに気付くことですが、今回はかなり地味目な調整がなされています。
カードパワーは全体的に抑え気味であり、レガシーを含む下の環境に影響を与えるカードはそれほど多くはなさそうです。
まぁ、エターナル・フォーマットはWotCの失敗作が堆積して出来上がった世紀末世界のようなものなので、そこに新顔が現れないということは歓迎すべきであり、そしてWotCを賞賛すべきなのでしょう。
ちなみに、私はカードパワーが低い環境が大好きです。
明確に強いとされるアクションやカードを見分けにくい環境は熟すまでに時間を要するため、新しいスタンダードのローテーション速度も相成って、流動性の高いゲームが楽しめるはず。
これを機に、スタンダードも嗜んでみようかなと考えているくらいです。
なので、今回はレガシー視点のみならず、スタンダード視点でも活躍しそうなカードをピックアップしていくことにします。
では、まずは、レガシー視点から。
今回、レガシー視点のピックアップは、たったの1枚です。
■《深海の主、キオーラ/Kiora, Master of the Depths》
レガシーという魔境であってさえ、マジックは2つの屋台骨でゲームに制限を与えています。
それは、マナと手札です。
マジックのすべてのカード・デザインは、効果とマナコストの際どいバランス感覚の上に成り立っています。
マナコストは電気抵抗のように、あらゆるカードの暴走に歯止めをかけているわけです。
なので、この調整を誤れば、そのカードは使われすぎるか、まったく使われないことになります。
これが1つ目の屋台骨。
また、マジックは、手札という限られた選択肢(それも無作為な選択肢)から勝利までの道筋を見つけだすゲーム。
ですから、カードを引き放題、探し放題ではゲームが破綻してしまいます。
よって、そのようなことは起こらないようにデザインされています。
これが2つ目の屋台骨です。
つまり、マジックにおいて「壊れた」カードとは、この2つの屋台骨に挑み、揺るがそうとする手段を意味します。
そして、《深海の主、キオーラ/Kiora, Master of the Depths》はこの2つの屋台骨に対する挑戦を完全なまでにサポートしてくれます。
レガシー環境において、《深海の主、キオーラ/Kiora, Master of the Depths》の最適な相棒は、恐らく《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》。
《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》を経由して3ターン目に着地し、その場で1つ目の能力を用いて、《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》を起こします。
それからは《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》の2つ目、3つ目の起動型能力を使うもよし、別の2マナの呪文を唱えるもよしです。
このように《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》よりは軽いプレインズ・ウォーカ―であるため、区別して使われるのではないでしょうか。
以上、レガシー視点でした。
では、次はスタンダード視点から。
というか、今回はこっちが本題です。
恐らく、『戦乱のゼンディカー』以降のスタンダードをWotCは低速環境としてデザインしているはずです。
従って、低速環境において、相手を出し抜くカードが強いと想定されます
それは、
①相手の低速戦略の準備が完了する前に勝つためのカード
②相手よりも早く低速戦略の準備を完了させるためのカード
③低速戦略の中で、最もマナ効率に優れ、かつ脅威となる効果を及ぼすカード
これら3種です。
そして、『戦乱のゼンディカー』を含め、スタンダード環境を構成するカード・プールを俯瞰すれば、除去手段の多さが目に付きます。
有効な単体除去呪文は、ほぼすべての色に分配され、リセット呪文に関しても、かなり強力なものが揃えられています。
つまり、これはパーマネントがクリーチャーの形をしている限り、常に除去されてしまう可能性があるということです。
巨大なエルドラージであれ、大量のトークンであれ、戦場において支配的であり続けることは困難なのです。
こういった事情を念頭に置きつつ、有力なカードを探してみました。
■《アクームの石覚まし/Akoum Stonewaker》
これは上で述べた①速攻デッキ用カード、です。
3ターン目から5点のクロックを用意できます。
『戦乱のゼンディカー』では、低速戦略を成立させるためのチャンプ・ブロッカーが大量に収録されています。
従って、かつてのゼンディカー時代に流行したような「パンプ型の上陸ウィニー」が突き立てようとする牙は、残念ながら対戦相手まで届きません。
しかし、《アクームの石覚まし/Akoum Stonewaker》の生み出すトークンの場合、(3点という打点の高さも魅力的ではありますが、それ以上に)トランプルが光ります。
また、ゲーム中盤であってもフェッチランドを経由しての、トークン2体展開が可能です。
ゲーム序盤だけ輝くウィニー・クリーチャー以上の働きが期待できます。
さらに、(これはトークン生成カードの常ですが)手札を消費しないで済むわけで、これは低速環境にマッチしていると言わざるを得ません。
すなわち、土地カードを重視した速攻デッキという非常に珍妙なアーキタイプが想定されるわけですが、フェッチランドもありますし、作れないことはないと思います。
一押しの一枚です。
■《ニッサの復興/Nissa’s Renewal》
重たいマナ加速呪文(ライフ回復機能付き)。
通常、マナを伸ばすための手段は低いマナコストであることが採用条件となります。
このカードのように、6マナもする呪文を唱えられるようなマナ基盤がすでに成立しているなら、今さら土地を伸ばす意義もないでしょうと、まぁ、そういう理屈ですね。
しかし、今作『戦乱のゼンディカー』の緑カラーは、これまでとは事情が異なります。
『戦乱のゼンディカー』において、最も未知数かつ不気味な存在が、エルドラージ・末裔・トークンです。
前作のエルドラージ・落とし子・トークンとは異なり、パワーを有することから、一般的な意味でのクリーチャー・トークンの役割を果たし、さらにはマナとして消費することも可能です。
つまり、巷にありふれている1/1のクリーチャー・トークンの完全上位互換であるわけで。
まぁ、ふつうに考えて、活躍しないはずがないです。
で、そのエルドラージ・末裔・トークンが力を発揮するとしたら、一時的なマナ加速を後押しする場面です。
マナ加速をして、何をするのか。
ええ、《ニッサの復興/Nissa’s Renewal》を唱えましょう。
一時的なマナ加速手段に溢れた環境であるなら、重たいマナ加速呪文にも居場所があります。
エルドラージ・末裔・トークンは土地カードへと姿を変え、恒久的なマナ供給手段として生まれ変わるわけです。
そして、恒久的なマナ供給手段から次なる脅威を展開するまでの猶予を確保するのに、7点というライフは非常に有効であるはずなのです。
■《乱動を刻む者、ノヤン・ダール/Noyan Dar, Roil Shaper》
「覚醒/Awaken」は地味ながら強力な効果です。
デッキのスロットを圧迫せずにクリーチャーの数を増やすことのできる効果の優位性は、ミシュラ・ランド達がすでに証明してくれています。
さらに、「覚醒/Awaken」の場合、クリーチャーのサイズはより大きく、3/3~4/4が平均となりそうです。もちろん、効果を重ねた場合はより大きく育つでしょう。
コントロール・デッキのフィニッシャーとして頼れる頑丈なサイズだと思います。
しかし、この環境には除去手段が豊富に用意されている事実を忘れてはいけません。
コントロール・デッキにとっての生命線は、手札とマナです。
「覚醒/Awaken」によって動き出した土地クリーチャーは、しかしミシュラ・ランドのそれと異なり、除去されやすいクリーチャー形態のまま相手のターンを迎えます。
打ち消し呪文は万能ではありませんから、戦闘や相手の除去呪文を受けて、あなたの土地クリーチャーが破壊されてしまうことはありえるでしょう。
クリーチャーが減る分にはそれほど大事にはなりませんが、土地が減ってしまうのは困りものです。
すなわち、「覚醒/Awaken」を活用したデッキを構築する場合、ゲームの中盤以降も土地カードを場に供給し続けなければならないわけです。
「覚醒/Awaken」呪文でデッキリストを固めた白青コントロールは、堅牢に見えて、実は脆そうです。
また、白青コントロールが動き始めるであろう頃には、マナ域の重なるエルドラージ系統の超重量級デッキも活動を開始してしまいます。
以上の理由で、この2者間でマナ加速競争が発生することもまた必然です。
よって、白青コントロールではなく、白青緑コントロールにする必要が出てきます。
緑カラーの「土地を探して場に出す系統の呪文」(ようは、ランパン呪文)を前提としたデッキにするわけです。
ここに、もし《乱動を刻む者、ノヤン・ダール/Noyan Dar, Roil Shaper》があれば、これらランパン呪文をすべて「覚醒/Awaken」呪文として駆使できます。
さらには、インスタント・タイミングでの「覚醒/Awaken」を頻発させることが可能となり、より柔軟な戦術も選択肢に含めることができます。
本人が4/5であれば、さらに言うことなしだったのですが、まぁ、追加コストが必要ない点に免じて、許してあげましょう。
以下、次点となるカード達。
■《塵への崩壊/Crumble to Dust》
■《火山の隆起/Volcanic Upheaval》
土地破壊呪文2種。
低速環境において4マナは決して重すぎる呪文とは言えず、まさに環境に水を差す存在となりそうです。
悪さをしそうな理由は、これが2種類も用意されていること。
4枚だけではデッキになりませんが、8枚積めるとなれば話は別です。
しかも、その内の1種はロボトミー効果ですから、土地破壊呪文としてこれほど厄介なものもありません。
あくまでもメタ・ゲームと、使われる特殊土地の傾向次第ですが、決して無視することの出来ないカードでしょう。
■《放浪する森林/Woodland Wanderer》
強いです。
もし、戦闘自体がゲーム局面において重要な役回りを果たすようであれば、活躍すると思われます。
【BFZ】呪文が無色である意味は?(欠色)
2015年8月31日 趣味 コメント (3)
『戦乱のゼンディカー』に関する情報が続々と公開されていますね。
『Zendikar Expeditions』など、わくわく要素がてんこ盛り。
私はゼンディカーという次元の設定そのものが好みなので、ストーリー的にも楽しみです。
さて、今回の日記の主題は、『戦乱のゼンディカー』にて新登場する「欠色/Devoid」。
前作『エルドラージ覚醒/Rise of the Eldrazi』では、エルドラージたちは無色の呪文として表現されていました。
公式サイトにて初公開された《真実の解体者、コジレック/Kozilek, Butcher of Truth》の透明な枠デザインは、とても衝撃的なものだったと記憶しています。
アーティファクト呪文と一部の例外以外は、有色の呪文しか存在しないのがマジックの世界。
よって、無色の呪文は未知の領域です。
なので、もし、ゼンディカーという次元を再訪することがあれば、この「無色呪文」に関する掘り下げがなされるだろうと期待していたのです。
ところが、まさかの展開が待っていました。
今作『戦乱のゼンディカー/Battle for Zendikar』では、エルドラージの一部が有色化されているのです。
マナコストにはしっかりと色マナが印刷されており、マルチカラーの輩まで存在する始末。
「なんだ、WotCは無色呪文テーマの掘り下げを放棄したのか」と思ったのですが、それにしては奇妙なのです。
それら有色のエルドラージたちは、わざわざ「欠色/Devoid(このカードは無色である。)」というキーワード表記によって、無色であると定義されているのです。
こうなってくると、無色の呪文である意義がわかりません。
「無色の呪文って何でしたっけ?」「呪文の色って何だっけ?」という感じに。
現時点で、環境にプロテクション(色)が蔓延しているならばとにかく、そういった色に関する情報での差別化がテーマであるとも思えません。
「あなたが他の無色クリーチャーをコントロールしている場合」とか「無色のクリーチャー1体を対象とし」といったテキストで、強引に無色であることの意味合いを演出しているようですが、いずれも無色の呪文に対する本質的な意味付けとは言えません。
「あなたが1体以上のエルドラージをコントロールしている場合」とか「クリーチャー・エルドラージ1体を対象とし」といったテキストでも良いわけですから。
あるいは、エルドラージは無色でなければ!というだけの、ただ世界観を主張するために設けたテキストだとしたら、それこそ興ざめです。
フレイバー要素をルール・テキストにしたならば、そのテキストにゲーム内での意味合いを獲得させておく必要があります。
でなければ、デザインとしては欠陥です。
もし、何の意味もなく、WotCが「欠色/Devoid(このカードは無色である。)」というキーワード表記をしているのだとしたら、ちょっとガッカリしてしまいます。
ですが、そこはWotCですから、きっちりと伏線の回収をしてくるのではないかと、むしろ逆に、期待してしまうわけです。
で、もし、この「欠色/Devoid(このカードは無色である。)」というキーワード表記が伏線であった場合、『戦乱のゼンディカー』あるいは、その次のエキスパンションにて、どんなことが起きてしまうのか、予想しようと思います。
結論だけ書きますね。
どどーん!
なんたって、ゼンディカーは、マジックの根幹をなすカード・タイプである「土地」がテーマの次元。
『アラビアンナイト/Arabian Nights』の《砂漠/Desert》から始まり、《氷雪~/Snow-Covered》を経たマジック6色目の夢が今再び実現しても良さそうなものではないでしょうか?
『Zendikar Expeditions』など、わくわく要素がてんこ盛り。
私はゼンディカーという次元の設定そのものが好みなので、ストーリー的にも楽しみです。
さて、今回の日記の主題は、『戦乱のゼンディカー』にて新登場する「欠色/Devoid」。
前作『エルドラージ覚醒/Rise of the Eldrazi』では、エルドラージたちは無色の呪文として表現されていました。
公式サイトにて初公開された《真実の解体者、コジレック/Kozilek, Butcher of Truth》の透明な枠デザインは、とても衝撃的なものだったと記憶しています。
アーティファクト呪文と一部の例外以外は、有色の呪文しか存在しないのがマジックの世界。
よって、無色の呪文は未知の領域です。
なので、もし、ゼンディカーという次元を再訪することがあれば、この「無色呪文」に関する掘り下げがなされるだろうと期待していたのです。
ところが、まさかの展開が待っていました。
今作『戦乱のゼンディカー/Battle for Zendikar』では、エルドラージの一部が有色化されているのです。
マナコストにはしっかりと色マナが印刷されており、マルチカラーの輩まで存在する始末。
「なんだ、WotCは無色呪文テーマの掘り下げを放棄したのか」と思ったのですが、それにしては奇妙なのです。
それら有色のエルドラージたちは、わざわざ「欠色/Devoid(このカードは無色である。)」というキーワード表記によって、無色であると定義されているのです。
こうなってくると、無色の呪文である意義がわかりません。
「無色の呪文って何でしたっけ?」「呪文の色って何だっけ?」という感じに。
現時点で、環境にプロテクション(色)が蔓延しているならばとにかく、そういった色に関する情報での差別化がテーマであるとも思えません。
「あなたが他の無色クリーチャーをコントロールしている場合」とか「無色のクリーチャー1体を対象とし」といったテキストで、強引に無色であることの意味合いを演出しているようですが、いずれも無色の呪文に対する本質的な意味付けとは言えません。
「あなたが1体以上のエルドラージをコントロールしている場合」とか「クリーチャー・エルドラージ1体を対象とし」といったテキストでも良いわけですから。
あるいは、エルドラージは無色でなければ!というだけの、ただ世界観を主張するために設けたテキストだとしたら、それこそ興ざめです。
フレイバー要素をルール・テキストにしたならば、そのテキストにゲーム内での意味合いを獲得させておく必要があります。
でなければ、デザインとしては欠陥です。
もし、何の意味もなく、WotCが「欠色/Devoid(このカードは無色である。)」というキーワード表記をしているのだとしたら、ちょっとガッカリしてしまいます。
ですが、そこはWotCですから、きっちりと伏線の回収をしてくるのではないかと、むしろ逆に、期待してしまうわけです。
で、もし、この「欠色/Devoid(このカードは無色である。)」というキーワード表記が伏線であった場合、『戦乱のゼンディカー』あるいは、その次のエキスパンションにて、どんなことが起きてしまうのか、予想しようと思います。
結論だけ書きますね。
どどーん!
《無色ランド》
基本土地―無色ランド
(T):あなたのマナ・プールに、好きな色のマナ1点を加える。このマナは、無色の呪文を唱えるためか無色のパーマネントの起動型能力を起動するためにのみ使用できる。
なんたって、ゼンディカーは、マジックの根幹をなすカード・タイプである「土地」がテーマの次元。
『アラビアンナイト/Arabian Nights』の《砂漠/Desert》から始まり、《氷雪~/Snow-Covered》を経たマジック6色目の夢が今再び実現しても良さそうなものではないでしょうか?
前回の日記から引き続き、《一日のやり直し/Day’s Undoing》を利用した「青いStompy.Deck」について考えていきます。
■元ネタとなるFaerieStompy.Deckについて
比較的マイナーなデッキであり、しかもデッキを構成するパーツが使用者によって千差万別な傾向があります(特にフィニッシャー)。
なので、FaerieStompy.Deckの普遍的な構成についてのみ目を向けていきます。
FaerieStompy.Deckを構成する要素は次の5つ
①マナ加速
……《裏切り者の都/City of Traitors》《古えの墳墓/Ancient Tomb》《金属モックス/Chrome Mox》
②プレイヤーの行動を妨害するパーマネント
……《虚空の杯/Chalice of the Void》《三なる宝球/Trinisphere》
③マナを必要としない打ち消し呪文(少数)
……《Force of Will》《目くらまし/Daze》
④回避能力を持つクリーチャー(打点高め)
……《Serendib Efreet》《海のドレイク/Sea Drake》《幻影の天使/Illusory Angel》
⑤盤面をコントロールできる装備品
……《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》《火と氷の剣/Sword of Fire and Ice》
そして、FaerieStompy.Deckの理想的な展開は以下のようなものです。
段階1:マナ加速を経て、相手より先に脅威(要素②、④)を展開する
段階2:相手の行動が滞っているうちに、要素④に要素⑤を装備する
段階3:要素②、要素③をすり抜けてきた相手の脅威を、要素⑤で捌きつつ、相手のライフを速やかに0にする
(メタゲームの前提が異なるため何とも言えませんが)、『メルカディアンマスクス』の時代に登場したアグロウォーター(AggroWater.Deck)またはブルースカイ(BlueSky.Deck)に戦略構造的には近いものがあるのではないかと思います。
レガシー環境におけるクロック・パーミッションというアーキタイプの代表選手は、やはりカナスレ(CanadianThreshold.Deck)を筆頭としたデルバー・デッキ達です。
よって、FaerieStompy.Deckは自身がマイナーな存在であることを強みとし、「わからん殺し」にも似た「相手の判断ミス」をも勘定に入れた戦略的勝利を目指すデッキでした。
そう、メインから4積みされる天敵《突然の衰微/Abrupt Decay》が登場するまでは。
(しもべの一人、Hさんの日記のコメント欄にて、ご意見をいただいたのですが、まったくのその通りです)現在のFaerieStompy.Deckは重大な欠陥を抱えており、この環境的不利があって、元々少ない使用者がますます減少したのではないかと考えてしまうくらいです。
《突然の衰微/Abrupt Decay》はFaerieStompy.Deckの要素②、④、⑤すべてを否定する除去呪文であり、要素③の打ち消し呪文で阻むこともできません。
また、これらの要素②、④、⑤はいずれも補佐的に機能しているため、どれか1つを壊すだけで全体が破綻してしまいます。
完全なる無防備状態。
これに加え、要素②のスロットを確保するために、打ち消し呪文の枚数を制限しなければならないFaerieStompy.Deckにとって、現在のレガシー環境で主流となっているコンボデッキ勢は非常につらい存在です。
例えば、実物提示教育を使うデッキのマナ域は、FaerieStompy.Deckのマナ域と重なっており、こちらの妨害策がほとんど効果をなしません。
デッキに積んでいる打ち消し呪文の純粋な枚数勝負となり、(構造的に《渦巻く知識/Brainstorm》を搭載できないFaerieStompy.Deckは、その数少ない打ち消し呪文を手札に集めることすら出来ず、枚数差を覆せないため)結果は決まっているようなものです。
これがFaerieStompy.Deckの現状です。
しかし、時代は移り変わるもの。
マジックは変化のゲームです。
次々と新しいカードが世に放たれ、すべてのデッキに影響を及ぼしていきます。
その新しいカードが(《突然の衰微/Abrupt Decay》のように)天敵となることもあれば、反対に、デッキを強化してくれる天恵となることもあります。
FaerieStompy.Deckにとって、《一日のやり直し/Day’s Undoing》は恐らく、そんなカードです。
■FaerieStompy.Deckと《一日のやり直し/Day’s Undoing》
《一日のやり直し/Day’s Undoing》という呪文が非常に強い影響力を備えていることと、この呪文を唱えることができるマナ域にあるパーマネント主体デッキがFaerieStompy.Deckであることは間違いないと思うのですが、
しかし、
《一日のやり直し/Day’s Undoing》が既存のFaerieStompy.Deckの持つ具体的な弱点を補ってくれるわけではありません。
むしろ、逆の発想が必要です。
FaerieStompy.Deckの持つ戦略は、すでに環境的な破綻を来しているのです。
従って、《一日のやり直し/Day’s Undoing》の持つカードパワーを前提に、現在のFaerieStompy.Deckを新たなるNEXT_LEVEL_FaerieStompy.Deckへとアップデートしていく方向性で、ものを考えていかなければなりません。
なので、最終的には、とてもFaerieStompy.Deckとは呼べないような、別のデッキに変貌していることすら予想されます。
まぁ、ものは試しです。
やってみる価値はあると思います。
■元ネタとなるFaerieStompy.Deckについて
比較的マイナーなデッキであり、しかもデッキを構成するパーツが使用者によって千差万別な傾向があります(特にフィニッシャー)。
なので、FaerieStompy.Deckの普遍的な構成についてのみ目を向けていきます。
FaerieStompy.Deckを構成する要素は次の5つ
①マナ加速
……《裏切り者の都/City of Traitors》《古えの墳墓/Ancient Tomb》《金属モックス/Chrome Mox》
②プレイヤーの行動を妨害するパーマネント
……《虚空の杯/Chalice of the Void》《三なる宝球/Trinisphere》
③マナを必要としない打ち消し呪文(少数)
……《Force of Will》《目くらまし/Daze》
④回避能力を持つクリーチャー(打点高め)
……《Serendib Efreet》《海のドレイク/Sea Drake》《幻影の天使/Illusory Angel》
⑤盤面をコントロールできる装備品
……《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》《火と氷の剣/Sword of Fire and Ice》
そして、FaerieStompy.Deckの理想的な展開は以下のようなものです。
段階1:マナ加速を経て、相手より先に脅威(要素②、④)を展開する
段階2:相手の行動が滞っているうちに、要素④に要素⑤を装備する
段階3:要素②、要素③をすり抜けてきた相手の脅威を、要素⑤で捌きつつ、相手のライフを速やかに0にする
(メタゲームの前提が異なるため何とも言えませんが)、『メルカディアンマスクス』の時代に登場したアグロウォーター(AggroWater.Deck)またはブルースカイ(BlueSky.Deck)に戦略構造的には近いものがあるのではないかと思います。
レガシー環境におけるクロック・パーミッションというアーキタイプの代表選手は、やはりカナスレ(CanadianThreshold.Deck)を筆頭としたデルバー・デッキ達です。
よって、FaerieStompy.Deckは自身がマイナーな存在であることを強みとし、「わからん殺し」にも似た「相手の判断ミス」をも勘定に入れた戦略的勝利を目指すデッキでした。
そう、メインから4積みされる天敵《突然の衰微/Abrupt Decay》が登場するまでは。
(しもべの一人、Hさんの日記のコメント欄にて、ご意見をいただいたのですが、まったくのその通りです)現在のFaerieStompy.Deckは重大な欠陥を抱えており、この環境的不利があって、元々少ない使用者がますます減少したのではないかと考えてしまうくらいです。
《突然の衰微/Abrupt Decay》はFaerieStompy.Deckの要素②、④、⑤すべてを否定する除去呪文であり、要素③の打ち消し呪文で阻むこともできません。
また、これらの要素②、④、⑤はいずれも補佐的に機能しているため、どれか1つを壊すだけで全体が破綻してしまいます。
完全なる無防備状態。
これに加え、要素②のスロットを確保するために、打ち消し呪文の枚数を制限しなければならないFaerieStompy.Deckにとって、現在のレガシー環境で主流となっているコンボデッキ勢は非常につらい存在です。
例えば、実物提示教育を使うデッキのマナ域は、FaerieStompy.Deckのマナ域と重なっており、こちらの妨害策がほとんど効果をなしません。
デッキに積んでいる打ち消し呪文の純粋な枚数勝負となり、(構造的に《渦巻く知識/Brainstorm》を搭載できないFaerieStompy.Deckは、その数少ない打ち消し呪文を手札に集めることすら出来ず、枚数差を覆せないため)結果は決まっているようなものです。
これがFaerieStompy.Deckの現状です。
しかし、時代は移り変わるもの。
マジックは変化のゲームです。
次々と新しいカードが世に放たれ、すべてのデッキに影響を及ぼしていきます。
その新しいカードが(《突然の衰微/Abrupt Decay》のように)天敵となることもあれば、反対に、デッキを強化してくれる天恵となることもあります。
FaerieStompy.Deckにとって、《一日のやり直し/Day’s Undoing》は恐らく、そんなカードです。
■FaerieStompy.Deckと《一日のやり直し/Day’s Undoing》
《一日のやり直し/Day’s Undoing》という呪文が非常に強い影響力を備えていることと、この呪文を唱えることができるマナ域にあるパーマネント主体デッキがFaerieStompy.Deckであることは間違いないと思うのですが、
しかし、
《一日のやり直し/Day’s Undoing》が既存のFaerieStompy.Deckの持つ具体的な弱点を補ってくれるわけではありません。
むしろ、逆の発想が必要です。
FaerieStompy.Deckの持つ戦略は、すでに環境的な破綻を来しているのです。
従って、《一日のやり直し/Day’s Undoing》の持つカードパワーを前提に、現在のFaerieStompy.Deckを新たなるNEXT_LEVEL_FaerieStompy.Deckへとアップデートしていく方向性で、ものを考えていかなければなりません。
なので、最終的には、とてもFaerieStompy.Deckとは呼べないような、別のデッキに変貌していることすら予想されます。
まぁ、ものは試しです。
やってみる価値はあると思います。
レガシー視点での『マジック・オリジン』
2015年7月12日 趣味
「最後の基本セット」という大層な肩書きを与えられたマジック・オリジンの発売まで、あと1週間をきりました。
スポイラーを眺めてみると、これまでのマジックの歴史に名を残してきた数々の人気カードを、現在のデザイン思想で調整し直したかのようなカードが多い印象。
新しいながらも、どこか懐かしい、良いセットに思えます。
■レガシー視点での『マジック・オリジン』を語る前に
さっそく『マジック・オリジン』の有望なカードについて、あれこれ語りたいところなのですが、その前に。
今現在のレガシー環境がとても歪んでいる点について、言及しておかねばなりません。
《時を越えた探索/Dig Through Time》という後出しジャンケンのようなパワーカードがあるせいで、レガシー環境の多様性は破壊され、ヴィンテージ環境にも似た一種の<ガラパゴス的生態系>が確立されてしまいました。
このような特異な環境下においては、カードの強さを規定する軸そのものが本来の<一般的なマジック>から乖離しており、ふつうであれば「強い」と評価できるカードに対して「環境的に無理」といった言葉を返すしかないわけです。
従って、『マジック・オリジン』から有望なカードを探し出すという今回の試みもまた、純粋に強いカードを見つけるわけではなく、「現在のレガシー環境において生き残れるか否か」を前提としてカードの評価をすることになり、でもそれって本来のカード・パワーを精査しているわけではないよね、とか思うわけです。
まぁ、仕方ないよね。
以上。
ただの文句でした。
では、レガシー視点での『マジック・オリジン』というお題目で、いつものごとく3枚のカードをピックアップしていきますね。
■《マナ喰らいのハイドラ/Managorger Hydra》
シンプルであり、かつ究極のグロウ生物です。
この系譜の祖は、たぶん《クウィリーオンのドライアド/Quirion Dryad》。
最近活躍している「果敢」も、この種のデザインから発展しているように思います。
この《マナ喰らいのハイドラ/Managorger Hydra》は、恐らく、オンスロート・ブロックの第3エキスパンション『スカージ』に収録された緑のレア《忘れられた古霊/Forgotten Ancient》が元ネタです。
《忘れられた古霊/Forgotten Ancient》は、「カードを作るのは君だ!」企画の記念すべき第1回で作り上げられた一品。
で、この《忘れられた古霊/Forgotten Ancient》、実は最終的にマナコストが調整されてから世に放たれたという経緯があります。
投票によって決められた「そもそものマナコスト」は、(1)(G)(G)の合計3マナ。
しかし、それでは強力すぎたため、(3)(G)の合計4マナに調整されて印刷されました。
昨今のクリーチャーが強化傾向にあるため、これでも不十分かもしれませんが、WotC自身がかつて「強力すぎる」と判断した領域に自ら足を踏み入れたこの《マナ喰らいのハイドラ/Managorger Hydra》からは、やはり危険な気配がします。
グロウ能力と相性の良いトランプルも付いていますし。
それに、やはりレガシー的には、この3マナと4マナの差は実に大きいわけです。
4マナのクリーチャーに求められるのは、単体での強さではなく、盤面の制圧力ですから。
レガシー環境でプレイすることが可能になった《マナ喰らいのハイドラ/Managorger Hydra》は、速やかに相手のライフを狙う純粋なビートダウン生物として機能します。
他のレガシーにいる生物たちと比べた時の《マナ喰らいのハイドラ/Managorger Hydra》の長所は、育つための呪文の種類を問わないところ。
緑のクリーチャーデッキを支えている主柱《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》のcastでも育ち、手札からのクリーチャー呪文castでも育ちます。
これは即ち、専用のデッキを用意する必要がない、タルモゴイフ的な汎用性を持ったカードだということ。
除去耐性だとかいう考えは捨てた方が良いでしょう。
《マナ喰らいのハイドラ/Managorger Hydra》を守るためにカードを使うくらいなら、2枚目の《マナ喰らいのハイドラ/Managorger Hydra》をcastするべきです。
■《ヴリンの翼馬/Vryn Wingmare》
《輝きの乗り手/Glowrider》に翼が生えました。
しかし、レガシー的には「《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》が伝説ではなくなりました」と表現するべきでしょう。
《アメジストのとげ/Thorn of Amethyst》効果は重複すればするほど、より強力にプレイヤーの行動を縛ります。
その点だけでも十分に強力なのですが、Death and Taxes.Deckにとっては「飛行」も重要です。
Death and Taxes.Deckのクリーチャーはいずれも小粒であり、フィニッシャーである《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》を機能させるためにも、飛行などの回避能力持ちが必要とされます。
つまり、《ヴリンの翼馬/Vryn Wingmare》は2枚目の《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》であると同時に、フィニッシャーたりえるわけです。
2枚目の《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》
という言い回しからも、ピーキーな雰囲気が漂いますが、今現在のレガシー環境の傾向から見るに、十分採用に値するカードであると思います。
■《一日のやり直し/Day’s Undoing》
調整版《Timetwister》。
「ターンを終了する」の一言が絶妙で、美しさすら感じます。
まず、WotCの調整を信頼して、コンボでの利用はあきらめた方が良さそうです。
よって、フェアなデッキでの利用法を模索することになるのですが。
実はこのカード、すでに就職先から内定が出ているのです。
一部のローグデッキビルダーは、そのマナコストを見ただけで「おっ、これは……」と手を口元に持っていったのではないでしょうか?
DragonStompy.Deckの親戚で、青単ストンピィというデッキが存在します。
呼称は様々で、FaerieStompy.Deckだとか、SeaStompy.Deckだとか色々あって決まっていません。
私は頑なにBlueSky.Deckと認識しています。
2マナランド(《裏切り者の都/City of Traitors》と《古えの墳墓/Ancient Tomb》)から《虚空の杯/Chalice of the Void》をX=1で唱えて、1マナの呪文を封印するのはDragonStompy.Deckと同様。
そこから《金属モックス/Chrome Mox》を経由して、《海のドレイク/Sea Drake》がデメリットを踏み倒して飛び出したりします。
赤単ストンピィと違って、この青単ストンピィは《Force of Will》を装備しているのが特徴。
DragonStompy.Deckをより無難にしたようなデッキなのです。
この2マナランドから展開していく「○○ストンピィ」系列のデッキにとって、初手は最重要ポイントです。
なるべく早い段階から《虚空の杯/Chalice of the Void》《血染めの月/Blood Moon》《三なる宝球/Trinisphere》で相手の行動を阻害していく必要があるため、これらのパーツが初手に来るまで危険なマリガンを繰り返すことも珍しくありません。
そして、それらを場に展開することにあらゆる資源を費やし、全力を傾けます。
従って、これらの妨害用パーマネントを展開し終わった時点で、「○○ストンピィ」にとっての勝負の8割は完了しているも同然なのです。
この戦略に《一日のやり直し/Day’s Undoing》が噛み合います。
まず、《一日のやり直し/Day’s Undoing》を唱えると、互いの手札がスタート時の7枚に戻ります。
つまり、相手の手札が7枚により近く、自分の手札が0枚により近いタイミングで最大効率を発揮するわけです。
すなわち、対戦相手が《虚空の杯/Chalice of the Void》を理由に呪文を唱えられない状況、そして青単ストンピィ側が手札を使い果たし、最重要パーマネント《虚空の杯/Chalice of the Void》を場に置いた瞬間が、まさにそのタイミングです。
また、他の場面も想定されます。
上でも述べましたが、「○○ストンピィ」は初手が生命線であり、前のめりなマリガンも辞さない構えのデッキです。
ダブルマリガンも日常茶飯事。
ダブルマリガンという負担を抱えながらも、なんとか《虚空の杯/Chalice of the Void》を場に着地させたとして、そこからフィニッシャーを引けないことにはゲームを終わらせることができません。
ゲームの展開が硬直しているうちに、相手が先にリカバリーしてしまうこともよくあります。
しかし、《一日のやり直し/Day’s Undoing》があれば、この危険なマリガンのデメリットを帳消しにしてしまえるわけです。
《虚空の杯/Chalice of the Void》を設置してから、新たな初手7枚を引けば、フィニッシャーもドローできているはずです。
もちろん、ダブルマリガンしても良い初手に恵まれず、トリプルマリガンをするつもりで《一日のやり直し/Day’s Undoing》を唱えても構いません。
《一日のやり直し/Day’s Undoing》を唱える前の手札で2マナランドや《金属モックス/Chrome Mox》を場に展開しておき、《一日のやり直し/Day’s Undoing》を唱えて新たに引いた手札から《虚空の杯/Chalice of the Void》を唱えることも可能(この場合は2ターンかかります)。
1ターン目に(2)(U)のマナコストを支払えるからこそ可能な芸当です。
非常に強力。
次に、《一日のやり直し/Day’s Undoing》を唱えると、墓地がリセットされます。
青単ストンピィは墓地を全く利用しないデッキですが、その一方で墓地対策が不得意なデッキでもあります。
というのも、墓地対策として候補に挙がるカードの大半は1マナの呪文であり、自分で設置した《虚空の杯/Chalice of the Void》と仲が悪いためです。
よって、《一日のやり直し/Day’s Undoing》はメインデッキから積める墓地対策として有益なのです(主にDredge.Deckと《タルモゴイフ/Tarmogoyf》を懲らしめる的な意味で)。
最後に、《一日のやり直し/Day’s Undoing》を唱えても、場のパーマネントはその影響を受けません。
これは、青単ストンピィというパーマネント依存デッキにとって、都合が良い。
まるで、POX.Deckが使う《小悪疫/Smallpox》みたいなものです。
《一日のやり直し/Day’s Undoing》は通常の青いデッキに扱えるカードではありませんが、もしかしたら現在のレガシー環境に一石を投じる、新たなデッキの夜明けを告げる1枚なのかもしれません。
■
で、この青単ストンピィはとても面白いデッキなので、『マジック・オリジン』発売後は、この《一日のやり直し/Day’s Undoing》入りストンピィを構築していく予定です。
スポイラーを眺めてみると、これまでのマジックの歴史に名を残してきた数々の人気カードを、現在のデザイン思想で調整し直したかのようなカードが多い印象。
新しいながらも、どこか懐かしい、良いセットに思えます。
■レガシー視点での『マジック・オリジン』を語る前に
さっそく『マジック・オリジン』の有望なカードについて、あれこれ語りたいところなのですが、その前に。
今現在のレガシー環境がとても歪んでいる点について、言及しておかねばなりません。
《時を越えた探索/Dig Through Time》という後出しジャンケンのようなパワーカードがあるせいで、レガシー環境の多様性は破壊され、ヴィンテージ環境にも似た一種の<ガラパゴス的生態系>が確立されてしまいました。
このような特異な環境下においては、カードの強さを規定する軸そのものが本来の<一般的なマジック>から乖離しており、ふつうであれば「強い」と評価できるカードに対して「環境的に無理」といった言葉を返すしかないわけです。
従って、『マジック・オリジン』から有望なカードを探し出すという今回の試みもまた、純粋に強いカードを見つけるわけではなく、「現在のレガシー環境において生き残れるか否か」を前提としてカードの評価をすることになり、でもそれって本来のカード・パワーを精査しているわけではないよね、とか思うわけです。
まぁ、仕方ないよね。
以上。
ただの文句でした。
では、レガシー視点での『マジック・オリジン』というお題目で、いつものごとく3枚のカードをピックアップしていきますね。
■《マナ喰らいのハイドラ/Managorger Hydra》
シンプルであり、かつ究極のグロウ生物です。
この系譜の祖は、たぶん《クウィリーオンのドライアド/Quirion Dryad》。
最近活躍している「果敢」も、この種のデザインから発展しているように思います。
この《マナ喰らいのハイドラ/Managorger Hydra》は、恐らく、オンスロート・ブロックの第3エキスパンション『スカージ』に収録された緑のレア《忘れられた古霊/Forgotten Ancient》が元ネタです。
《忘れられた古霊/Forgotten Ancient》は、「カードを作るのは君だ!」企画の記念すべき第1回で作り上げられた一品。
で、この《忘れられた古霊/Forgotten Ancient》、実は最終的にマナコストが調整されてから世に放たれたという経緯があります。
投票によって決められた「そもそものマナコスト」は、(1)(G)(G)の合計3マナ。
しかし、それでは強力すぎたため、(3)(G)の合計4マナに調整されて印刷されました。
昨今のクリーチャーが強化傾向にあるため、これでも不十分かもしれませんが、WotC自身がかつて「強力すぎる」と判断した領域に自ら足を踏み入れたこの《マナ喰らいのハイドラ/Managorger Hydra》からは、やはり危険な気配がします。
グロウ能力と相性の良いトランプルも付いていますし。
それに、やはりレガシー的には、この3マナと4マナの差は実に大きいわけです。
4マナのクリーチャーに求められるのは、単体での強さではなく、盤面の制圧力ですから。
レガシー環境でプレイすることが可能になった《マナ喰らいのハイドラ/Managorger Hydra》は、速やかに相手のライフを狙う純粋なビートダウン生物として機能します。
他のレガシーにいる生物たちと比べた時の《マナ喰らいのハイドラ/Managorger Hydra》の長所は、育つための呪文の種類を問わないところ。
緑のクリーチャーデッキを支えている主柱《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》のcastでも育ち、手札からのクリーチャー呪文castでも育ちます。
これは即ち、専用のデッキを用意する必要がない、タルモゴイフ的な汎用性を持ったカードだということ。
除去耐性だとかいう考えは捨てた方が良いでしょう。
《マナ喰らいのハイドラ/Managorger Hydra》を守るためにカードを使うくらいなら、2枚目の《マナ喰らいのハイドラ/Managorger Hydra》をcastするべきです。
■《ヴリンの翼馬/Vryn Wingmare》
《輝きの乗り手/Glowrider》に翼が生えました。
しかし、レガシー的には「《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》が伝説ではなくなりました」と表現するべきでしょう。
《アメジストのとげ/Thorn of Amethyst》効果は重複すればするほど、より強力にプレイヤーの行動を縛ります。
その点だけでも十分に強力なのですが、Death and Taxes.Deckにとっては「飛行」も重要です。
Death and Taxes.Deckのクリーチャーはいずれも小粒であり、フィニッシャーである《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》を機能させるためにも、飛行などの回避能力持ちが必要とされます。
つまり、《ヴリンの翼馬/Vryn Wingmare》は2枚目の《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》であると同時に、フィニッシャーたりえるわけです。
2枚目の《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》
という言い回しからも、ピーキーな雰囲気が漂いますが、今現在のレガシー環境の傾向から見るに、十分採用に値するカードであると思います。
■《一日のやり直し/Day’s Undoing》
調整版《Timetwister》。
「ターンを終了する」の一言が絶妙で、美しさすら感じます。
まず、WotCの調整を信頼して、コンボでの利用はあきらめた方が良さそうです。
よって、フェアなデッキでの利用法を模索することになるのですが。
実はこのカード、すでに就職先から内定が出ているのです。
一部のローグデッキビルダーは、そのマナコストを見ただけで「おっ、これは……」と手を口元に持っていったのではないでしょうか?
DragonStompy.Deckの親戚で、青単ストンピィというデッキが存在します。
呼称は様々で、FaerieStompy.Deckだとか、SeaStompy.Deckだとか色々あって決まっていません。
私は頑なにBlueSky.Deckと認識しています。
2マナランド(《裏切り者の都/City of Traitors》と《古えの墳墓/Ancient Tomb》)から《虚空の杯/Chalice of the Void》をX=1で唱えて、1マナの呪文を封印するのはDragonStompy.Deckと同様。
そこから《金属モックス/Chrome Mox》を経由して、《海のドレイク/Sea Drake》がデメリットを踏み倒して飛び出したりします。
赤単ストンピィと違って、この青単ストンピィは《Force of Will》を装備しているのが特徴。
DragonStompy.Deckをより無難にしたようなデッキなのです。
この2マナランドから展開していく「○○ストンピィ」系列のデッキにとって、初手は最重要ポイントです。
なるべく早い段階から《虚空の杯/Chalice of the Void》《血染めの月/Blood Moon》《三なる宝球/Trinisphere》で相手の行動を阻害していく必要があるため、これらのパーツが初手に来るまで危険なマリガンを繰り返すことも珍しくありません。
そして、それらを場に展開することにあらゆる資源を費やし、全力を傾けます。
従って、これらの妨害用パーマネントを展開し終わった時点で、「○○ストンピィ」にとっての勝負の8割は完了しているも同然なのです。
この戦略に《一日のやり直し/Day’s Undoing》が噛み合います。
まず、《一日のやり直し/Day’s Undoing》を唱えると、互いの手札がスタート時の7枚に戻ります。
つまり、相手の手札が7枚により近く、自分の手札が0枚により近いタイミングで最大効率を発揮するわけです。
すなわち、対戦相手が《虚空の杯/Chalice of the Void》を理由に呪文を唱えられない状況、そして青単ストンピィ側が手札を使い果たし、最重要パーマネント《虚空の杯/Chalice of the Void》を場に置いた瞬間が、まさにそのタイミングです。
また、他の場面も想定されます。
上でも述べましたが、「○○ストンピィ」は初手が生命線であり、前のめりなマリガンも辞さない構えのデッキです。
ダブルマリガンも日常茶飯事。
ダブルマリガンという負担を抱えながらも、なんとか《虚空の杯/Chalice of the Void》を場に着地させたとして、そこからフィニッシャーを引けないことにはゲームを終わらせることができません。
ゲームの展開が硬直しているうちに、相手が先にリカバリーしてしまうこともよくあります。
しかし、《一日のやり直し/Day’s Undoing》があれば、この危険なマリガンのデメリットを帳消しにしてしまえるわけです。
《虚空の杯/Chalice of the Void》を設置してから、新たな初手7枚を引けば、フィニッシャーもドローできているはずです。
もちろん、ダブルマリガンしても良い初手に恵まれず、トリプルマリガンをするつもりで《一日のやり直し/Day’s Undoing》を唱えても構いません。
《一日のやり直し/Day’s Undoing》を唱える前の手札で2マナランドや《金属モックス/Chrome Mox》を場に展開しておき、《一日のやり直し/Day’s Undoing》を唱えて新たに引いた手札から《虚空の杯/Chalice of the Void》を唱えることも可能(この場合は2ターンかかります)。
1ターン目に(2)(U)のマナコストを支払えるからこそ可能な芸当です。
非常に強力。
次に、《一日のやり直し/Day’s Undoing》を唱えると、墓地がリセットされます。
青単ストンピィは墓地を全く利用しないデッキですが、その一方で墓地対策が不得意なデッキでもあります。
というのも、墓地対策として候補に挙がるカードの大半は1マナの呪文であり、自分で設置した《虚空の杯/Chalice of the Void》と仲が悪いためです。
よって、《一日のやり直し/Day’s Undoing》はメインデッキから積める墓地対策として有益なのです(主にDredge.Deckと《タルモゴイフ/Tarmogoyf》を懲らしめる的な意味で)。
最後に、《一日のやり直し/Day’s Undoing》を唱えても、場のパーマネントはその影響を受けません。
これは、青単ストンピィというパーマネント依存デッキにとって、都合が良い。
まるで、POX.Deckが使う《小悪疫/Smallpox》みたいなものです。
《一日のやり直し/Day’s Undoing》は通常の青いデッキに扱えるカードではありませんが、もしかしたら現在のレガシー環境に一石を投じる、新たなデッキの夜明けを告げる1枚なのかもしれません。
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で、この青単ストンピィはとても面白いデッキなので、『マジック・オリジン』発売後は、この《一日のやり直し/Day’s Undoing》入りストンピィを構築していく予定です。
随分と時間が経ってしまいましたが、楽しかったですね、GP千葉。
仕事の関係で日程的に本戦に参加することはできず、体力的にレガシー選手権もあきらめて、8人構築(レガシー)を楽しんでおりました。
もちろん、目的は賞品のモダマス・ブースター……ではなく、使いたいカードの試運転です。
《死者起こし/Wake the Dead》を採用したNic-Fit。
以前、記事であれこれ考察していたアレです。
(参考:http://heppocobuilder.diarynote.jp/201501051714395232/)
で、実際に運用してみたら、これまた想像とは全然違っていたのです。
例えば、《悪意の大梟/Baleful Strix》や《スラーグ牙/Thragtusk》が全く仕事をしてくれない!
これは土台から考え直さなければならないと考え至りました。
■《死者起こし/Wake the Dead》を使うデッキとは?
まず、注意しなければいけない点は、これがリアニメイト呪文だということ。
レガシーのリアニメイト戦略で最も代表的なものは恐らく、
・Reanimator.Deck
・Dredge.Deck
この2種でしょう。
Reanimator.Deckは1~2ターンのアクションで対処の難しい支配的なクリーチャーを一本釣りしてしまうコンボデッキの一種であり、Dredge.Deckはまるで墓地を手札のように扱うシナジーの集合体であり、デッキ全体で超高速ビートダウンを実現するBelcher.Deckのような構築思想のデッキ。
そう、どちらもコンボデッキ然としているわけです。
そして、コンボデッキならばこそ、それ相応のスピードが要求され、瞬殺を実現しています。
しかし、《死者起こし/Wake the Dead》の場合は、マナコストを見てもわかるように、これを採用したデッキが超高速であるはずがありません。
もし、そのようなマナ加速が可能であるなら、採用すべきカードは《死者起こし/Wake the Dead》ではなく、より直接的に勝利に手を伸ばす類いのカードでしょう。
というわけで、《死者起こし/Wake the Dead》による墓地活用は、本格的な墓地活用とはベクトルが異なると言えます。
つまり、墓地活用が前提でないデッキで、墓地を活用したらさらに強いデッキ、となるわけです。
■リアニメイト呪文の強さ定義
Reanimator.Deckにおける《再活性/Reanimate》がなぜあれだけ強力なのかといえば、それは釣り上げる対象となるクリーチャーが勝利を決定的にするほどに強力であるからです。
《グリセルブランド/Griselbrand》、《大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite》、《エメリアの盾、イオナ/Iona, Shield of Emeria》、《潮吹きの暴君/Tidespout Tyrant》、《灰燼の乗り手/Ashen Rider》と、出されたら負けを覚悟する類いの連中が揃っています。
つまり、(当たり前の話ですが)リアニメイト呪文はリアニメイトするクリーチャーが何であるのかによって、強さが定義されます。
《再活性/Reanimate》で《灰色熊/Grizzly Bears》を釣り上げようとしてはいけないわけです。(さりげない伏線)
■《死者起こし/Wake the Dead》で誰を起こそう?(反省)
まず、GP千葉の8人構築で試してみたクリーチャーについて、復習していきます。
①《老練の探険者/Veteran Explorer》
Nic-Fit.Deckの根幹となるクリーチャーであり、こいつの能力が誘発してくれないと《死者起こし/Wake the Dead》を唱えること自体が厳しくなります。
では、こいつをリアニメイトする場合、強いのか?
答えはNOです。
墓地にいる《老練の探険者/Veteran Explorer》のためにXを1マナ増やすくらいなら、《目くらまし/Daze》やら《呪文貫き/Spell Pierce》をケアした方が何倍もマシだと思われます。
②《悪意の大梟/Baleful Strix》
《死者起こし/Wake the Dead》を前提としたNic-Fit.Deckというコンセプトの都合上、クリーチャーは場から墓地へと落ちていくのが正常な流れである。
すなわち、対戦相手の手札には除去呪文が使われないままに蓄えられており、そのような状況下で唱えられた《悪意の大梟/Baleful Strix》に「接死」などという有用な才能を発揮する機会が与えられるはずもないのである。
ただの2マナで1ドローするカードでしたね!
で、こいつをリアニメイトする場合、Xを1マナ増やしたらドローできるわけですが、Xドローが欲しいなら《思考の泉/Mind Spring》を使えって話ですよ(笑)
③《永遠の証人/Eternal Witness》
デッキに採用した際の理由は、「《死者起こし/Wake the Dead》を毎ターン唱える状況を作ることができるから」と、まあ、墓地の《永遠の証人/Eternal Witness》を《死者起こし/Wake the Dead》でリアニメイトし、《永遠の証人/Eternal Witness》の誘発型能力で《死者起こし/Wake the Dead》を拾うような、いかにもジョニーちっくな悠長プレイを想定してのことでした。
で、実際は?というと。
まず、デッキのコンセプトの都合、クリーチャーが場に残りにくいわけですが(言及2度目)、その結果、対戦相手の手札には打ち消し呪文が使われないままに蓄えられているわけです(マスカン札だらけというNic-Fit.Deckの強み全否定)。
つまり、《死者起こし/Wake the Dead》は当然のようにカウンターされてしまうわけです。
そこに、救世主《永遠の証人/Eternal Witness》が現れます。
《永遠の証人/Eternal Witness》が墓地の《死者起こし/Wake the Dead》をナチュラルに拾ってくれて、ようやく《死者起こし/Wake the Dead》を唱え直すことができるわけです。
もうやってることがレガシーのデッキとは思えないね!
④《金粉のドレイク/Gilded Drake》
このクリーチャーを《死者起こし/Wake the Dead》でリアニメイトすると、少々面白いことが起こります。
場に出た《金粉のドレイク/Gilded Drake》は対戦相手のクリーチャーと交換され、ターン終了に合わせて対戦相手に渡った《金粉のドレイク/Gilded Drake》だけが生け贄に捧げられてしまうのです。
当然、こちらがコントロールを奪ったクリーチャーは場に残ったままです!
強い!
……とか妄想していました。
ちょっと待てよ、使ってるデッキはNic-Fitだぞ、相手のクリーチャーがNic-Fitの出すクリーチャーよりも魅力的な状況って何だよ、もうちょっとよく考えてデッキに入れるカード考えろよ、的な状況が生じました。
ついでに一言付け足すのであれば。
クリーチャーは手札から唱えて「強い!」、墓地から拾っても「強い!」ものを選びましょう!
⑤《スラーグ牙/Thragtusk》
今回のデッキにおける最大の被害者。
デッキのコンセプト云々(省略)が理由で、対戦相手の手札には除去呪文が使われないままに蓄えられており、そのような状況下で唱えられた《スラーグ牙/Thragtusk》は5点のライフと3/3ビーストのみを置いて早々に墓地へと旅立った。そして、その3/3ビーストも彼を悼んでか、早々に彼の後を追ったのである。
彼の名誉のために、言いたい。
「弱くはなかった」
ただ、就職するデッキを間違えただけなのだ。
⑥《霊異種/AEtherling》
このクリーチャーを《死者起こし/Wake the Dead》でリアニメイトすると、少々面白いことが起こります。(2度目)
場に出た《霊異種/AEtherling》の一つ目の起動能力を使うと、追放領域から戻ってきた《霊異種/AEtherling》は《死者起こし/Wake the Dead》の遅延誘発の影響を受けず、ずっと場に残ってくれるのです!
強い!
……っていうか、こいつ、そもそも墓地に落ちねえええええ!(素の除去耐性的な意味で)
《死者起こし/Wake the Dead》の存在が全否定されるオチ。
仕事の関係で日程的に本戦に参加することはできず、体力的にレガシー選手権もあきらめて、8人構築(レガシー)を楽しんでおりました。
もちろん、目的は賞品のモダマス・ブースター……ではなく、使いたいカードの試運転です。
《死者起こし/Wake the Dead》を採用したNic-Fit。
以前、記事であれこれ考察していたアレです。
(参考:http://heppocobuilder.diarynote.jp/201501051714395232/)
で、実際に運用してみたら、これまた想像とは全然違っていたのです。
例えば、《悪意の大梟/Baleful Strix》や《スラーグ牙/Thragtusk》が全く仕事をしてくれない!
これは土台から考え直さなければならないと考え至りました。
■《死者起こし/Wake the Dead》を使うデッキとは?
まず、注意しなければいけない点は、これがリアニメイト呪文だということ。
レガシーのリアニメイト戦略で最も代表的なものは恐らく、
・Reanimator.Deck
・Dredge.Deck
この2種でしょう。
Reanimator.Deckは1~2ターンのアクションで対処の難しい支配的なクリーチャーを一本釣りしてしまうコンボデッキの一種であり、Dredge.Deckはまるで墓地を手札のように扱うシナジーの集合体であり、デッキ全体で超高速ビートダウンを実現するBelcher.Deckのような構築思想のデッキ。
そう、どちらもコンボデッキ然としているわけです。
そして、コンボデッキならばこそ、それ相応のスピードが要求され、瞬殺を実現しています。
しかし、《死者起こし/Wake the Dead》の場合は、マナコストを見てもわかるように、これを採用したデッキが超高速であるはずがありません。
もし、そのようなマナ加速が可能であるなら、採用すべきカードは《死者起こし/Wake the Dead》ではなく、より直接的に勝利に手を伸ばす類いのカードでしょう。
というわけで、《死者起こし/Wake the Dead》による墓地活用は、本格的な墓地活用とはベクトルが異なると言えます。
つまり、墓地活用が前提でないデッキで、墓地を活用したらさらに強いデッキ、となるわけです。
■リアニメイト呪文の強さ定義
Reanimator.Deckにおける《再活性/Reanimate》がなぜあれだけ強力なのかといえば、それは釣り上げる対象となるクリーチャーが勝利を決定的にするほどに強力であるからです。
《グリセルブランド/Griselbrand》、《大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite》、《エメリアの盾、イオナ/Iona, Shield of Emeria》、《潮吹きの暴君/Tidespout Tyrant》、《灰燼の乗り手/Ashen Rider》と、出されたら負けを覚悟する類いの連中が揃っています。
つまり、(当たり前の話ですが)リアニメイト呪文はリアニメイトするクリーチャーが何であるのかによって、強さが定義されます。
《再活性/Reanimate》で《灰色熊/Grizzly Bears》を釣り上げようとしてはいけないわけです。(さりげない伏線)
■《死者起こし/Wake the Dead》で誰を起こそう?(反省)
まず、GP千葉の8人構築で試してみたクリーチャーについて、復習していきます。
①《老練の探険者/Veteran Explorer》
Nic-Fit.Deckの根幹となるクリーチャーであり、こいつの能力が誘発してくれないと《死者起こし/Wake the Dead》を唱えること自体が厳しくなります。
では、こいつをリアニメイトする場合、強いのか?
答えはNOです。
墓地にいる《老練の探険者/Veteran Explorer》のためにXを1マナ増やすくらいなら、《目くらまし/Daze》やら《呪文貫き/Spell Pierce》をケアした方が何倍もマシだと思われます。
②《悪意の大梟/Baleful Strix》
《死者起こし/Wake the Dead》を前提としたNic-Fit.Deckというコンセプトの都合上、クリーチャーは場から墓地へと落ちていくのが正常な流れである。
すなわち、対戦相手の手札には除去呪文が使われないままに蓄えられており、そのような状況下で唱えられた《悪意の大梟/Baleful Strix》に「接死」などという有用な才能を発揮する機会が与えられるはずもないのである。
ただの2マナで1ドローするカードでしたね!
で、こいつをリアニメイトする場合、Xを1マナ増やしたらドローできるわけですが、Xドローが欲しいなら《思考の泉/Mind Spring》を使えって話ですよ(笑)
③《永遠の証人/Eternal Witness》
デッキに採用した際の理由は、「《死者起こし/Wake the Dead》を毎ターン唱える状況を作ることができるから」と、まあ、墓地の《永遠の証人/Eternal Witness》を《死者起こし/Wake the Dead》でリアニメイトし、《永遠の証人/Eternal Witness》の誘発型能力で《死者起こし/Wake the Dead》を拾うような、いかにもジョニーちっくな悠長プレイを想定してのことでした。
で、実際は?というと。
まず、デッキのコンセプトの都合、クリーチャーが場に残りにくいわけですが(言及2度目)、その結果、対戦相手の手札には打ち消し呪文が使われないままに蓄えられているわけです(マスカン札だらけというNic-Fit.Deckの強み全否定)。
つまり、《死者起こし/Wake the Dead》は当然のようにカウンターされてしまうわけです。
そこに、救世主《永遠の証人/Eternal Witness》が現れます。
《永遠の証人/Eternal Witness》が墓地の《死者起こし/Wake the Dead》をナチュラルに拾ってくれて、ようやく《死者起こし/Wake the Dead》を唱え直すことができるわけです。
もうやってることがレガシーのデッキとは思えないね!
④《金粉のドレイク/Gilded Drake》
このクリーチャーを《死者起こし/Wake the Dead》でリアニメイトすると、少々面白いことが起こります。
場に出た《金粉のドレイク/Gilded Drake》は対戦相手のクリーチャーと交換され、ターン終了に合わせて対戦相手に渡った《金粉のドレイク/Gilded Drake》だけが生け贄に捧げられてしまうのです。
当然、こちらがコントロールを奪ったクリーチャーは場に残ったままです!
強い!
……とか妄想していました。
ちょっと待てよ、使ってるデッキはNic-Fitだぞ、相手のクリーチャーがNic-Fitの出すクリーチャーよりも魅力的な状況って何だよ、もうちょっとよく考えてデッキに入れるカード考えろよ、的な状況が生じました。
ついでに一言付け足すのであれば。
クリーチャーは手札から唱えて「強い!」、墓地から拾っても「強い!」ものを選びましょう!
⑤《スラーグ牙/Thragtusk》
今回のデッキにおける最大の被害者。
デッキのコンセプト云々(省略)が理由で、対戦相手の手札には除去呪文が使われないままに蓄えられており、そのような状況下で唱えられた《スラーグ牙/Thragtusk》は5点のライフと3/3ビーストのみを置いて早々に墓地へと旅立った。そして、その3/3ビーストも彼を悼んでか、早々に彼の後を追ったのである。
彼の名誉のために、言いたい。
「弱くはなかった」
ただ、就職するデッキを間違えただけなのだ。
⑥《霊異種/AEtherling》
このクリーチャーを《死者起こし/Wake the Dead》でリアニメイトすると、少々面白いことが起こります。(2度目)
場に出た《霊異種/AEtherling》の一つ目の起動能力を使うと、追放領域から戻ってきた《霊異種/AEtherling》は《死者起こし/Wake the Dead》の遅延誘発の影響を受けず、ずっと場に残ってくれるのです!
強い!
……っていうか、こいつ、そもそも墓地に落ちねえええええ!(素の除去耐性的な意味で)
《死者起こし/Wake the Dead》の存在が全否定されるオチ。
GP千葉に行ってきました。
2015年6月1日 趣味
仕事で消耗した状態で現地入りしたので、レガシー選手権は諦めモード。
とりあえず、BIGWEBの3種天使スリーブが欲しくて、くじをガラガラ引き、見事に3種ともにゲットして満足。
レガシー用に組んだ《死者起こし/Wake the Dead》デッキを、8人構築で試運転したりしてました。
いやー、楽しかったです。
画像:自力でパックから引いた(他の誰の手にも渡っていない)カードにサインしてもらう。もう最高。
とりあえず、BIGWEBの3種天使スリーブが欲しくて、くじをガラガラ引き、見事に3種ともにゲットして満足。
レガシー用に組んだ《死者起こし/Wake the Dead》デッキを、8人構築で試運転したりしてました。
いやー、楽しかったです。
画像:自力でパックから引いた(他の誰の手にも渡っていない)カードにサインしてもらう。もう最高。
前々回の日記で、『タルキール龍紀伝』の有力カードたちをあれこれ述べたわけですが、撤回致します。
最有力カードは、《神話実現/Myth Realized》です。
以下、その理由を箇条書き。
・果敢の初期値は異なるが、《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》の強力さを思い出して欲しい。《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》は速攻を持っており、速度を重視した設計である一方、《神話実現/Myth Realized》はサイズが蓄積していく。サイズで盤面を支配していく様子は、まさに白い《タルモゴイフ/Tarmogoyf》。
・青1マナから飛び出す《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》が飛行を持っている3/2であるのに対し、《神話実現/Myth Realized》は飛行こそ持っていないものの、4/4以上に膨れあがることは容易い。《神話実現/Myth Realized》が偉いのは、《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》の入るデッキにすんなりと採用できること。
・《終末/Terminus》や《至高の評決/Supreme Verdict》といった全体除去に巻き込まれにくい。これらのリセット呪文を自分が使う場合は、自分のフィニッシャーだけが場に残る盤面を形成できます。また、相手がこれらのリセット呪文を使おうとしている場合には、あなたがコントロールしている《神話実現/Myth Realized》が非常に厄介な存在に思えていることでしょう。
・《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》の能力で生け贄にならない。
・クリーチャー化する前の時点で、エンチャントというそもそも除去されにくいカードタイプであり、タフネス(《神話実現/Myth Realized》に置かれている伝承カウンター)が3を下回っている場合はクリーチャー化しなければ良いだけの話。
・コストが白1マナであり、非常に隙が少なく、後続の呪文を唱えやすい。また、2枚目の《神話実現/Myth Realized》を唱える際には、1枚目の《神話実現/Myth Realized》にカウンターを置くことができる点も見逃してはいけません。
・《タルモゴイフ/Tarmogoyf》と異なり、《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》や《時を越えた探索/Dig Through Time》とは(ディスシナジーどころか)シナジーを生む。
・一つめの起動型能力を「{2}{W}: 神話実現/Myth Realizedの上に+1/+1カウンターを1つ置く」と読み替えてみましょう。手札が足りていない場合でも、インスタントタイミングでサイズが膨らむということは、それだけで膠着状態を打破できるカードであると言えます。
以上。
あくまでも、へっぽこビルダーの予想です。
信用するもしないも貴方次第。
でも、一応日記には書いたからね!
これでもし本当に《神話実現/Myth Realized》が評価されたら、「《神話実現/Myth Realized》の強さには気付いていました」としたり顔で語ってもいいよね?
最有力カードは、《神話実現/Myth Realized》です。
以下、その理由を箇条書き。
・果敢の初期値は異なるが、《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》の強力さを思い出して欲しい。《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》は速攻を持っており、速度を重視した設計である一方、《神話実現/Myth Realized》はサイズが蓄積していく。サイズで盤面を支配していく様子は、まさに白い《タルモゴイフ/Tarmogoyf》。
・青1マナから飛び出す《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》が飛行を持っている3/2であるのに対し、《神話実現/Myth Realized》は飛行こそ持っていないものの、4/4以上に膨れあがることは容易い。《神話実現/Myth Realized》が偉いのは、《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》の入るデッキにすんなりと採用できること。
・《終末/Terminus》や《至高の評決/Supreme Verdict》といった全体除去に巻き込まれにくい。これらのリセット呪文を自分が使う場合は、自分のフィニッシャーだけが場に残る盤面を形成できます。また、相手がこれらのリセット呪文を使おうとしている場合には、あなたがコントロールしている《神話実現/Myth Realized》が非常に厄介な存在に思えていることでしょう。
・《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》の能力で生け贄にならない。
・クリーチャー化する前の時点で、エンチャントというそもそも除去されにくいカードタイプであり、タフネス(《神話実現/Myth Realized》に置かれている伝承カウンター)が3を下回っている場合はクリーチャー化しなければ良いだけの話。
・コストが白1マナであり、非常に隙が少なく、後続の呪文を唱えやすい。また、2枚目の《神話実現/Myth Realized》を唱える際には、1枚目の《神話実現/Myth Realized》にカウンターを置くことができる点も見逃してはいけません。
・《タルモゴイフ/Tarmogoyf》と異なり、《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》や《時を越えた探索/Dig Through Time》とは(ディスシナジーどころか)シナジーを生む。
・一つめの起動型能力を「{2}{W}: 神話実現/Myth Realizedの上に+1/+1カウンターを1つ置く」と読み替えてみましょう。手札が足りていない場合でも、インスタントタイミングでサイズが膨らむということは、それだけで膠着状態を打破できるカードであると言えます。
以上。
あくまでも、へっぽこビルダーの予想です。
信用するもしないも貴方次第。
でも、一応日記には書いたからね!
これでもし本当に《神話実現/Myth Realized》が評価されたら、「《神話実現/Myth Realized》の強さには気付いていました」としたり顔で語ってもいいよね?
『マジック・オリジン』に期待するカード
2015年3月24日 趣味
■レガシーと基本セット
レガシー・プレイヤーにとって、昨今の基本セットとは何であったのでしょう?
『基本セット2010』は、スタンダードでこそ《悪斬の天使/Baneslayer Angel 》が非常識な暴れ方をしましたが、レガシーにおける影響力は小さかった(むしろ皆無であった)と記憶しています。
『基本セット2011』や『基本セット2012』では、タイタン・サイクルと《神聖の力線/Leyline of Sanctity》が特定のデッキを強化しました。
『基本セット2013』では、かの《全知/Omniscience》が登場。また、新マーフォーク・ロード《真珠三叉矛の達人/Master of the Pearl Trident》がマーフォークをさらに筋肉過多なデッキへと推し進め、そして《スラーグ牙/Thragtusk》といういぶし銀なクリーチャーが一部のデッキ群に欠けていた効率的なファッティの枠を埋めました。
前作『基本セット2014』では、ついに《若き紅蓮術士/Young Pyromancer》が登場。UR_Delver.Deckを経て、現在も2マナ四天王レベルの採用率を誇っています。
新デザインのカードのみならず、《漁る軟泥/Scavenging Ooze》や《変わり谷/Mutavault》といった、供給の足りていなかったカード(特に《漁る軟泥》)を再録するといった、基本セット本来の役割もやはり果たしていたと思います。
全体的な感想を言えば、『基本セット』は少なくない影響をレガシー環境に与えてきたはずです。
■我々は何を期待するか
そして、いよいよ、マジック最後の基本セット『マジック・オリジン』がやってきます。
『基本セット』が実際にどのような影響をレガシーに与えてきたのかは別にして、『基本セット』の楽しみはプレインズ・ウォーカーというマジック界の花形カードが5種類以上、必ず収録されるという事実だったと、私は感じています。
例えば、『基本セット』のアナウンスの時期は、《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》や《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》の再録を期待する声が常にありましたし、チャンドラの新デザインについては「今度こそ神チャンドラが刷られるのではないか」とプレイヤー各々が想う神チャンドラの妄想を掲示板などに書き込んでいたと記憶しています。
ところが、今回の『マジック・オリジン』に関しては、どうも期待の声が意気消沈しているような印象を受けます。
そして、事実、私自身が意気消沈しておりました。
すべては、PAXにてプレビューされた《異端の癒やし手、リリアナ》のせいです。
正直に言って、(レガシー基準で)弱い。
この「弱い」というのは、「弱いとわかっている」という意味です。
伝説のクリーチャーから変身してプレインズ・ウォーカーになる挙動そのものが、唱えてすぐに能力を起動できるというプレインズ・ウォーカーとしての利点を欠くことであるのも理由なのですが。
それ以上に、能力の方向性が《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》に似ており、マナコストが同じ点も踏まえ、レガシー環境的には《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》の明確な下位互換調整版であると判断できるからです。
これが、前例のない能力や方向性であれば、「実際に使ってみるまでは真価はわからない」と言えたはずなのですけれども……。
■では、『マジック・オリジン』は期待できるのか?→できる!
なにはともあれ。
PAXにてプレビューされた《異端の癒やし手、リリアナ》。
このカードの情報から、その他のプレインズ・ウォーカーたちも両面カードで表現されるのだろうと(それなりの確信を持って)予測できるようになりました。
プレインズ・ウォーカーとしてフォーカスされる登場人物5人はすでに発表されています。
《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura》、《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》、《リリアナ・ヴェス/Liliana Vess》、《チャンドラ・ナラー/Chandra Nalaar》、《ニッサ・レヴェイン/Nissa Revane》の5人です。
そして、この5人。
リリアナは公開されてしまったので、残りは4人。
私は、感じています。
期待できるカードしか残されていないではないか、と。
■期待できる(かもしれない)ギデオン・ジュラ/Gideon Jura
ギデオンさんがプレインズ・ウォーカーになる前は、実は随分な不良青年であったようです。
しかも、名前もキテオン・イオラ/Kytheon Ioraと異なります。
ここらへん、カード名にはどのように反映されるのでしょうかね?
というフレーバーな話は別にして。
ギデオンと言えば、これまでのカードからも判断できるように、クリーチャー化する忠誠度能力が特徴です。
つまり、「クリーチャー・カード」というカードタイプに最も馴染んでいるプレインズ・ウォーカーは、実はギデオンさんなのです。
そして、『マジック・オリジン』のプレインズ・ウォーカ―は、「伝説のクリーチャー」から「プレインズ・ウォーカー」に変身する両面カード。
シンプルにして、並べます。
・ギデオン(プレインズ・ウォーカーからクリーチャー化)
・オリジン(クリーチャーからプレインズ・ウォーカー化)
これは、もしかすると。
・オリジンのギデオン(クリーチャー⇔プレインズ・ウォーカ―)
なのでは!?
きっと面白い挙動のハズだよ!
(強いとは言ってない)
■期待できる(かもしれない)ジェイス・ベレレン/Jace Beleren
覚醒前のジェイスさんは、精神感応者(テレパス)だったそうです。
相手の手札をのぞき見る能力を持った伝説のクリーチャーとしてデザインされそうに思えるのですが、それは置いておいて。
まあ、ジェイスなら(たぶん)強いよ!
(たぶん)期待して良いはずだよ!
■期待できる(かもしれない)チャンドラ・ナラー/Chandra Nalaar
赤単色のプレインズ・ウォーカーには、負の歴史があります。
赤というカラーの特徴と、プレインズ・ウォーカー・カードの機能が色々な意味でかみ合わないのです。
《紅蓮の達人チャンドラ/Chandra, Pyromaster》こそスタンダードで活躍しましたが、あくまで一種のドローエンジンとしての使用できたし。
赤特有の使われ方をしたかというと、疑問符が付きますよね。
赤いプレインズ・ウォーカーの難しさは、WotC側も承知しているようで、3マナで「軽い」とされるプレインズ・ウォーカー業界の基準を逸脱し、2マナの《悪鬼の血脈、ティボルト/Tibalt, the Fiend-Blooded》を爆誕させてしまいました。
負の歴史でした。
ところが、今回の『マジック・オリジン』はそれが許されるかもしれないチャンスなのです。
2マナのプレインズ・ウォーカーを作ろうとすると、《悪鬼の血脈、ティボルト/Tibalt, the Fiend-Blooded》になってしまう。
しかし、2マナの伝説のクリーチャーを作ることなら……できる!
神チャンドラ。
期待しても良い……よね?
■期待できる(できる!)ニッサ・レヴェイン/Nissa Revane
今回は、ニッサ・レヴェイン/Nissa Revaneが最も期待できる1枚であると考えています。
話を少しだけ巻き戻します。
《異端の癒やし手、リリアナ》が公開されて、落胆した方々は、なぜ落胆したのか。
それは、昼の面がクリーチャー・カードである仕様が弱いと、プレイヤーが判断したからです。
事実、(レガシーの基準で)《異端の癒やし手、リリアナ》は弱いと言わざるをえません。
唱えてすぐに能力を起動できず、対処されてしまう可能性がある。
それだけで、大きなデメリットです。
プレインズ・ウォーカー最大の強みを欠いている、そう表現しても過言ではない。
では、我々がまだ見ていない側面に注意を払ってみましょう。
クリーチャー・カードとして存在するからこそ得られる「強み」はあるでしょうか?
答えは、ある!です。
それも、確実に!
ミラージュ・ブロック2番目のエキスパンション『ビジョンズ/Visions』では、戦場に出たときに誘発する誘発型能力(cip)を持つ187クリーチャーが数多く収録されました。
当時のマジックを知っている人なら、《ウークタビー・オランウータン/Uktabi Orangutan》や《Nekrataal / ネクラタル》がどれだけ便利なカードであったか容易に思い出せるはずです。
やがて、クリーチャー呪文であることの強みは、《適者生存/Survival of the Fittest》や《繰り返す悪夢/Recurring Nightmare》のコンボに組み込まれ、nWo.Deck(ナイトメア・サバイバル)を生み出しました。
クリーチャー・カードである利点。
それは、最大与党なカードタイプであるからこそ得られる、シナジーの豊富さです。
《適者生存/Survival of the Fittest》がレガシーで禁止された理由からも明白ですよね。
(一方のプレインズ・ウォーカー・カードは真逆ですね。サーチ呪文すら刷られていません)
では。
緑の伝説のクリーチャー・カードとなったニッサ・レヴェイン/Nissa Revaneに、どのような利点があるだろうか。
具体的に想像してみましょう。
・《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》でサーチできる!(これが一番ヤヴァイ!)
・《垣間見る自然/Glimpse of Nature》が入ったデッキにも入れられる
・《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》や《呪文貫き/Spell Pierce》に邪魔されない
・《魂の洞窟/Cavern of Souls》で打ち消されなくできる。
探せば、もっとあるはず!
これに付け加えるなら、ニッサ・レヴェイン/Nissa Revaneはエルフのプレインズ・ウォーカーであることを忘れてはいけません。
『マジック・オリジン』のニッサ・レヴェイン/Nissa Revaneは、(恐らく)緑の「伝説のクリーチャー」でエルフ(!)なのです。
部族支援が受けられるのはもちろん、レガシーのElf.Deckにすんなりと居場所を見つけることができるのは、やはり強みになるでしょう。
■まとめ
テゼレット/Tezzeretを、「伝説のアーティファクト・クリーチャー:人間、工匠」で収録してください。お願いします。
レガシー・プレイヤーにとって、昨今の基本セットとは何であったのでしょう?
『基本セット2010』は、スタンダードでこそ《悪斬の天使/Baneslayer Angel 》が非常識な暴れ方をしましたが、レガシーにおける影響力は小さかった(むしろ皆無であった)と記憶しています。
『基本セット2011』や『基本セット2012』では、タイタン・サイクルと《神聖の力線/Leyline of Sanctity》が特定のデッキを強化しました。
『基本セット2013』では、かの《全知/Omniscience》が登場。また、新マーフォーク・ロード《真珠三叉矛の達人/Master of the Pearl Trident》がマーフォークをさらに筋肉過多なデッキへと推し進め、そして《スラーグ牙/Thragtusk》といういぶし銀なクリーチャーが一部のデッキ群に欠けていた効率的なファッティの枠を埋めました。
前作『基本セット2014』では、ついに《若き紅蓮術士/Young Pyromancer》が登場。UR_Delver.Deckを経て、現在も2マナ四天王レベルの採用率を誇っています。
新デザインのカードのみならず、《漁る軟泥/Scavenging Ooze》や《変わり谷/Mutavault》といった、供給の足りていなかったカード(特に《漁る軟泥》)を再録するといった、基本セット本来の役割もやはり果たしていたと思います。
全体的な感想を言えば、『基本セット』は少なくない影響をレガシー環境に与えてきたはずです。
■我々は何を期待するか
そして、いよいよ、マジック最後の基本セット『マジック・オリジン』がやってきます。
『基本セット』が実際にどのような影響をレガシーに与えてきたのかは別にして、『基本セット』の楽しみはプレインズ・ウォーカーというマジック界の花形カードが5種類以上、必ず収録されるという事実だったと、私は感じています。
例えば、『基本セット』のアナウンスの時期は、《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》や《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》の再録を期待する声が常にありましたし、チャンドラの新デザインについては「今度こそ神チャンドラが刷られるのではないか」とプレイヤー各々が想う神チャンドラの妄想を掲示板などに書き込んでいたと記憶しています。
ところが、今回の『マジック・オリジン』に関しては、どうも期待の声が意気消沈しているような印象を受けます。
そして、事実、私自身が意気消沈しておりました。
すべては、PAXにてプレビューされた《異端の癒やし手、リリアナ》のせいです。
正直に言って、(レガシー基準で)弱い。
この「弱い」というのは、「弱いとわかっている」という意味です。
伝説のクリーチャーから変身してプレインズ・ウォーカーになる挙動そのものが、唱えてすぐに能力を起動できるというプレインズ・ウォーカーとしての利点を欠くことであるのも理由なのですが。
それ以上に、能力の方向性が《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》に似ており、マナコストが同じ点も踏まえ、レガシー環境的には《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》の明確な下位互換調整版であると判断できるからです。
これが、前例のない能力や方向性であれば、「実際に使ってみるまでは真価はわからない」と言えたはずなのですけれども……。
■では、『マジック・オリジン』は期待できるのか?→できる!
なにはともあれ。
PAXにてプレビューされた《異端の癒やし手、リリアナ》。
このカードの情報から、その他のプレインズ・ウォーカーたちも両面カードで表現されるのだろうと(それなりの確信を持って)予測できるようになりました。
プレインズ・ウォーカーとしてフォーカスされる登場人物5人はすでに発表されています。
《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura》、《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》、《リリアナ・ヴェス/Liliana Vess》、《チャンドラ・ナラー/Chandra Nalaar》、《ニッサ・レヴェイン/Nissa Revane》の5人です。
そして、この5人。
リリアナは公開されてしまったので、残りは4人。
私は、感じています。
期待できるカードしか残されていないではないか、と。
■期待できる(かもしれない)ギデオン・ジュラ/Gideon Jura
ギデオンさんがプレインズ・ウォーカーになる前は、実は随分な不良青年であったようです。
しかも、名前もキテオン・イオラ/Kytheon Ioraと異なります。
ここらへん、カード名にはどのように反映されるのでしょうかね?
というフレーバーな話は別にして。
ギデオンと言えば、これまでのカードからも判断できるように、クリーチャー化する忠誠度能力が特徴です。
つまり、「クリーチャー・カード」というカードタイプに最も馴染んでいるプレインズ・ウォーカーは、実はギデオンさんなのです。
そして、『マジック・オリジン』のプレインズ・ウォーカ―は、「伝説のクリーチャー」から「プレインズ・ウォーカー」に変身する両面カード。
シンプルにして、並べます。
・ギデオン(プレインズ・ウォーカーからクリーチャー化)
・オリジン(クリーチャーからプレインズ・ウォーカー化)
これは、もしかすると。
・オリジンのギデオン(クリーチャー⇔プレインズ・ウォーカ―)
なのでは!?
きっと面白い挙動のハズだよ!
(強いとは言ってない)
■期待できる(かもしれない)ジェイス・ベレレン/Jace Beleren
覚醒前のジェイスさんは、精神感応者(テレパス)だったそうです。
相手の手札をのぞき見る能力を持った伝説のクリーチャーとしてデザインされそうに思えるのですが、それは置いておいて。
まあ、ジェイスなら(たぶん)強いよ!
(たぶん)期待して良いはずだよ!
■期待できる(かもしれない)チャンドラ・ナラー/Chandra Nalaar
赤単色のプレインズ・ウォーカーには、負の歴史があります。
赤というカラーの特徴と、プレインズ・ウォーカー・カードの機能が色々な意味でかみ合わないのです。
《紅蓮の達人チャンドラ/Chandra, Pyromaster》こそスタンダードで活躍しましたが、あくまで一種のドローエンジンとしての使用できたし。
赤特有の使われ方をしたかというと、疑問符が付きますよね。
赤いプレインズ・ウォーカーの難しさは、WotC側も承知しているようで、3マナで「軽い」とされるプレインズ・ウォーカー業界の基準を逸脱し、2マナの《悪鬼の血脈、ティボルト/Tibalt, the Fiend-Blooded》を爆誕させてしまいました。
負の歴史でした。
ところが、今回の『マジック・オリジン』はそれが許されるかもしれないチャンスなのです。
2マナのプレインズ・ウォーカーを作ろうとすると、《悪鬼の血脈、ティボルト/Tibalt, the Fiend-Blooded》になってしまう。
しかし、2マナの伝説のクリーチャーを作ることなら……できる!
神チャンドラ。
期待しても良い……よね?
■期待できる(できる!)ニッサ・レヴェイン/Nissa Revane
今回は、ニッサ・レヴェイン/Nissa Revaneが最も期待できる1枚であると考えています。
話を少しだけ巻き戻します。
《異端の癒やし手、リリアナ》が公開されて、落胆した方々は、なぜ落胆したのか。
それは、昼の面がクリーチャー・カードである仕様が弱いと、プレイヤーが判断したからです。
事実、(レガシーの基準で)《異端の癒やし手、リリアナ》は弱いと言わざるをえません。
唱えてすぐに能力を起動できず、対処されてしまう可能性がある。
それだけで、大きなデメリットです。
プレインズ・ウォーカー最大の強みを欠いている、そう表現しても過言ではない。
では、我々がまだ見ていない側面に注意を払ってみましょう。
クリーチャー・カードとして存在するからこそ得られる「強み」はあるでしょうか?
答えは、ある!です。
それも、確実に!
ミラージュ・ブロック2番目のエキスパンション『ビジョンズ/Visions』では、戦場に出たときに誘発する誘発型能力(cip)を持つ187クリーチャーが数多く収録されました。
当時のマジックを知っている人なら、《ウークタビー・オランウータン/Uktabi Orangutan》や《Nekrataal / ネクラタル》がどれだけ便利なカードであったか容易に思い出せるはずです。
やがて、クリーチャー呪文であることの強みは、《適者生存/Survival of the Fittest》や《繰り返す悪夢/Recurring Nightmare》のコンボに組み込まれ、nWo.Deck(ナイトメア・サバイバル)を生み出しました。
クリーチャー・カードである利点。
それは、最大与党なカードタイプであるからこそ得られる、シナジーの豊富さです。
《適者生存/Survival of the Fittest》がレガシーで禁止された理由からも明白ですよね。
(一方のプレインズ・ウォーカー・カードは真逆ですね。サーチ呪文すら刷られていません)
では。
緑の伝説のクリーチャー・カードとなったニッサ・レヴェイン/Nissa Revaneに、どのような利点があるだろうか。
具体的に想像してみましょう。
・《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》でサーチできる!(これが一番ヤヴァイ!)
・《垣間見る自然/Glimpse of Nature》が入ったデッキにも入れられる
・《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》や《呪文貫き/Spell Pierce》に邪魔されない
・《魂の洞窟/Cavern of Souls》で打ち消されなくできる。
探せば、もっとあるはず!
これに付け加えるなら、ニッサ・レヴェイン/Nissa Revaneはエルフのプレインズ・ウォーカーであることを忘れてはいけません。
『マジック・オリジン』のニッサ・レヴェイン/Nissa Revaneは、(恐らく)緑の「伝説のクリーチャー」でエルフ(!)なのです。
部族支援が受けられるのはもちろん、レガシーのElf.Deckにすんなりと居場所を見つけることができるのは、やはり強みになるでしょう。
■まとめ
テゼレット/Tezzeretを、「伝説のアーティファクト・クリーチャー:人間、工匠」で収録してください。お願いします。
レガシー視点での『タルキール龍紀伝』
2015年3月14日 趣味 コメント (2)
前回の日記で、「マジック・オリジン」に登場するプレインズウォーカーは両面カードで表現されるのではと予想しましたが、いざ的中してみると、逆に「WotCにはもっと奇抜な発想をして欲しかった」という感情の方が強くなりました。
うーん。
あるいは、両面リリアナさんがレガシー的に有意義なカードではなかったことも、その感想の一因かもしれませんが。
■レガシー視点での『タルキール龍紀伝』
フルスポイラーが公開されましたね。
ドラゴンが主題となったエキスパンションであるためか、大ぶりなクリーチャーor呪文が多いためか、オンスロート・ブロック第3エキスパンション『スカージ』を思い出してしまいました。
実際に、似ている点は皆無に等しいのですが、なんとなく似た雰囲気を感じます(完全に主観です)。
さて。
今回も、レガシー視点であれこれ述べていきます。
まずは注目カード3枚!
■《溶岩との融和/Commune with Lava》
新しいデッキが誕生する予感がします。
Burn.Deck以外で、赤2マナを用意したくなるカード。
まず、X呪文なので、マナを爆発的に増やす必要がありますが、その点は《暗黒の儀式/Dark Ritual》や《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion’s Eye Diamond》の助けを借りることになるでしょう。
というか、《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion’s Eye Diamond》との相性が全てなのですよ、このカードは!
とくれば、黒赤のANT.Deckをイメージしてしまいます。
《渦巻く知識/Brainstorm》と《思案/Ponder》が必須パーツであるANT.Deckから青を抜くことは無理に近いですが、カウンター呪文なしで現在のANT.Deckが成立していることからも、《苦悶の触手/Tendrills of Agony》以外のストームなフィニッシャーが見つかるのであれば、黒赤の可能性もあるのかなあと。。。(ごにょごにょ)
もしくは、うっかり青赤なデッキに居場所を見つけるかもしれません。
《Braingeyser》や他のXドロー呪文と違ってインスタントである点が重要な場合もあるので。
■《鼓舞する呼び声/Inspiring Call》
今回のダークホース枠。
クリーチャーの頭数をカウントしてドローする系統の呪文はこれまでもたくさん作られてきました。
しかも、それらの大半は3マナの呪文。
今回の《鼓舞する呼び声/Inspiring Call》も、それらと同様の呪文に見えます。
が、しかし、今回は奇妙な一文が付け加えられているのです。
「あなたのコントロールする+1/+1カウンターが置かれているクリーチャーは、ターン終了時まで破壊不能を得る」と。
つまり、《鼓舞する呼び声/Inspiring Call》は構えるカードとして、腐らずに唱えられる可能性が高いわけです。
3マナの除去耐性として手札に確保しておき、自軍のクリーチャーを1体以上守るついでにドローする。
爆発的なドローも可能性としてはありますが、そうではなくて、自軍の維持を目的とした呪文として認識すべきだと思います。
Affinity.Deckに可能性を見いだすことも出来ますが、他の可能性も大いに期待できるかと。
まずは、モダンのRobots.Deckに採用され。。。たらいいな!
■《コラガンの命令/Kolaghan’s Command》
これを採用するデッキは恐らくJund.Deckでしょうか。
レガシー的に読み替えると、
「2つ選べ。
・墓地から《タルモゴイフ/Tarmogoyf》を拾う
・消耗戦に一歩近づく(アドがとれるため)
・《殴打頭蓋/Batterskull》を壊す
・《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》や《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》を除去する」
特に、《殴打頭蓋/Batterskull》を壊すために採用するカードになります。
これをメインに1~2枚程度採用することで、サイドボードのスペースを1枚~3枚も節約することができます。
その他にも惜しいカードがちらほら。
■《荒野の確保/Secure the Wastes》
インスタントタイミングでトークンをばらまけるのは素直に強い。
コントロール方面のトークン製造呪文は《天使への願い/Entreat the Angels》があるので、カードの棲み分け的に、天使トークンが扱えないデッキでの使用が前提になります。
既存のレガシーデッキから候補を探すのであれば、DeadguyAle.Deckでしょうか。
《闇の腹心/Dark Confidant》で手札に加えても1マナ扱いですし、スロットさえ空けば、5枚目の《未練ある魂/Lingering Souls》になれるかもしれません。
あるいは、インスタントタイミングでトークンを増やす必要があるなら……。
■《族樹の精霊、アナフェンザ/Anafenza, Kin-Tree Spirit》
能力は優秀ですが、問題は本人が盤面に直接的な影響を及ぼせないこと。
そして、戦闘においても弱いこと。
Death&Tax.Deckへの就職は難しそうです。
■《オジュタイの模範/Ojutai Exemplars》
イラストアドがぱないのう!
能力自体は面白く、前例がないので使われ方も予想がつきません。
しかし、3つ目の選択肢でちらつかせた場合、タップインしてしまうのが使用者にとっては厄介の種。
白い生物で4マナを要求するなら、もっと爆発的なフィニッシャーを期待してしまう都合、活躍の場が提供されない可哀想なカードになりそうです。
■《遮る霊気/Obscuring AEther》
ぼくこれ使いたい!
繰り返す。ぼくこれ使いたい!
■《卓絶のナーセット/Narset Transcendent》
非常に強力なプレインズウォーカーですが、魔法の言葉「神ジェイスでおk」の前にはかすんでしまいます。
《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》と差別化できる点があるとしたら、異常に堅い忠誠値6ですか。
プレインズウォーカーへの直接火力で5点飛ぶのが当たり前な環境になれば、お呼びがかかる可能性はあります。
どちらかというと、モダンでWU_Control.Deckを組もうとするなら必須カードだと思うので、そちらで活躍するカードでしょう。
■《アタルカの命令/Atarka’s Command》
これを採用するということは、序盤から生物が並んでいるようなデッキで居場所を探すわけですが。
どうも器用貧乏な感があります。
2つ目の選択肢は、序盤の《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》を始末できたりと有意義なのですが、なにぶん赤緑をメインに据えたカラーリングのデッキでかつ生物を並べる戦略を持ち、3マナ域へのアクセスを重視している……トークン量産型のローム?ですか?
なんかこう、《ボロスの魔除け/Boros Charm》と同じ香りがするんです。
カードパワーは高いが、しかし、適合するデッキがない。
そして、新しいアーキタイプを作るほど勝利に直結してもいない。
もし、新種のZoo.Deckがメタ上に浮上することがあれば、あるいは採用されるかもしれませんね。
《ボロスの魔除け/Boros Charm》と共に。
で、結論。
《コラガンの命令/Kolaghan’s Command》が全てです。
ちょっとだけJund.Deckが器用になりますな。
うーん。
あるいは、両面リリアナさんがレガシー的に有意義なカードではなかったことも、その感想の一因かもしれませんが。
■レガシー視点での『タルキール龍紀伝』
フルスポイラーが公開されましたね。
ドラゴンが主題となったエキスパンションであるためか、大ぶりなクリーチャーor呪文が多いためか、オンスロート・ブロック第3エキスパンション『スカージ』を思い出してしまいました。
実際に、似ている点は皆無に等しいのですが、なんとなく似た雰囲気を感じます(完全に主観です)。
さて。
今回も、レガシー視点であれこれ述べていきます。
まずは注目カード3枚!
■《溶岩との融和/Commune with Lava》
新しいデッキが誕生する予感がします。
Burn.Deck以外で、赤2マナを用意したくなるカード。
まず、X呪文なので、マナを爆発的に増やす必要がありますが、その点は《暗黒の儀式/Dark Ritual》や《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion’s Eye Diamond》の助けを借りることになるでしょう。
というか、《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion’s Eye Diamond》との相性が全てなのですよ、このカードは!
とくれば、黒赤のANT.Deckをイメージしてしまいます。
《渦巻く知識/Brainstorm》と《思案/Ponder》が必須パーツであるANT.Deckから青を抜くことは無理に近いですが、カウンター呪文なしで現在のANT.Deckが成立していることからも、《苦悶の触手/Tendrills of Agony》以外のストームなフィニッシャーが見つかるのであれば、黒赤の可能性もあるのかなあと。。。(ごにょごにょ)
もしくは、うっかり青赤なデッキに居場所を見つけるかもしれません。
《Braingeyser》や他のXドロー呪文と違ってインスタントである点が重要な場合もあるので。
■《鼓舞する呼び声/Inspiring Call》
今回のダークホース枠。
クリーチャーの頭数をカウントしてドローする系統の呪文はこれまでもたくさん作られてきました。
しかも、それらの大半は3マナの呪文。
今回の《鼓舞する呼び声/Inspiring Call》も、それらと同様の呪文に見えます。
が、しかし、今回は奇妙な一文が付け加えられているのです。
「あなたのコントロールする+1/+1カウンターが置かれているクリーチャーは、ターン終了時まで破壊不能を得る」と。
つまり、《鼓舞する呼び声/Inspiring Call》は構えるカードとして、腐らずに唱えられる可能性が高いわけです。
3マナの除去耐性として手札に確保しておき、自軍のクリーチャーを1体以上守るついでにドローする。
爆発的なドローも可能性としてはありますが、そうではなくて、自軍の維持を目的とした呪文として認識すべきだと思います。
Affinity.Deckに可能性を見いだすことも出来ますが、他の可能性も大いに期待できるかと。
まずは、モダンのRobots.Deckに採用され。。。たらいいな!
■《コラガンの命令/Kolaghan’s Command》
これを採用するデッキは恐らくJund.Deckでしょうか。
レガシー的に読み替えると、
「2つ選べ。
・墓地から《タルモゴイフ/Tarmogoyf》を拾う
・消耗戦に一歩近づく(アドがとれるため)
・《殴打頭蓋/Batterskull》を壊す
・《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》や《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》を除去する」
特に、《殴打頭蓋/Batterskull》を壊すために採用するカードになります。
これをメインに1~2枚程度採用することで、サイドボードのスペースを1枚~3枚も節約することができます。
その他にも惜しいカードがちらほら。
■《荒野の確保/Secure the Wastes》
インスタントタイミングでトークンをばらまけるのは素直に強い。
コントロール方面のトークン製造呪文は《天使への願い/Entreat the Angels》があるので、カードの棲み分け的に、天使トークンが扱えないデッキでの使用が前提になります。
既存のレガシーデッキから候補を探すのであれば、DeadguyAle.Deckでしょうか。
《闇の腹心/Dark Confidant》で手札に加えても1マナ扱いですし、スロットさえ空けば、5枚目の《未練ある魂/Lingering Souls》になれるかもしれません。
あるいは、インスタントタイミングでトークンを増やす必要があるなら……。
■《族樹の精霊、アナフェンザ/Anafenza, Kin-Tree Spirit》
能力は優秀ですが、問題は本人が盤面に直接的な影響を及ぼせないこと。
そして、戦闘においても弱いこと。
Death&Tax.Deckへの就職は難しそうです。
■《オジュタイの模範/Ojutai Exemplars》
イラストアドがぱないのう!
能力自体は面白く、前例がないので使われ方も予想がつきません。
しかし、3つ目の選択肢でちらつかせた場合、タップインしてしまうのが使用者にとっては厄介の種。
白い生物で4マナを要求するなら、もっと爆発的なフィニッシャーを期待してしまう都合、活躍の場が提供されない可哀想なカードになりそうです。
■《遮る霊気/Obscuring AEther》
ぼくこれ使いたい!
繰り返す。ぼくこれ使いたい!
■《卓絶のナーセット/Narset Transcendent》
非常に強力なプレインズウォーカーですが、魔法の言葉「神ジェイスでおk」の前にはかすんでしまいます。
《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》と差別化できる点があるとしたら、異常に堅い忠誠値6ですか。
プレインズウォーカーへの直接火力で5点飛ぶのが当たり前な環境になれば、お呼びがかかる可能性はあります。
どちらかというと、モダンでWU_Control.Deckを組もうとするなら必須カードだと思うので、そちらで活躍するカードでしょう。
■《アタルカの命令/Atarka’s Command》
これを採用するということは、序盤から生物が並んでいるようなデッキで居場所を探すわけですが。
どうも器用貧乏な感があります。
2つ目の選択肢は、序盤の《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》を始末できたりと有意義なのですが、なにぶん赤緑をメインに据えたカラーリングのデッキでかつ生物を並べる戦略を持ち、3マナ域へのアクセスを重視している……トークン量産型のローム?ですか?
なんかこう、《ボロスの魔除け/Boros Charm》と同じ香りがするんです。
カードパワーは高いが、しかし、適合するデッキがない。
そして、新しいアーキタイプを作るほど勝利に直結してもいない。
もし、新種のZoo.Deckがメタ上に浮上することがあれば、あるいは採用されるかもしれませんね。
《ボロスの魔除け/Boros Charm》と共に。
で、結論。
《コラガンの命令/Kolaghan’s Command》が全てです。
ちょっとだけJund.Deckが器用になりますな。
【最後の基本セット】マジック・オリジン予想
2015年2月12日 趣味PWたちの覚醒する過程がテーマだとしたら、両面カードになりそうな予感がします。
つまり、
昼の面が、伝説のクリーチャー・カード
夜の面が、プレインズウォーカー・カード
《情け知らずのガラク/Garruk Relentless》や《束縛の刃、エルブラス/Elbrus, the Binding Blade》が存在するので、プレインズウォーカーの変身カードや、異なるカードタイプへの変身はあり得る話だと思います。
あとは、忠誠カウンターに関するルールが問題になりますが、ルール自体を改定するか変身時の誘発能力か何かでフォローすれば可能でしょう。
これにより、《悪鬼の血脈、ティボルト/Tibalt, the Fiend-Blooded》という失敗作の屍を乗り越えて、ついに2マナのプレインズウォーカーの新たなるデザインスペースを開拓できるかもしれません!
つまり、
昼の面が、伝説のクリーチャー・カード
夜の面が、プレインズウォーカー・カード
《情け知らずのガラク/Garruk Relentless》や《束縛の刃、エルブラス/Elbrus, the Binding Blade》が存在するので、プレインズウォーカーの変身カードや、異なるカードタイプへの変身はあり得る話だと思います。
あとは、忠誠カウンターに関するルールが問題になりますが、ルール自体を改定するか変身時の誘発能力か何かでフォローすれば可能でしょう。
これにより、
《宝船の巡航/Treasure Cruise》禁止
2015年1月20日 趣味
《時を越えた探索/Dig Through Time》が2,000円台になるところまでは見えました。
《世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon》は予想外すぎて何が何やら。
とりあえず、《グリセルブランド/Griselbrand》とは別方向なので、まるで新しいデッキが作れる予感。
※追記
と思ったら、モダンで禁止されてますね>《時を越えた探索/Dig Through Time》
これはむしろ値下がり要因。
なんともお財布に優しい禁止改訂!
《世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon》は予想外すぎて何が何やら。
とりあえず、《グリセルブランド/Griselbrand》とは別方向なので、まるで新しいデッキが作れる予感。
※追記
と思ったら、モダンで禁止されてますね>《時を越えた探索/Dig Through Time》
これはむしろ値下がり要因。
なんともお財布に優しい禁止改訂!
えっ!?適者生存が解禁されるの?
2015年1月19日 趣味
仕事から帰ってきたら、みんな解禁解禁言ってる!
数年前の復讐蔦だらけなテーブルはうんざりしつつも嫌いではなかったので、解禁には賛成です。
が、しかし、適者生存を禁止した際のコメントで「将来的なクリーチャー・デザインの可能性を狭めてしまうからbanするね」的なことを言っていたような気がする。
なので、解禁してしまうと「じゃーなんで禁止したの?」ってなるから、解禁はないと思うのだが。
うーん。
でも、WotCの言うことだしなあ……。
仮に解禁するとして、解禁する言い訳は衰微と死儀礼、破棄者くらいですかね?
まー、解禁されたらディグと一緒に使わせてもらいますね。
数年前の復讐蔦だらけなテーブルはうんざりしつつも嫌いではなかったので、解禁には賛成です。
が、しかし、適者生存を禁止した際のコメントで「将来的なクリーチャー・デザインの可能性を狭めてしまうからbanするね」的なことを言っていたような気がする。
なので、解禁してしまうと「じゃーなんで禁止したの?」ってなるから、解禁はないと思うのだが。
うーん。
でも、WotCの言うことだしなあ……。
仮に解禁するとして、解禁する言い訳は衰微と死儀礼、破棄者くらいですかね?
まー、解禁されたらディグと一緒に使わせてもらいますね。
【レガシー】《宝船の巡航/Treasure Cruise》等が禁止されたら
2015年1月18日 趣味
現在のレガシー環境に君臨する2大ドロースペル、《宝船の巡航/Treasure Cruise》および《時を越えた探索/Dig Through Time》が禁止されるか否か、WotCの発表に注目が集まっています。
私の予想としては、
「《宝船の巡航/Treasure Cruise》および《時を越えた探索/Dig Through Time》がレガシーというフォーマットにおける現メタゲームの中心に位置していることは事実である。手札破壊などの存在意義を脅かす点で危険視はすべきであるが、これらの問題となるカード2種がイベント上位を席巻しているわけではない。これは、メタゲームの推移が問題となるカード2種の君臨を許していないからである。よって、現時点で禁止の判断を下すことは早急であり、依然として禁止措置を前提とした経過観察が必要ではあるが、メタゲームの推移によって問題が解決される可能性を重視する。今回の禁止改定での結論は、"No Change"である。(しかし、これは今後、禁止措置という判断をしないことを保証するものではない)」
「また、現在は《宝船の巡航/Treasure Cruise》および《時を越えた探索/Dig Through Time》の存在によりメタゲームが大きく変化している最中であり、現禁止カード群の内いずれかを解禁し、新たに影響力のある要因をメタゲーム上に加える危険は犯すべきではないと考える。よって、解禁に関しても"No Change"である。」
とかなんとか、ごにゃごにゃ発表するんだろうな、と思っています。
ですが、やはり「もし禁止されたら」を考えないわけにはいかないでしょう!
■《宝船の巡航/Treasure Cruise》&《時を越えた探索/Dig Through Time》が禁止されたら
メタゲームがおよそ『タルキール覇王譚』以前に戻るわけですが、《宝船の巡航/Treasure Cruise》&《時を越えた探索/Dig Through Time》がメタゲームをかき回していた期間に起こっていたであろう他カードの価格推移が、一気にまとめてどばっと起こると予想されます。
それを具体的にチェックしておこう。それが今回の趣旨です。
《宝船の巡航/Treasure Cruise》&《時を越えた探索/Dig Through Time》の影響下にあったカードをカテゴリー分けすると、以下の4傾向になります。
①《宝船の巡航/Treasure Cruise》&《時を越えた探索/Dig Through Time》のせいで弱体化していたカード
【例】
・Liliana of the Veil/ヴェールのリリアナ
・Thoughtseize/思考囲い
・Wasteland/不毛の大地(?)
②《宝船の巡航/Treasure Cruise》&《時を越えた探索/Dig Through Time》と共存できなかったカード
【例】
・Snapcaster Mage/瞬唱の魔道士
・Tombstalker/墓忍び
・Grim Lavamancer/渋面の溶岩使い
・Tarmogoyf/タルモゴイフ
・Nimble Mongoose/敏捷なマングース
・Deathrite Shaman/死儀礼のシャーマン(?)
③(特定のデッキにて)《宝船の巡航/Treasure Cruise》&《時を越えた探索/Dig Through Time》の下位互換になっていたカード
【例】
・Ancestral Vision/祖先の幻視(?)
・Dark Confidant/闇の腹心(?)
④《宝船の巡航/Treasure Cruise》を失ったUR_Delver.Deckが必要とするカード
【例】
・Goblin Guide/ゴブリンの先達(?)
※"(?)付きカード"は、以上の見方に私自身が懐疑的ではあるものの、一応リストアップしてみたカードです。
よって、《宝船の巡航/Treasure Cruise》&《時を越えた探索/Dig Through Time》が禁止された場合、これらのカード価格が上昇する可能性が高いと予想されます。
なので、買うなら今!と言いたいところですが。
逆に、《宝船の巡航/Treasure Cruise》&《時を越えた探索/Dig Through Time》が禁止を免れた場合、レガシー環境から引退する旧パワーカード群とのレッテルを貼られて、むしろ価格が下降してしまうかもしれず、決断が難しいところです。
最後に。
カード購入の判断は自己責任においてお願いします。
仮に、不利益を被った場合にも、私は一切の責任を負いません。
私の予想としては、
「《宝船の巡航/Treasure Cruise》および《時を越えた探索/Dig Through Time》がレガシーというフォーマットにおける現メタゲームの中心に位置していることは事実である。手札破壊などの存在意義を脅かす点で危険視はすべきであるが、これらの問題となるカード2種がイベント上位を席巻しているわけではない。これは、メタゲームの推移が問題となるカード2種の君臨を許していないからである。よって、現時点で禁止の判断を下すことは早急であり、依然として禁止措置を前提とした経過観察が必要ではあるが、メタゲームの推移によって問題が解決される可能性を重視する。今回の禁止改定での結論は、"No Change"である。(しかし、これは今後、禁止措置という判断をしないことを保証するものではない)」
「また、現在は《宝船の巡航/Treasure Cruise》および《時を越えた探索/Dig Through Time》の存在によりメタゲームが大きく変化している最中であり、現禁止カード群の内いずれかを解禁し、新たに影響力のある要因をメタゲーム上に加える危険は犯すべきではないと考える。よって、解禁に関しても"No Change"である。」
とかなんとか、ごにゃごにゃ発表するんだろうな、と思っています。
ですが、やはり「もし禁止されたら」を考えないわけにはいかないでしょう!
■《宝船の巡航/Treasure Cruise》&《時を越えた探索/Dig Through Time》が禁止されたら
メタゲームがおよそ『タルキール覇王譚』以前に戻るわけですが、《宝船の巡航/Treasure Cruise》&《時を越えた探索/Dig Through Time》がメタゲームをかき回していた期間に起こっていたであろう他カードの価格推移が、一気にまとめてどばっと起こると予想されます。
それを具体的にチェックしておこう。それが今回の趣旨です。
《宝船の巡航/Treasure Cruise》&《時を越えた探索/Dig Through Time》の影響下にあったカードをカテゴリー分けすると、以下の4傾向になります。
①《宝船の巡航/Treasure Cruise》&《時を越えた探索/Dig Through Time》のせいで弱体化していたカード
【例】
・Liliana of the Veil/ヴェールのリリアナ
・Thoughtseize/思考囲い
・Wasteland/不毛の大地(?)
②《宝船の巡航/Treasure Cruise》&《時を越えた探索/Dig Through Time》と共存できなかったカード
【例】
・Snapcaster Mage/瞬唱の魔道士
・Tombstalker/墓忍び
・Grim Lavamancer/渋面の溶岩使い
・Tarmogoyf/タルモゴイフ
・Nimble Mongoose/敏捷なマングース
・Deathrite Shaman/死儀礼のシャーマン(?)
③(特定のデッキにて)《宝船の巡航/Treasure Cruise》&《時を越えた探索/Dig Through Time》の下位互換になっていたカード
【例】
・Ancestral Vision/祖先の幻視(?)
・Dark Confidant/闇の腹心(?)
④《宝船の巡航/Treasure Cruise》を失ったUR_Delver.Deckが必要とするカード
【例】
・Goblin Guide/ゴブリンの先達(?)
※"(?)付きカード"は、以上の見方に私自身が懐疑的ではあるものの、一応リストアップしてみたカードです。
よって、《宝船の巡航/Treasure Cruise》&《時を越えた探索/Dig Through Time》が禁止された場合、これらのカード価格が上昇する可能性が高いと予想されます。
なので、買うなら今!と言いたいところですが。
逆に、《宝船の巡航/Treasure Cruise》&《時を越えた探索/Dig Through Time》が禁止を免れた場合、レガシー環境から引退する旧パワーカード群とのレッテルを貼られて、むしろ価格が下降してしまうかもしれず、決断が難しいところです。
最後に。
カード購入の判断は自己責任においてお願いします。
仮に、不利益を被った場合にも、私は一切の責任を負いません。
レガシーで巡航が禁止される前に載せておきたいデッキ改造案
2015年1月17日 趣味
■UR_Delver.Deckで某マングースとかに勝ちたい!
せっかくなので、巡航が禁止される前にUR_Delver.Deckを使ってみました。
そこで理解できたのは、Lifelinkや一定以上のサイズのクリーチャーが本当に苦手だということ。
UR_Delver.Deckが搭載しているクリーチャーは以下の3種類。
《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》:シンプルかつ確実な3点クロック役
《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》:序盤に大きく相手ライフを削っておく役(あるいは、事故っている相手を事故っているうちに倒す役)
《若き紅蓮術士/Young Pyromancer》:中盤以降の戦闘を停滞させる役(あるいは、事故っている相手を事故っているうちに倒す役)
で、《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》の役割が微妙だなと感じました。
全方位的には強いのですが、相手がタフなビートだとそれほど役立ってくれない。
そこで、《大いなるガルガドン/Greater Gargadon》なんてどうかな?と思いつきました。
着地するまでが困難ですが、一度着地してしまえば相手は対処できないのでは?
早期に決着をつけたい、《宝船の巡航/Treasure Cruise》で緊急ドローしたい際のサクり台として。
あるいは、相手にLifelinkされないチャンプブロックを実現してくれる役として。
サイドボードから2枚ほど《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》と入れ替えてみると、相手は困ってくれるのではないかなーとか思いついたのですが、試す機会がなさそうなので、先に日記にすることにしました。
もし、試されたことのある方がいらっしゃいましたら、コメント欄にて結論を書いていただけると嬉しいです。
■《宝船の巡航/Treasure Cruise》と《群れネズミ/Pack Rat》
相性がいいはず!
と思っていたら、そうでもなかった!です。
《群れネズミ/Pack Rat》を使うデッキ自体がむちゃくちゃ遅いデッキなので、ふつうにプレイしていれば土地がたくさん並ぶんですよね。
なので、《宝船の巡航/Treasure Cruise》には探査付き《集中/Concentrate》以上の価値はなく、もしかしたら《ジェイスの創意/Jace’s Ingenuity》の方が強いのでは?と思う瞬間もなくはない。
使うからには、根本的なデッキ改造が必要なようです。
《宝船の巡航/Treasure Cruise》が禁止されずに済んだら、改めて挑戦してみます。
せっかくなので、巡航が禁止される前にUR_Delver.Deckを使ってみました。
そこで理解できたのは、Lifelinkや一定以上のサイズのクリーチャーが本当に苦手だということ。
UR_Delver.Deckが搭載しているクリーチャーは以下の3種類。
《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》:シンプルかつ確実な3点クロック役
《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》:序盤に大きく相手ライフを削っておく役(あるいは、事故っている相手を事故っているうちに倒す役)
《若き紅蓮術士/Young Pyromancer》:中盤以降の戦闘を停滞させる役(あるいは、事故っている相手を事故っているうちに倒す役)
で、《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》の役割が微妙だなと感じました。
全方位的には強いのですが、相手がタフなビートだとそれほど役立ってくれない。
そこで、《大いなるガルガドン/Greater Gargadon》なんてどうかな?と思いつきました。
着地するまでが困難ですが、一度着地してしまえば相手は対処できないのでは?
早期に決着をつけたい、《宝船の巡航/Treasure Cruise》で緊急ドローしたい際のサクり台として。
あるいは、相手にLifelinkされないチャンプブロックを実現してくれる役として。
サイドボードから2枚ほど《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》と入れ替えてみると、相手は困ってくれるのではないかなーとか思いついたのですが、試す機会がなさそうなので、先に日記にすることにしました。
もし、試されたことのある方がいらっしゃいましたら、コメント欄にて結論を書いていただけると嬉しいです。
■《宝船の巡航/Treasure Cruise》と《群れネズミ/Pack Rat》
相性がいいはず!
と思っていたら、そうでもなかった!です。
《群れネズミ/Pack Rat》を使うデッキ自体がむちゃくちゃ遅いデッキなので、ふつうにプレイしていれば土地がたくさん並ぶんですよね。
なので、《宝船の巡航/Treasure Cruise》には探査付き《集中/Concentrate》以上の価値はなく、もしかしたら《ジェイスの創意/Jace’s Ingenuity》の方が強いのでは?と思う瞬間もなくはない。
使うからには、根本的なデッキ改造が必要なようです。
《宝船の巡航/Treasure Cruise》が禁止されずに済んだら、改めて挑戦してみます。
レガシー視点での『運命再編』&禁止改訂予測
2015年1月11日 趣味 コメント (3)
ついにフルスポイラーが公開されたので、他のデッキ構築云々な記事は後回しにして、こちらを先に書くことにしました。
ジョニーな私には面白いギミックが多いエキスパンションだと感じられましたが、レガシーにおける実用性のボーダーラインを超えてくれるカードはあまり多くありません。
効果が強力であっても、マナコストが割に合わないというか。
それだけのマナを支払うなら、もっと強い行動が他にあるよね?となってしまう。
具体例:
・《魂火の大導師/Soulfire Grand Master》:強いけど、《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》→《殴打頭蓋/Batterskull》で良いよね?
・《死に微笑むもの、アリーシャ/Alesha, Who Smiles at Death》:アタック後に本人が生き残れないandダブルシンボルのマナを支払ってリアニメイトしたいものは何?
・《開拓地の包囲/Frontier Siege》:実質2マナ消費で場に出せて、次のターンから4マナも加速させてくれるので強力。しかし、これを出すのに4マナも必要となる。《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》ではいけない理由は?
そういった事柄を無視して、個人的な感性の好き好みだけで書かせてもらえば、一応期待できるカードもいくつかあります。
・《見えざるものの熟達/Mastery of the Unseen》:レガシーにおける「予示」の強みがまだわからないので評価できません。あるいは変異の不自由さが理由で使用されていなかったカードたちの再評価を促すことができるか?
・《僧院の包囲/Monastery Siege》:通常の打ち消し呪文を積んだ方が安定できるとは思う。また、先置き前提なため、使用する側の挙動全体が遅くなってしまうデメリットを如何に克服するか、メタ次第となる。
・《奔流の精霊/Torrent Elemental》:全体アンブロッカブルの豪快さを生かせるデッキが現時点で不在であるが、効果そのものは強力。あとは自身のパワー3という細さの問題。
・《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang》:黒緑のロームデッキで発掘中にうっかり墓地に落ちてしまったカードを拾ってくれる変態兄様。Karakasが宿敵。
・《炎駆の乗り手/Flamerush Rider》:「疾駆」関連で最もダイナミックな効果であるにも関わらず、4マナで使用可能→DragonStompy.Deckのマナ域からして使用可能。しかし、一緒に攻撃してくれる相棒が強力なcip持ちである必要性がある。そんなやついる?
・《大いなる狩りの巫師/Shaman of the Great Hunt》:タフネスが4あれば……。
で、結局のところ、レガシー視点での『運命再編』は次の3枚しかないのだろうと、そういう結論に至りました。
■《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》
《解放された者、カーン/Karn Liberated》が使えるデッキに入るカード。
つまり、MUDや12postですね。
《解放された者、カーン/Karn Liberated》より1マナ重いですが、このマナ域の呪文にとっては些細な違いでしかありません。
何より、《解放された者、カーン/Karn Liberated》とは棲み分けが出来ている点が優秀です。
《解放された者、カーン/Karn Liberated》:単体除去。有色パーマネントも対処。
《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》:全体除去。火力台でもある。
どちらが強いか、ではなく、どちらも強い。
あとは如何にスロットを空けるか、の話だと思います。
■《僧院の導師/Monastery Mentor》
シングルカード予約の時点で、かなり高額な値段がつけられていますね。
ただ、そこまでの価値はないと見ていますが、実際はどうなのでしょう?
確かに《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》を有するデッキ群でもカードパワーを活かすことはできます。
しかし、《僧院の導師/Monastery Mentor》の場合、トークンを出すためのcastと、トークンを強化するためのcastは個別に行わなければなりません。
あるいは、トークン全体に速攻を与えるべきでしょう。
それが理想的な分量で実現できるレガシー環境のデッキといえば、エンチャントレスくらいでしょうか。
《調和の中心/Concordant Crossroads》もありますし。
エンチャントレスのキルターンが早くなるかもしれない、そんなカードだと思います。
まー、《空位の玉座の印章/Sigil of the Empty Throne》の方が強いんですけどねー。
■《謙虚な離反者/Humble Defector》
今回の開発やっちまった系カードです。
まず、《家路/Homeward Path》という相棒が(最も不要になりにくい)土地カードであること。
そして、《謙虚な離反者/Humble Defector》が複数並んでいても、《家路/Homeward Path》が1枚あれば良いこと。
加え、起動にマナが不要なこと(《家路/Homeward Path》を1枚タップするので、1マナ分の消費と言うべきかもしれませんが、それでも圧倒的に軽いアクションです)。
最後に、召喚酔いが解けてしまえば、《謙虚な離反者/Humble Defector》を除去されたとしても、むしろカード2枚分のアドバンテージが固定できてしまうこと。
《謙虚な離反者/Humble Defector》のパワーが2あるのも偉いです。(いつしかのボブのように)
《謙虚な離反者/Humble Defector》+《家路/Homeward Path》のコンボに、《罰する火/Punishing Fire》+《燃え柳の木立ち/Grove of the Burnwillows》のコンボと似たものを感じずにはいられません。
これが搭載されるデッキが何であるのか、予想すらつきませんが、これを中心としたデッキを新たに構築しても良いかもしれません。
それくらいのカードパワーを秘めた1枚でしょう。
============================================
《僧院の導師/Monastery Mentor》はジェスカイコンボが落ち着いて以降どうせ値下がるので、私は《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》と《謙虚な離反者/Humble Defector》を買っておこうかしら。
それはそうと、レガシープレイヤー的には『運命再編』よりも禁止改訂の方が重要事項です。
暴れに暴れた《宝船の巡航/Treasure Cruise》は禁止されるのか否か。
禁止された場合は、途中まで書いた「カナスレに勝てるUR_Delver」と「新・群れネズミデッキ」の記事2つを投稿しないままに終わってしまうので、それはそれで悲しいのですが。
まあ、禁止だろうね、と思います。
パターンは以下の3つ!
【パターン1】《宝船の巡航/Treasure Cruise》、《時を越えた探索/Dig Through Time》が禁止。
<結果>メタゲームはタルキール覇王譚以前の状況に戻る。これこそが『運命再編』であったのだ。
【パターン2】《宝船の巡航/Treasure Cruise》のみ禁止。
<結果>《時を越えた探索/Dig Through Time》が高騰。
【パターン3】いずれも禁止されず。
<結果>《Volcanic Island》が5~6万円をめざす。そして、レガシーのカラーパイから黒が去り、4色のゲームへ。
【パターン4】いずれも禁止されず、逆に禁止カードリストから解禁。
<解禁候補>
・《噴出/Gush》:禁止カードの基準が明確になるが、周囲に「また青だよ」とため息が充満する。
・《精神錯乱/Mind Twist》:《Hymn to Tourach》がああなっているのだから、解禁されたところで……お察し。
なんとなく(理屈も何もないただの予感ですが)、【パターン2】なのでは?
ジョニーな私には面白いギミックが多いエキスパンションだと感じられましたが、レガシーにおける実用性のボーダーラインを超えてくれるカードはあまり多くありません。
効果が強力であっても、マナコストが割に合わないというか。
それだけのマナを支払うなら、もっと強い行動が他にあるよね?となってしまう。
具体例:
・《魂火の大導師/Soulfire Grand Master》:強いけど、《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》→《殴打頭蓋/Batterskull》で良いよね?
・《死に微笑むもの、アリーシャ/Alesha, Who Smiles at Death》:アタック後に本人が生き残れないandダブルシンボルのマナを支払ってリアニメイトしたいものは何?
・《開拓地の包囲/Frontier Siege》:実質2マナ消費で場に出せて、次のターンから4マナも加速させてくれるので強力。しかし、これを出すのに4マナも必要となる。《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》ではいけない理由は?
そういった事柄を無視して、個人的な感性の好き好みだけで書かせてもらえば、一応期待できるカードもいくつかあります。
・《見えざるものの熟達/Mastery of the Unseen》:レガシーにおける「予示」の強みがまだわからないので評価できません。あるいは変異の不自由さが理由で使用されていなかったカードたちの再評価を促すことができるか?
・《僧院の包囲/Monastery Siege》:通常の打ち消し呪文を積んだ方が安定できるとは思う。また、先置き前提なため、使用する側の挙動全体が遅くなってしまうデメリットを如何に克服するか、メタ次第となる。
・《奔流の精霊/Torrent Elemental》:全体アンブロッカブルの豪快さを生かせるデッキが現時点で不在であるが、効果そのものは強力。あとは自身のパワー3という細さの問題。
・《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang》:黒緑のロームデッキで発掘中にうっかり墓地に落ちてしまったカードを拾ってくれる変態兄様。Karakasが宿敵。
・《炎駆の乗り手/Flamerush Rider》:「疾駆」関連で最もダイナミックな効果であるにも関わらず、4マナで使用可能→DragonStompy.Deckのマナ域からして使用可能。しかし、一緒に攻撃してくれる相棒が強力なcip持ちである必要性がある。そんなやついる?
・《大いなる狩りの巫師/Shaman of the Great Hunt》:タフネスが4あれば……。
で、結局のところ、レガシー視点での『運命再編』は次の3枚しかないのだろうと、そういう結論に至りました。
■《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》
《解放された者、カーン/Karn Liberated》が使えるデッキに入るカード。
つまり、MUDや12postですね。
《解放された者、カーン/Karn Liberated》より1マナ重いですが、このマナ域の呪文にとっては些細な違いでしかありません。
何より、《解放された者、カーン/Karn Liberated》とは棲み分けが出来ている点が優秀です。
《解放された者、カーン/Karn Liberated》:単体除去。有色パーマネントも対処。
《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》:全体除去。火力台でもある。
どちらが強いか、ではなく、どちらも強い。
あとは如何にスロットを空けるか、の話だと思います。
■《僧院の導師/Monastery Mentor》
シングルカード予約の時点で、かなり高額な値段がつけられていますね。
ただ、そこまでの価値はないと見ていますが、実際はどうなのでしょう?
確かに《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》を有するデッキ群でもカードパワーを活かすことはできます。
しかし、《僧院の導師/Monastery Mentor》の場合、トークンを出すためのcastと、トークンを強化するためのcastは個別に行わなければなりません。
あるいは、トークン全体に速攻を与えるべきでしょう。
それが理想的な分量で実現できるレガシー環境のデッキといえば、エンチャントレスくらいでしょうか。
《調和の中心/Concordant Crossroads》もありますし。
エンチャントレスのキルターンが早くなるかもしれない、そんなカードだと思います。
まー、《空位の玉座の印章/Sigil of the Empty Throne》の方が強いんですけどねー。
■《謙虚な離反者/Humble Defector》
今回の開発やっちまった系カードです。
まず、《家路/Homeward Path》という相棒が(最も不要になりにくい)土地カードであること。
そして、《謙虚な離反者/Humble Defector》が複数並んでいても、《家路/Homeward Path》が1枚あれば良いこと。
加え、起動にマナが不要なこと(《家路/Homeward Path》を1枚タップするので、1マナ分の消費と言うべきかもしれませんが、それでも圧倒的に軽いアクションです)。
最後に、召喚酔いが解けてしまえば、《謙虚な離反者/Humble Defector》を除去されたとしても、むしろカード2枚分のアドバンテージが固定できてしまうこと。
《謙虚な離反者/Humble Defector》のパワーが2あるのも偉いです。(いつしかのボブのように)
《謙虚な離反者/Humble Defector》+《家路/Homeward Path》のコンボに、《罰する火/Punishing Fire》+《燃え柳の木立ち/Grove of the Burnwillows》のコンボと似たものを感じずにはいられません。
これが搭載されるデッキが何であるのか、予想すらつきませんが、これを中心としたデッキを新たに構築しても良いかもしれません。
それくらいのカードパワーを秘めた1枚でしょう。
============================================
《僧院の導師/Monastery Mentor》はジェスカイコンボが落ち着いて以降どうせ値下がるので、私は《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》と《謙虚な離反者/Humble Defector》を買っておこうかしら。
それはそうと、レガシープレイヤー的には『運命再編』よりも禁止改訂の方が重要事項です。
暴れに暴れた《宝船の巡航/Treasure Cruise》は禁止されるのか否か。
禁止された場合は、途中まで書いた「カナスレに勝てるUR_Delver」と「新・群れネズミデッキ」の記事2つを投稿しないままに終わってしまうので、それはそれで悲しいのですが。
まあ、禁止だろうね、と思います。
パターンは以下の3つ!
【パターン1】《宝船の巡航/Treasure Cruise》、《時を越えた探索/Dig Through Time》が禁止。
<結果>メタゲームはタルキール覇王譚以前の状況に戻る。これこそが『運命再編』であったのだ。
【パターン2】《宝船の巡航/Treasure Cruise》のみ禁止。
<結果>《時を越えた探索/Dig Through Time》が高騰。
【パターン3】いずれも禁止されず。
<結果>《Volcanic Island》が5~6万円をめざす。そして、レガシーのカラーパイから黒が去り、4色のゲームへ。
【パターン4】いずれも禁止されず、逆に禁止カードリストから解禁。
<解禁候補>
・《噴出/Gush》:禁止カードの基準が明確になるが、周囲に「また青だよ」とため息が充満する。
・《精神錯乱/Mind Twist》:《Hymn to Tourach》がああなっているのだから、解禁されたところで……お察し。
なんとなく(理屈も何もないただの予感ですが)、【パターン2】なのでは?
《死者起こし/Wake the Dead》を採用した新種NicFitの提案
2015年1月5日 趣味
《アルゴスの庇護者、ティタニア/Titania, Protector of Argoth》が活用できるデッキを探していたときに、完全な思いつきでNicFitを挙げました(結論は、「別にティタニアである必要ないよね」だったのですが)。
==================================================
<NicFitって、どんなデッキ?>※NicFitをご存じの方は読み飛ばしてください!
ようは、黒緑ベースの中速ビートダウンデッキです。
デッキの中枢を為すのは、《老練の探険者/Veteran Explorer》と、これを生け贄に捧げる手段となるカード群。
《老練の探険者/Veteran Explorer》が死亡すると、各プレイヤーはライブラリーから基本土地を2枚アンタップ状態で場に出せます。
レガシー環境は①多色化が容易であり、②非常に高速であるため、大半のデッキは①基本土地の搭載は少なく、②マナコストが4以上の重い呪文の搭載を避ける傾向にあります。
つまり、《老練の探険者/Veteran Explorer》の効果は、以上の傾向2つにより、レガシー環境において利するところの少ないものです。
よって、《老練の探険者/Veteran Explorer》を前提としたデッキを組めば、①自分だけが土地を伸ばし、②相手より強力な高マナ域の呪文を使うことができる!
この戦略から生み出されたのがNicFitというデッキです。
NicFitという名称さえ付いているものの、実際の定義はかなり曖昧です。
《老練の探険者/Veteran Explorer》の効果を誘発させる手段として有効なカードが黒(《陰謀団式療法/Cabal Therapy》、《ファイレクシアの塔/Phyrexian Tower》、《繰り返す悪夢/Recurring Nightmare》、《毒の濁流/Toxic Deluge》、《破滅的な行為/Pernicious Deed》、《ゴルガリの魔除け/Golgari Charm》)に集中しているため、デッキのカラー自体は黒緑をベースにしていますが、重量級クリーチャー群にアクセスする手段として
・《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》を軸にしたタイプ
・《出産の殻/Birthing Pod》を軸にしたタイプ
・青を足して、《渦まく知識/Brainstorm》や《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》を軸にしたタイプ
など、主流傍流も決められないほどに様々。
他のコンボ戦略とハイブリッドすることも少なくないです。
また、搭載する重量級クリーチャー群のラインナップも使用者の趣味を反映していて、何が出てきても不思議ではないです。
まあ、常連は以下の連中ですが。
・《漁る軟泥/Scavenging Ooze》
・《悪意の大梟/Baleful Strix》
・《ウッド・エルフ/Wood Elves》
・《永遠の証人/Eternal Witness》
・《強情なベイロス/Obstinate Baloth》
・《スラーグ牙/Thragtusk》
・《原始のタイタン/Primeval Titan》
・《墓所のタイタン/Grave Titan》
以上、説明終わり!
==================================================
NicFitのデッキレシピを眺めていて、《ティタニア》ではない別のカードの可能性に気付きました。
《ティタニア》と同じ、統率者2014/Commander 2014出身のあのカード。
《死者起こし/Wake the Dead》です。
かなり独特で大規模なマス・リアニメイト呪文ですね。
■《死者起こし/Wake the Dead》はNicFitにフィットしている!
《死者起こし/Wake the Dead》の特徴は、
(1) 同時に複数のクリーチャーをリアニメイトすること
(2) リアニメイトしたクリーチャーを終了ステップ開始時に、(追放するのではなく)生け贄に捧げさせること
以上の2点です。
つまり、複数のcipとpigを誘発させることができるわけです。
この効果は、NicFitのデッキレシピに名を連ねている幾つかのクリーチャーと相性が良い。
具体的に挙げると、
・《老練の探険者/Veteran Explorer》pigで基本土地2枚を場に出す
・《悪意の大梟/Baleful Strix》cipで1ドロー
・《ウッド・エルフ/Wood Elves》cipで森を場に出す
・《永遠の証人/Eternal Witness》cipで墓地からカード回収
・《強情なベイロス/Obstinate Baloth》cipで4点ライフゲイン
・《スラーグ牙/Thragtusk》cipで5点ライフゲイン、pigで3/3トークン
・《原始のタイタン/Primeval Titan》cipで土地2枚を場に出す
・《墓所のタイタン/Grave Titan》cipで2/2トークンを2体
こんな感じ。
そもそも、マナコストにXを含む《死者起こし/Wake the Dead》のカードパワーを最大限に引き出せるマナとクリーチャーの数を用意できるのは、NicFitくらいなものです。
■《死者起こし/Wake the Dead》でNicFitが出来ること
①ゲーム序盤の使用例A:《老練の探険者/Veteran Explorer》を《死者起こし/Wake the Dead》する
NicFitの弱点は、《老練の探険者/Veteran Explorer》への依存です。
《老練の探険者/Veteran Explorer》の効果をゲーム序盤で誘発できないと、デッキそのものが機能不全を起こしたままゲームが終了してしまいます。
よって、マリガン基準的な話、《老練の探険者/Veteran Explorer》を用いて基本土地を2枚増やせる手札があって初めてNicFitはゲームを開始するわけですが、唱えたところを打ち消されたり、生け贄に捧げる前に追放除去されて墓地に落ちられなかったり、せっかく生け贄に捧げたのに誘発型能力を《もみ消し/Stifle》されたり……ようは妨害されてしまう。
追放除去は仕方ありませんが、打ち消された場合は墓地の《老練の探険者/Veteran Explorer》をおかわりしたいはず。
しかし、2枚目の《老練の探険者/Veteran Explorer》を引っ張ってくるのは難しい。
そこで《死者起こし/Wake the Dead》の出番ですね。
(ただし、この動きは土地の揃え方が難しいので、マナベースを再考しないと厳しいかもしれません。)
②ゲーム中盤の使用例B:《悪意の大梟/Baleful Strix》や《スラーグ牙/Thragtusk》を《死者起こし/Wake the Dead》する
《悪意の大梟/Baleful Strix》には飛行と接死、《スラーグ牙/Thragtusk》にはパワー5という殺傷能力があります。
つまり、使い捨てのブロッカーとして優秀であるということ。
《スラーグ牙/Thragtusk》に関してはライフ5点とトークンまで残してくれます。
これはNicFitゲーム中盤の生き残り/時間稼ぎにて、非常に有効です。
③ゲーム終盤の使用例C:《永遠の証人/Eternal Witness》を《死者起こし/Wake the Dead》する
《永遠の証人/Eternal Witness》の場合は[使用例A]にて使用済みの《死者起こし/Wake the Dead》を拾うところからはじめても構いませんね。
さて、《永遠の証人/Eternal Witness》を《死者起こし/Wake the Dead》した場合、やや面白いことになります。
《永遠の証人/Eternal Witness》の誘発は《死者起こし/Wake the Dead》が解決した後なので、《永遠の証人/Eternal Witness》の効果で墓地の《死者起こし/Wake the Dead》を回収できるのです。
すなわち、毎ターン同じ挙動を繰り返すことができます。
この挙動をX=2以上で行えば、他のクリーチャーのcipとpigを誘発させまくることが可能です。
《永遠の証人/Eternal Witness》が2枚以上あるなら、墓地のカードを拾い放題になります。
夢が膨らみますね。
■《死者起こし/Wake the Dead》と《繰り返す悪夢/Recurring Nightmare》
《死者起こし/Wake the Dead》を既存のパーツと比較するなら、比較対象は恐らく《繰り返す悪夢/Recurring Nightmare》。
ただし、用途はかなり異なります。
《繰り返す悪夢/Recurring Nightmare》は、《老練の探険者/Veteran Explorer》を生け贄に捧げる手段であり、かつ盤面を支配しうる重量級のクリーチャーを場に出す手段としても用いられます(《老練の探険者/Veteran Explorer》2枚をくるくる回すこともできますが、そのような場面はNicFitが本来望んでいるものではありません)。
これに対し、《死者起こし/Wake the Dead》は《老練の探険者/Veteran Explorer》を含めたNicFitの潤滑油的クリーチャー群をより有効に活用/再利用するための手段でしかありません。
つまり、フィニッシャーとしての役割が欠けているのです。
よって、《死者起こし/Wake the Dead》を軸としたNicFitをデザインする際の課題は、cipおよびpigの効果がフィニッシャーとして機能するようなクリーチャーを用意することです。
想像するに、コンボっぽい勝ち方になるのでしょうが、はてさて。
それがNicFit使用者の趣味に合う勝ち方であるのかどうかは、また別の話になります。
==================================================
<NicFitって、どんなデッキ?>※NicFitをご存じの方は読み飛ばしてください!
ようは、黒緑ベースの中速ビートダウンデッキです。
デッキの中枢を為すのは、《老練の探険者/Veteran Explorer》と、これを生け贄に捧げる手段となるカード群。
《老練の探険者/Veteran Explorer》が死亡すると、各プレイヤーはライブラリーから基本土地を2枚アンタップ状態で場に出せます。
レガシー環境は①多色化が容易であり、②非常に高速であるため、大半のデッキは①基本土地の搭載は少なく、②マナコストが4以上の重い呪文の搭載を避ける傾向にあります。
つまり、《老練の探険者/Veteran Explorer》の効果は、以上の傾向2つにより、レガシー環境において利するところの少ないものです。
よって、《老練の探険者/Veteran Explorer》を前提としたデッキを組めば、①自分だけが土地を伸ばし、②相手より強力な高マナ域の呪文を使うことができる!
この戦略から生み出されたのがNicFitというデッキです。
NicFitという名称さえ付いているものの、実際の定義はかなり曖昧です。
《老練の探険者/Veteran Explorer》の効果を誘発させる手段として有効なカードが黒(《陰謀団式療法/Cabal Therapy》、《ファイレクシアの塔/Phyrexian Tower》、《繰り返す悪夢/Recurring Nightmare》、《毒の濁流/Toxic Deluge》、《破滅的な行為/Pernicious Deed》、《ゴルガリの魔除け/Golgari Charm》)に集中しているため、デッキのカラー自体は黒緑をベースにしていますが、重量級クリーチャー群にアクセスする手段として
・《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》を軸にしたタイプ
・《出産の殻/Birthing Pod》を軸にしたタイプ
・青を足して、《渦まく知識/Brainstorm》や《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》を軸にしたタイプ
など、主流傍流も決められないほどに様々。
他のコンボ戦略とハイブリッドすることも少なくないです。
また、搭載する重量級クリーチャー群のラインナップも使用者の趣味を反映していて、何が出てきても不思議ではないです。
まあ、常連は以下の連中ですが。
・《漁る軟泥/Scavenging Ooze》
・《悪意の大梟/Baleful Strix》
・《ウッド・エルフ/Wood Elves》
・《永遠の証人/Eternal Witness》
・《強情なベイロス/Obstinate Baloth》
・《スラーグ牙/Thragtusk》
・《原始のタイタン/Primeval Titan》
・《墓所のタイタン/Grave Titan》
以上、説明終わり!
==================================================
NicFitのデッキレシピを眺めていて、《ティタニア》ではない別のカードの可能性に気付きました。
《ティタニア》と同じ、統率者2014/Commander 2014出身のあのカード。
《死者起こし/Wake the Dead》です。
Wake the Dead / 死者起こし (X)(黒)(黒)
インスタント
死者起こしは、対戦相手のターンの戦闘中にのみ唱えられる。
あなたの墓地にあるクリーチャー・カードX枚を対象とし、それらを戦場に戻す。次の終了ステップの開始時に、それらのクリーチャーを生け贄に捧げる。
かなり独特で大規模なマス・リアニメイト呪文ですね。
■《死者起こし/Wake the Dead》はNicFitにフィットしている!
《死者起こし/Wake the Dead》の特徴は、
(1) 同時に複数のクリーチャーをリアニメイトすること
(2) リアニメイトしたクリーチャーを終了ステップ開始時に、(追放するのではなく)生け贄に捧げさせること
以上の2点です。
つまり、複数のcipとpigを誘発させることができるわけです。
この効果は、NicFitのデッキレシピに名を連ねている幾つかのクリーチャーと相性が良い。
具体的に挙げると、
・《老練の探険者/Veteran Explorer》pigで基本土地2枚を場に出す
・《悪意の大梟/Baleful Strix》cipで1ドロー
・《ウッド・エルフ/Wood Elves》cipで森を場に出す
・《永遠の証人/Eternal Witness》cipで墓地からカード回収
・《強情なベイロス/Obstinate Baloth》cipで4点ライフゲイン
・《スラーグ牙/Thragtusk》cipで5点ライフゲイン、pigで3/3トークン
・《原始のタイタン/Primeval Titan》cipで土地2枚を場に出す
・《墓所のタイタン/Grave Titan》cipで2/2トークンを2体
こんな感じ。
そもそも、マナコストにXを含む《死者起こし/Wake the Dead》のカードパワーを最大限に引き出せるマナとクリーチャーの数を用意できるのは、NicFitくらいなものです。
■《死者起こし/Wake the Dead》でNicFitが出来ること
①ゲーム序盤の使用例A:《老練の探険者/Veteran Explorer》を《死者起こし/Wake the Dead》する
NicFitの弱点は、《老練の探険者/Veteran Explorer》への依存です。
《老練の探険者/Veteran Explorer》の効果をゲーム序盤で誘発できないと、デッキそのものが機能不全を起こしたままゲームが終了してしまいます。
よって、マリガン基準的な話、《老練の探険者/Veteran Explorer》を用いて基本土地を2枚増やせる手札があって初めてNicFitはゲームを開始するわけですが、唱えたところを打ち消されたり、生け贄に捧げる前に追放除去されて墓地に落ちられなかったり、せっかく生け贄に捧げたのに誘発型能力を《もみ消し/Stifle》されたり……ようは妨害されてしまう。
追放除去は仕方ありませんが、打ち消された場合は墓地の《老練の探険者/Veteran Explorer》をおかわりしたいはず。
しかし、2枚目の《老練の探険者/Veteran Explorer》を引っ張ってくるのは難しい。
そこで《死者起こし/Wake the Dead》の出番ですね。
(ただし、この動きは土地の揃え方が難しいので、マナベースを再考しないと厳しいかもしれません。)
②ゲーム中盤の使用例B:《悪意の大梟/Baleful Strix》や《スラーグ牙/Thragtusk》を《死者起こし/Wake the Dead》する
《悪意の大梟/Baleful Strix》には飛行と接死、《スラーグ牙/Thragtusk》にはパワー5という殺傷能力があります。
つまり、使い捨てのブロッカーとして優秀であるということ。
《スラーグ牙/Thragtusk》に関してはライフ5点とトークンまで残してくれます。
これはNicFitゲーム中盤の生き残り/時間稼ぎにて、非常に有効です。
③ゲーム終盤の使用例C:《永遠の証人/Eternal Witness》を《死者起こし/Wake the Dead》する
《永遠の証人/Eternal Witness》の場合は[使用例A]にて使用済みの《死者起こし/Wake the Dead》を拾うところからはじめても構いませんね。
さて、《永遠の証人/Eternal Witness》を《死者起こし/Wake the Dead》した場合、やや面白いことになります。
《永遠の証人/Eternal Witness》の誘発は《死者起こし/Wake the Dead》が解決した後なので、《永遠の証人/Eternal Witness》の効果で墓地の《死者起こし/Wake the Dead》を回収できるのです。
すなわち、毎ターン同じ挙動を繰り返すことができます。
この挙動をX=2以上で行えば、他のクリーチャーのcipとpigを誘発させまくることが可能です。
《永遠の証人/Eternal Witness》が2枚以上あるなら、墓地のカードを拾い放題になります。
夢が膨らみますね。
■《死者起こし/Wake the Dead》と《繰り返す悪夢/Recurring Nightmare》
《死者起こし/Wake the Dead》を既存のパーツと比較するなら、比較対象は恐らく《繰り返す悪夢/Recurring Nightmare》。
ただし、用途はかなり異なります。
《繰り返す悪夢/Recurring Nightmare》は、《老練の探険者/Veteran Explorer》を生け贄に捧げる手段であり、かつ盤面を支配しうる重量級のクリーチャーを場に出す手段としても用いられます(《老練の探険者/Veteran Explorer》2枚をくるくる回すこともできますが、そのような場面はNicFitが本来望んでいるものではありません)。
これに対し、《死者起こし/Wake the Dead》は《老練の探険者/Veteran Explorer》を含めたNicFitの潤滑油的クリーチャー群をより有効に活用/再利用するための手段でしかありません。
つまり、フィニッシャーとしての役割が欠けているのです。
よって、《死者起こし/Wake the Dead》を軸としたNicFitをデザインする際の課題は、cipおよびpigの効果がフィニッシャーとして機能するようなクリーチャーを用意することです。
想像するに、コンボっぽい勝ち方になるのでしょうが、はてさて。
それがNicFit使用者の趣味に合う勝ち方であるのかどうかは、また別の話になります。
前回の記事の続き。
《アルゴスの庇護者、ティタニア/Titania, Protector of Argoth》を使用したデッキを組んでいきます。
前回の記事では、やれNic-Fitだ、やれ《ハルマゲドン/Armageddon》だと思いつくままにコメントしていたのですが。
実際に動かしてみると、一人回しの時点でこれらとの相性は微妙だとわかりました。
まず、Nic-Fitだと、それほど土地が墓地に落ちてくれない。
《アルゴスの庇護者、ティタニア/Titania, Protector of Argoth》を場に出すところまでは問題ないんですけどねー。
一方、《ハルマゲドン/Armageddon》はというと、唱えてもチャンプブロックで時間を稼がれて、しばらくしたら土地を並び直されてしまう。
どうも決め手に欠けます。
5マナもするんだから、勝利に直結してくれなくては困りますよね。
なんとなく想定はしていましたが。
これは完全に新しいデッキを一からでっち上げるしかなさそうです。
というわけで。
彼女の居場所を見つけるため、《アルゴスの庇護者、ティタニア/Titania, Protector of Argoth》の長所と短所を挙げていきます。
■ますは長所!ティタニア姉さんはここが強いよ!
長所1.デッキを特化させる必要があまりない(フェッチランドや《不毛の大地/Wasteland》など、汎用的なカードで能力が誘発する)
長所2.挙動に隙が少ない(フェッチランドや《不毛の大地/Wasteland》などを起動するだけで能力が誘発する)
長所3.一度に複数回誘発させられる。トークンが一度に複数体ならぶ(土地を大量に墓地に送ることは容易)
長所4.場に出るトークンのサイズが5/3と致死的(4体分のダメージが通ったら相手死ぬよ!)
■次は短所!ティタニア姉さんはここが弱いよ!
短所1.本人もトークンもタフネスが3だよ(《稲妻/Lightning Bolt》で死ぬ。《炎渦竜巻/Firespout》で全滅する)
短所2.本人もトークンも除去耐性がないよ(被覆も呪禁も持っていません)
短所3.本人もトークンも回避能力がないよ(飛行もトランプルも持っていません)
……とまあ、こんな感じ。
あれ?これは結構弱いぞw
しかし、そこは愛でカヴァーしましょう。
つまり、ティタニア姉さんは次のように仰っているわけです。
「フェッチランドと《不毛の大地/Wasteland》がたくさん入っているデッキがいい」
「土地を生贄に捧げたり、自ら破壊するようなデッキがいい」
「相手に《稲妻/Lightning Bolt》や《炎渦竜巻/Firespout》などの除去呪文は打たせないで」
「道はあけておいて(相手のブロッカーはあらかじめ壊滅させておいて)」
後半2行なんてもう無茶苦茶です。
おまえ本当に5マナかよと言いたいくらい。
でも、なんとかできるかもしれません。
そう。このカードがあればね。
《大変動/Cataclysm》!!!!
《大変動/Cataclysm》がしてくれるお仕事は以下の3点です。
1.プレインズウォーカーは全滅
2.相手のブロッカーは1匹だけ残して排除。一方こちらのティタニア姉さんは見逃してくれる。
3.相手の土地は1つを残して排除。一方こちらの土地を5/3トークンに変えてくれる。
ちなみに、アーティファクトとエンチャントは(あまり大量に並ぶものではないので)比較的ノータッチです。
えらいぞ、《大変動/Cataclysm》!!!!
あとは残った1マナ圏の除去呪文に対する耐性と、緑のダブルシンボルである《アルゴスの庇護者、ティタニア/Titania, Protector of Argoth》と白のダブルシンボルである《大変動/Cataclysm》を共存させるマナ基盤を用意するだけ。
難しい。そんなことできるのだろうか?
でも、なんとかできる。白緑ならね。
まず、前者(1マナ圏の除去呪文に対する耐性)は、《虚空の杯/Chalice of the Void》が担当します。
このデッキはどう頑張ってもビッグマナ戦略になるので、序盤の時間稼ぎも兼ねての採用です。
《大変動/Cataclysm》で流れずに残ってくれるところもナイス。
その結果、2マナランド(《裏切り者の都/City of Traitors》や《古えの墳墓/Ancient Tomb》)そして《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》の採用が不可避となります。
そして、後者(ダブルシンボルのマナ基盤)は《裂け岩の扉/Riftstone Portal》が担当します。
この土地は、フェッチランドおよび《不毛の大地/Wasteland》を大量に採用しなければならないこのデッキの弱点(すなわち、《血染めの月/Blood Moon》を出されたら死ぬ)を回避する秘策でもあります。
この時点でわかるように。
土地カードのパッケージを駆使するタイプのビッグマナ白緑デッキになりそうです。
《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》は複数枚積んでおくべきでしょう。
《壌土からの生命/Life from the Loam》もあるとリカバリーが楽です。
そして、《アルゴスの庇護者、ティタニア/Titania, Protector of Argoth》の面攻撃でどうにもならない場合(相手の《真の名の宿敵/True-Name Nemesis》などが出ている場面)を想定し、《土を食うもの/Terravore》も1枚くらい採用。
あと、《大変動/Cataclysm》はエンチャントを1枚残してくれるので、その枠も用意しておきましょう。
手札をたくさん抱えている場合のために、《踏査/Exploration》を。
逆に、手札を使い切っている場合のために、《森の知恵/Sylvan Library》を。
ダメージレースが際どい場合のために、《亡霊の牢獄/Ghostly Prison》を。
ちなみに、《森の知恵/Sylvan Library》は《壌土からの生命/Life from the Loam》とのシナジーも期待できます。
また、《亡霊の牢獄/Ghostly Prison》は序盤のライフを守ってくれるので、引きやすいように複数枚入れておくとよいでしょう。
デッキの構造上、どうせ《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》は積むので、(《大変動/Cataclysm》を使わないで済む場合を想定し)《森を護る者/Sylvan Safekeeper》は1枚ほど挿しておきましょう。
こいつとティタニア姉さん相性の良さは言わずもがなですし。
土地を墓地に送るギミックをたくさん採用しているので、《トロウケアの敷石/Flagstones of Trokair》もいれておきましょう。
フィットするかどうかは不明ですが、楽しそうなので。
うまく動かないときは、適当なフェッチランドに入れ替えればいいだけの話です。
あとは、アグロロームやマーヴェリックなどを参考にしつつ、適当にデッキの輪郭を定めていくと……デッキの雛形が完成です。
=============================================
〔Cataclysm.Deck with Titania〕
・クリーチャー
3《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》
1《アルゴスの庇護者、ティタニア/Titania, Protector of Argoth》
1《土を食うもの/Terravore》
1《再利用の賢者/Reclamation Sage》
1《漁る軟泥/Scavenging Ooze》
1《森を護る者/Sylvan Safekeeper》
・エンジン
4《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》
2《壌土からの生命/Life from the Loam》
・リセット除去
3《大変動/Cataclysm》
・防御
4《虚空の杯/Chalice of the Void》
3《亡霊の牢獄/Ghostly Prison》
・マナ加速
1《踏査/Exploration》
3《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》
・その他
1《森の知恵/Sylvan Library》
2《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
・土地(29枚)
4《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
4《Savannah》
2《平地/Plains》
2《森/Forest》
3《裏切り者の都/City of Traitors》
1《古えの墳墓/Ancient Tomb》
1《裂け岩の扉/Riftstone Portal》
2《地平線の梢/Horizon Canopy》
4《トロウケアの敷石/Flagstones of Trokair》
4《不毛の大地/Wasteland》
1《魂の洞窟/Cavern of Souls》
1《Karakas》
=============================================
そんなわけで。
白緑Nic-Fitのような。
白緑AggroLoamのような。
珍妙なデッキが出来上がりました。
今現在レガシー環境はそれほど考慮しておりませんので、ご使用になられる際は、その時期のメタに合わせた改良をお願いします。
(弱かったときに、メタを言い訳にして逃げるための前振り)
《アルゴスの庇護者、ティタニア/Titania, Protector of Argoth》を使用したデッキを組んでいきます。
前回の記事では、やれNic-Fitだ、やれ《ハルマゲドン/Armageddon》だと思いつくままにコメントしていたのですが。
実際に動かしてみると、一人回しの時点でこれらとの相性は微妙だとわかりました。
まず、Nic-Fitだと、それほど土地が墓地に落ちてくれない。
《アルゴスの庇護者、ティタニア/Titania, Protector of Argoth》を場に出すところまでは問題ないんですけどねー。
一方、《ハルマゲドン/Armageddon》はというと、唱えてもチャンプブロックで時間を稼がれて、しばらくしたら土地を並び直されてしまう。
どうも決め手に欠けます。
5マナもするんだから、勝利に直結してくれなくては困りますよね。
なんとなく想定はしていましたが。
これは完全に新しいデッキを一からでっち上げるしかなさそうです。
というわけで。
彼女の居場所を見つけるため、《アルゴスの庇護者、ティタニア/Titania, Protector of Argoth》の長所と短所を挙げていきます。
■ますは長所!ティタニア姉さんはここが強いよ!
長所1.デッキを特化させる必要があまりない(フェッチランドや《不毛の大地/Wasteland》など、汎用的なカードで能力が誘発する)
長所2.挙動に隙が少ない(フェッチランドや《不毛の大地/Wasteland》などを起動するだけで能力が誘発する)
長所3.一度に複数回誘発させられる。トークンが一度に複数体ならぶ(土地を大量に墓地に送ることは容易)
長所4.場に出るトークンのサイズが5/3と致死的(4体分のダメージが通ったら相手死ぬよ!)
■次は短所!ティタニア姉さんはここが弱いよ!
短所1.本人もトークンもタフネスが3だよ(《稲妻/Lightning Bolt》で死ぬ。《炎渦竜巻/Firespout》で全滅する)
短所2.本人もトークンも除去耐性がないよ(被覆も呪禁も持っていません)
短所3.本人もトークンも回避能力がないよ(飛行もトランプルも持っていません)
……とまあ、こんな感じ。
あれ?これは結構弱いぞw
しかし、そこは愛でカヴァーしましょう。
つまり、ティタニア姉さんは次のように仰っているわけです。
「フェッチランドと《不毛の大地/Wasteland》がたくさん入っているデッキがいい」
「土地を生贄に捧げたり、自ら破壊するようなデッキがいい」
「相手に《稲妻/Lightning Bolt》や《炎渦竜巻/Firespout》などの除去呪文は打たせないで」
「道はあけておいて(相手のブロッカーはあらかじめ壊滅させておいて)」
後半2行なんてもう無茶苦茶です。
おまえ本当に5マナかよと言いたいくらい。
でも、なんとかできるかもしれません。
そう。このカードがあればね。
《大変動/Cataclysm》!!!!
《大変動/Cataclysm》がしてくれるお仕事は以下の3点です。
1.プレインズウォーカーは全滅
2.相手のブロッカーは1匹だけ残して排除。一方こちらのティタニア姉さんは見逃してくれる。
3.相手の土地は1つを残して排除。一方こちらの土地を5/3トークンに変えてくれる。
ちなみに、アーティファクトとエンチャントは(あまり大量に並ぶものではないので)比較的ノータッチです。
えらいぞ、《大変動/Cataclysm》!!!!
あとは残った1マナ圏の除去呪文に対する耐性と、緑のダブルシンボルである《アルゴスの庇護者、ティタニア/Titania, Protector of Argoth》と白のダブルシンボルである《大変動/Cataclysm》を共存させるマナ基盤を用意するだけ。
難しい。そんなことできるのだろうか?
でも、なんとかできる。白緑ならね。
まず、前者(1マナ圏の除去呪文に対する耐性)は、《虚空の杯/Chalice of the Void》が担当します。
このデッキはどう頑張ってもビッグマナ戦略になるので、序盤の時間稼ぎも兼ねての採用です。
《大変動/Cataclysm》で流れずに残ってくれるところもナイス。
その結果、2マナランド(《裏切り者の都/City of Traitors》や《古えの墳墓/Ancient Tomb》)そして《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》の採用が不可避となります。
そして、後者(ダブルシンボルのマナ基盤)は《裂け岩の扉/Riftstone Portal》が担当します。
この土地は、フェッチランドおよび《不毛の大地/Wasteland》を大量に採用しなければならないこのデッキの弱点(すなわち、《血染めの月/Blood Moon》を出されたら死ぬ)を回避する秘策でもあります。
この時点でわかるように。
土地カードのパッケージを駆使するタイプのビッグマナ白緑デッキになりそうです。
《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》は複数枚積んでおくべきでしょう。
《壌土からの生命/Life from the Loam》もあるとリカバリーが楽です。
そして、《アルゴスの庇護者、ティタニア/Titania, Protector of Argoth》の面攻撃でどうにもならない場合(相手の《真の名の宿敵/True-Name Nemesis》などが出ている場面)を想定し、《土を食うもの/Terravore》も1枚くらい採用。
あと、《大変動/Cataclysm》はエンチャントを1枚残してくれるので、その枠も用意しておきましょう。
手札をたくさん抱えている場合のために、《踏査/Exploration》を。
逆に、手札を使い切っている場合のために、《森の知恵/Sylvan Library》を。
ダメージレースが際どい場合のために、《亡霊の牢獄/Ghostly Prison》を。
ちなみに、《森の知恵/Sylvan Library》は《壌土からの生命/Life from the Loam》とのシナジーも期待できます。
また、《亡霊の牢獄/Ghostly Prison》は序盤のライフを守ってくれるので、引きやすいように複数枚入れておくとよいでしょう。
デッキの構造上、どうせ《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》は積むので、(《大変動/Cataclysm》を使わないで済む場合を想定し)《森を護る者/Sylvan Safekeeper》は1枚ほど挿しておきましょう。
こいつとティタニア姉さん相性の良さは言わずもがなですし。
土地を墓地に送るギミックをたくさん採用しているので、《トロウケアの敷石/Flagstones of Trokair》もいれておきましょう。
フィットするかどうかは不明ですが、楽しそうなので。
うまく動かないときは、適当なフェッチランドに入れ替えればいいだけの話です。
あとは、アグロロームやマーヴェリックなどを参考にしつつ、適当にデッキの輪郭を定めていくと……デッキの雛形が完成です。
=============================================
〔Cataclysm.Deck with Titania〕
・クリーチャー
3《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》
1《アルゴスの庇護者、ティタニア/Titania, Protector of Argoth》
1《土を食うもの/Terravore》
1《再利用の賢者/Reclamation Sage》
1《漁る軟泥/Scavenging Ooze》
1《森を護る者/Sylvan Safekeeper》
・エンジン
4《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》
2《壌土からの生命/Life from the Loam》
・リセット除去
3《大変動/Cataclysm》
・防御
4《虚空の杯/Chalice of the Void》
3《亡霊の牢獄/Ghostly Prison》
・マナ加速
1《踏査/Exploration》
3《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》
・その他
1《森の知恵/Sylvan Library》
2《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
・土地(29枚)
4《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
4《Savannah》
2《平地/Plains》
2《森/Forest》
3《裏切り者の都/City of Traitors》
1《古えの墳墓/Ancient Tomb》
1《裂け岩の扉/Riftstone Portal》
2《地平線の梢/Horizon Canopy》
4《トロウケアの敷石/Flagstones of Trokair》
4《不毛の大地/Wasteland》
1《魂の洞窟/Cavern of Souls》
1《Karakas》
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そんなわけで。
白緑Nic-Fitのような。
白緑AggroLoamのような。
珍妙なデッキが出来上がりました。
今現在レガシー環境はそれほど考慮しておりませんので、ご使用になられる際は、その時期のメタに合わせた改良をお願いします。
(弱かったときに、メタを言い訳にして逃げるための前振り)
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