レガシー視点での『運命再編』&禁止改訂予測
2015年1月11日 趣味 コメント (3)
ついにフルスポイラーが公開されたので、他のデッキ構築云々な記事は後回しにして、こちらを先に書くことにしました。
ジョニーな私には面白いギミックが多いエキスパンションだと感じられましたが、レガシーにおける実用性のボーダーラインを超えてくれるカードはあまり多くありません。
効果が強力であっても、マナコストが割に合わないというか。
それだけのマナを支払うなら、もっと強い行動が他にあるよね?となってしまう。
具体例:
・《魂火の大導師/Soulfire Grand Master》:強いけど、《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》→《殴打頭蓋/Batterskull》で良いよね?
・《死に微笑むもの、アリーシャ/Alesha, Who Smiles at Death》:アタック後に本人が生き残れないandダブルシンボルのマナを支払ってリアニメイトしたいものは何?
・《開拓地の包囲/Frontier Siege》:実質2マナ消費で場に出せて、次のターンから4マナも加速させてくれるので強力。しかし、これを出すのに4マナも必要となる。《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》ではいけない理由は?
そういった事柄を無視して、個人的な感性の好き好みだけで書かせてもらえば、一応期待できるカードもいくつかあります。
・《見えざるものの熟達/Mastery of the Unseen》:レガシーにおける「予示」の強みがまだわからないので評価できません。あるいは変異の不自由さが理由で使用されていなかったカードたちの再評価を促すことができるか?
・《僧院の包囲/Monastery Siege》:通常の打ち消し呪文を積んだ方が安定できるとは思う。また、先置き前提なため、使用する側の挙動全体が遅くなってしまうデメリットを如何に克服するか、メタ次第となる。
・《奔流の精霊/Torrent Elemental》:全体アンブロッカブルの豪快さを生かせるデッキが現時点で不在であるが、効果そのものは強力。あとは自身のパワー3という細さの問題。
・《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang》:黒緑のロームデッキで発掘中にうっかり墓地に落ちてしまったカードを拾ってくれる変態兄様。Karakasが宿敵。
・《炎駆の乗り手/Flamerush Rider》:「疾駆」関連で最もダイナミックな効果であるにも関わらず、4マナで使用可能→DragonStompy.Deckのマナ域からして使用可能。しかし、一緒に攻撃してくれる相棒が強力なcip持ちである必要性がある。そんなやついる?
・《大いなる狩りの巫師/Shaman of the Great Hunt》:タフネスが4あれば……。
で、結局のところ、レガシー視点での『運命再編』は次の3枚しかないのだろうと、そういう結論に至りました。
■《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》
《解放された者、カーン/Karn Liberated》が使えるデッキに入るカード。
つまり、MUDや12postですね。
《解放された者、カーン/Karn Liberated》より1マナ重いですが、このマナ域の呪文にとっては些細な違いでしかありません。
何より、《解放された者、カーン/Karn Liberated》とは棲み分けが出来ている点が優秀です。
《解放された者、カーン/Karn Liberated》:単体除去。有色パーマネントも対処。
《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》:全体除去。火力台でもある。
どちらが強いか、ではなく、どちらも強い。
あとは如何にスロットを空けるか、の話だと思います。
■《僧院の導師/Monastery Mentor》
シングルカード予約の時点で、かなり高額な値段がつけられていますね。
ただ、そこまでの価値はないと見ていますが、実際はどうなのでしょう?
確かに《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》を有するデッキ群でもカードパワーを活かすことはできます。
しかし、《僧院の導師/Monastery Mentor》の場合、トークンを出すためのcastと、トークンを強化するためのcastは個別に行わなければなりません。
あるいは、トークン全体に速攻を与えるべきでしょう。
それが理想的な分量で実現できるレガシー環境のデッキといえば、エンチャントレスくらいでしょうか。
《調和の中心/Concordant Crossroads》もありますし。
エンチャントレスのキルターンが早くなるかもしれない、そんなカードだと思います。
まー、《空位の玉座の印章/Sigil of the Empty Throne》の方が強いんですけどねー。
■《謙虚な離反者/Humble Defector》
今回の開発やっちまった系カードです。
まず、《家路/Homeward Path》という相棒が(最も不要になりにくい)土地カードであること。
そして、《謙虚な離反者/Humble Defector》が複数並んでいても、《家路/Homeward Path》が1枚あれば良いこと。
加え、起動にマナが不要なこと(《家路/Homeward Path》を1枚タップするので、1マナ分の消費と言うべきかもしれませんが、それでも圧倒的に軽いアクションです)。
最後に、召喚酔いが解けてしまえば、《謙虚な離反者/Humble Defector》を除去されたとしても、むしろカード2枚分のアドバンテージが固定できてしまうこと。
《謙虚な離反者/Humble Defector》のパワーが2あるのも偉いです。(いつしかのボブのように)
《謙虚な離反者/Humble Defector》+《家路/Homeward Path》のコンボに、《罰する火/Punishing Fire》+《燃え柳の木立ち/Grove of the Burnwillows》のコンボと似たものを感じずにはいられません。
これが搭載されるデッキが何であるのか、予想すらつきませんが、これを中心としたデッキを新たに構築しても良いかもしれません。
それくらいのカードパワーを秘めた1枚でしょう。
============================================
《僧院の導師/Monastery Mentor》はジェスカイコンボが落ち着いて以降どうせ値下がるので、私は《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》と《謙虚な離反者/Humble Defector》を買っておこうかしら。
それはそうと、レガシープレイヤー的には『運命再編』よりも禁止改訂の方が重要事項です。
暴れに暴れた《宝船の巡航/Treasure Cruise》は禁止されるのか否か。
禁止された場合は、途中まで書いた「カナスレに勝てるUR_Delver」と「新・群れネズミデッキ」の記事2つを投稿しないままに終わってしまうので、それはそれで悲しいのですが。
まあ、禁止だろうね、と思います。
パターンは以下の3つ!
【パターン1】《宝船の巡航/Treasure Cruise》、《時を越えた探索/Dig Through Time》が禁止。
<結果>メタゲームはタルキール覇王譚以前の状況に戻る。これこそが『運命再編』であったのだ。
【パターン2】《宝船の巡航/Treasure Cruise》のみ禁止。
<結果>《時を越えた探索/Dig Through Time》が高騰。
【パターン3】いずれも禁止されず。
<結果>《Volcanic Island》が5~6万円をめざす。そして、レガシーのカラーパイから黒が去り、4色のゲームへ。
【パターン4】いずれも禁止されず、逆に禁止カードリストから解禁。
<解禁候補>
・《噴出/Gush》:禁止カードの基準が明確になるが、周囲に「また青だよ」とため息が充満する。
・《精神錯乱/Mind Twist》:《Hymn to Tourach》がああなっているのだから、解禁されたところで……お察し。
なんとなく(理屈も何もないただの予感ですが)、【パターン2】なのでは?
ジョニーな私には面白いギミックが多いエキスパンションだと感じられましたが、レガシーにおける実用性のボーダーラインを超えてくれるカードはあまり多くありません。
効果が強力であっても、マナコストが割に合わないというか。
それだけのマナを支払うなら、もっと強い行動が他にあるよね?となってしまう。
具体例:
・《魂火の大導師/Soulfire Grand Master》:強いけど、《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》→《殴打頭蓋/Batterskull》で良いよね?
・《死に微笑むもの、アリーシャ/Alesha, Who Smiles at Death》:アタック後に本人が生き残れないandダブルシンボルのマナを支払ってリアニメイトしたいものは何?
・《開拓地の包囲/Frontier Siege》:実質2マナ消費で場に出せて、次のターンから4マナも加速させてくれるので強力。しかし、これを出すのに4マナも必要となる。《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》ではいけない理由は?
そういった事柄を無視して、個人的な感性の好き好みだけで書かせてもらえば、一応期待できるカードもいくつかあります。
・《見えざるものの熟達/Mastery of the Unseen》:レガシーにおける「予示」の強みがまだわからないので評価できません。あるいは変異の不自由さが理由で使用されていなかったカードたちの再評価を促すことができるか?
・《僧院の包囲/Monastery Siege》:通常の打ち消し呪文を積んだ方が安定できるとは思う。また、先置き前提なため、使用する側の挙動全体が遅くなってしまうデメリットを如何に克服するか、メタ次第となる。
・《奔流の精霊/Torrent Elemental》:全体アンブロッカブルの豪快さを生かせるデッキが現時点で不在であるが、効果そのものは強力。あとは自身のパワー3という細さの問題。
・《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang》:黒緑のロームデッキで発掘中にうっかり墓地に落ちてしまったカードを拾ってくれる変態兄様。Karakasが宿敵。
・《炎駆の乗り手/Flamerush Rider》:「疾駆」関連で最もダイナミックな効果であるにも関わらず、4マナで使用可能→DragonStompy.Deckのマナ域からして使用可能。しかし、一緒に攻撃してくれる相棒が強力なcip持ちである必要性がある。そんなやついる?
・《大いなる狩りの巫師/Shaman of the Great Hunt》:タフネスが4あれば……。
で、結局のところ、レガシー視点での『運命再編』は次の3枚しかないのだろうと、そういう結論に至りました。
■《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》
《解放された者、カーン/Karn Liberated》が使えるデッキに入るカード。
つまり、MUDや12postですね。
《解放された者、カーン/Karn Liberated》より1マナ重いですが、このマナ域の呪文にとっては些細な違いでしかありません。
何より、《解放された者、カーン/Karn Liberated》とは棲み分けが出来ている点が優秀です。
《解放された者、カーン/Karn Liberated》:単体除去。有色パーマネントも対処。
《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》:全体除去。火力台でもある。
どちらが強いか、ではなく、どちらも強い。
あとは如何にスロットを空けるか、の話だと思います。
■《僧院の導師/Monastery Mentor》
シングルカード予約の時点で、かなり高額な値段がつけられていますね。
ただ、そこまでの価値はないと見ていますが、実際はどうなのでしょう?
確かに《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》を有するデッキ群でもカードパワーを活かすことはできます。
しかし、《僧院の導師/Monastery Mentor》の場合、トークンを出すためのcastと、トークンを強化するためのcastは個別に行わなければなりません。
あるいは、トークン全体に速攻を与えるべきでしょう。
それが理想的な分量で実現できるレガシー環境のデッキといえば、エンチャントレスくらいでしょうか。
《調和の中心/Concordant Crossroads》もありますし。
エンチャントレスのキルターンが早くなるかもしれない、そんなカードだと思います。
まー、《空位の玉座の印章/Sigil of the Empty Throne》の方が強いんですけどねー。
■《謙虚な離反者/Humble Defector》
今回の開発やっちまった系カードです。
まず、《家路/Homeward Path》という相棒が(最も不要になりにくい)土地カードであること。
そして、《謙虚な離反者/Humble Defector》が複数並んでいても、《家路/Homeward Path》が1枚あれば良いこと。
加え、起動にマナが不要なこと(《家路/Homeward Path》を1枚タップするので、1マナ分の消費と言うべきかもしれませんが、それでも圧倒的に軽いアクションです)。
最後に、召喚酔いが解けてしまえば、《謙虚な離反者/Humble Defector》を除去されたとしても、むしろカード2枚分のアドバンテージが固定できてしまうこと。
《謙虚な離反者/Humble Defector》のパワーが2あるのも偉いです。(いつしかのボブのように)
《謙虚な離反者/Humble Defector》+《家路/Homeward Path》のコンボに、《罰する火/Punishing Fire》+《燃え柳の木立ち/Grove of the Burnwillows》のコンボと似たものを感じずにはいられません。
これが搭載されるデッキが何であるのか、予想すらつきませんが、これを中心としたデッキを新たに構築しても良いかもしれません。
それくらいのカードパワーを秘めた1枚でしょう。
============================================
《僧院の導師/Monastery Mentor》はジェスカイコンボが落ち着いて以降どうせ値下がるので、私は《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》と《謙虚な離反者/Humble Defector》を買っておこうかしら。
それはそうと、レガシープレイヤー的には『運命再編』よりも禁止改訂の方が重要事項です。
暴れに暴れた《宝船の巡航/Treasure Cruise》は禁止されるのか否か。
禁止された場合は、途中まで書いた「カナスレに勝てるUR_Delver」と「新・群れネズミデッキ」の記事2つを投稿しないままに終わってしまうので、それはそれで悲しいのですが。
まあ、禁止だろうね、と思います。
パターンは以下の3つ!
【パターン1】《宝船の巡航/Treasure Cruise》、《時を越えた探索/Dig Through Time》が禁止。
<結果>メタゲームはタルキール覇王譚以前の状況に戻る。これこそが『運命再編』であったのだ。
【パターン2】《宝船の巡航/Treasure Cruise》のみ禁止。
<結果>《時を越えた探索/Dig Through Time》が高騰。
【パターン3】いずれも禁止されず。
<結果>《Volcanic Island》が5~6万円をめざす。そして、レガシーのカラーパイから黒が去り、4色のゲームへ。
【パターン4】いずれも禁止されず、逆に禁止カードリストから解禁。
<解禁候補>
・《噴出/Gush》:禁止カードの基準が明確になるが、周囲に「また青だよ」とため息が充満する。
・《精神錯乱/Mind Twist》:《Hymn to Tourach》がああなっているのだから、解禁されたところで……お察し。
なんとなく(理屈も何もないただの予感ですが)、【パターン2】なのでは?
コメント
その点、エンチャントレスならハゲの量産に苦労はしませんね。マナ加速で言えば、最強クラスですから。調和の中心は導師もトークンも速攻を持たせられるのが強そうです。
空位の玉座の印象は強いですが、いかんせん5マナですからね。
導師はぜひ試してみたい1枚ではあります。
コメントありがとうございます。
仰るとおりで、ヤンパイは2マナであるからこそ強力なのだと思います。
それに加え、白というカラー自体がインスタントやソーサリーを多用しない傾向にあります。
使うとすれば、リセットやトークン製造関連であり、僧院の導師とは相容れません。
となれば、アーティファクトやエンチャントを多用する特定のデッキで使うくらいしか使い道がなさそうだなあ、と。
レガシーの認識で言えば、《僧院の速槍》とヤンパイを足したら3マナになったよ!って感じなので、こいつが赤い生物じゃなくて本当に良かったと思います。
>すらぃりさん
コメントありがとうございます。
ブレスト禁止派の声も(数年前から)根強いですが、確か「ブレストを4枚使えることがレガシーというフォーマットの確固たる需要の一つ」とかなんとかWotCがコメントしていたような……(うろ覚え)